台湾は欧州で再び新たな一歩を踏み出した。蕭美琴副総統は昨年11月にベルギー・ブリュッセルの欧州議会を訪問したのに続き、今回はイタリア南部のヴェントテーネ島を訪れ、欧州議会のピナ・ピチェルノ(Pina Picierno)副議長が提唱した「第2回ヴェントテーネ欧州自由・民主主義会議」に出席した。台湾外交部(外務省)は11日午前、台湾メディア『風傳媒(ストームメディア)』の取材に対し、蕭副総統が同会議に招かれて出席し、林佳龍外交部長(外相)が同行したことを確認した。
蕭副総統は2025年11月7日、「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」の招待を受け、IPACが欧州議会で開催した年次総会に自ら出席した。台湾の現職政府高官による公のブリュッセル訪問としては過去最高位となった。
今回のイタリア訪問について、総統府の郭雅慧報道官と外交部の蕭光偉報道官は11日午前、風傳媒に対し、蕭副総統は第2回「ヴェントテーネ欧州自由・民主主義会議」に招かれて出席したもので、林外交部長も同行していると説明した。総統府は、蕭副総統の帰国後、適切な時期に関連する状況を対外的に説明する方針だとしている。
興味深いのは、蕭副総統が昨年11月にブリュッセルの欧州議会を訪れる前には、林外交部長と蔡英文前総統も、それぞれ2024年10月と11月に欧州議会を訪問していた点だ。
また、蕭副総統の今回のイタリア訪問に先立ち、林外交部長と蔡前総統も今年6月下旬に相次いでイタリアを訪れている。林外交部長は経済貿易視察団を率いてイタリアの工業都市ミラノを訪問。蔡前総統は「グローバル女性リーダーサミット」に招かれてイタリア・ベラージオを訪れたほか、ローマにも足を運び、イタリア上下両院の与野党議員複数人と会談した。
「ヴェントテーネ欧州自由・民主主義会議」を提唱したピチェルノ副議長は、日本時間11日未明、現地時間10日夜にSNSへ動画を投稿し、「台湾副総統」の蕭美琴氏がすでにヴェントテーネ島に到着したことを明らかにした。
中国政府による干渉を考慮し、蕭副総統が今回の会議に支障なく出席できるよう、関連情報は蕭氏が到着するまで伏せられていたという。
ピチェルノ氏は、「欧州の地で誰を迎えることができるのか、どの声に耳を傾けることができるのか、そして誰の存在を隠さなければならないのかを、誰かが決めることはできない」と記した。
「ヴェントテーネで誰が参加できるのかを決める権利は誰にもなく、ましてや専制政権にはない」。ピチェルノ氏はさらに、蕭副総統のヴェントテーネ到着について、「これは非常にシンプルかつ明確なメッセージを伝えるものだ。威嚇によって、誰が私たちの民主的な議論に参加できるのかが決められることはない」と述べた。
さらに、「自由に交流する権利を専制政権との取引材料にすることはできない。そして今日、ヴェントテーネはこれまで以上に、恐れることなく自由と民主主義を守る場であり続けなければならない」とした。
ピチェルノ氏はイタリア選出の欧州議会議員で、現在は欧州議会副議長を務めるとともに、IPACのメンバーの一人でもある。
台湾中央通信社(中央社)の報道によると、ピチェルノ氏は2025年に「ヴェントテーネ欧州自由・民主主義会議」を立ち上げ、世界各国の反体制派や活動家、欧州各界のリーダーを招き、権威主義への対抗や民主主義の擁護について議論する場を設けてきた。
今年の会議は9月10日から12日にかけて開催され、参加者には2022年のノーベル平和賞受賞者で、ウクライナの人権団体「市民自由センター」代表を務めるオレクサンドラ・マトビイチュク(Oleksandra Matviichuk)氏も名を連ねている。
台湾ニュースをもっと深く⇒風傳媒日本語版 X:@stormmedia_jp
編集:佐藤 (関連記事: 舞台裏》台湾が仕掛けた外交戦 蕭美琴氏を欧州議会に送り込み、中国を翻弄した緻密な作戦 | 関連記事をもっと読む )

















































