中台直行便拡大か、台湾の経済団体が西安・昆明線のチャーター便就航を要望 陸委会が前向き姿勢

中台直行便の拡大を目指し、商総は中国の西安および昆明と台湾を結ぶチャーター便計画を提出。現在、民航局による審査が行われており、運航は中国東方航空が担う見通しだ。写真は台北松山空港を離陸する中国東方航空の旅客機。(中央社)
中台直行便の拡大を目指し、商総は中国の西安および昆明と台湾を結ぶチャーター便計画を提出。現在、民航局による審査が行われており、運航は中国東方航空が担う見通しだ。写真は台北松山空港を離陸する中国東方航空の旅客機。(中央社)

台湾と中国大陸を結ぶ両岸(中台)航空直行便の拡大に向け、台湾の経済団体、中華民国全国商業総会(商総)の許舒博理事長が、台湾で対中政策を所管する大陸委員会(陸委会)の邱垂正主任委員と協議を行ったことが明らかになった。許氏によると、陸委会は直行便の就航がない中国大陸の都市について、まずはチャーター便の運航から開始したいとの意向を示したという。許氏は、1カ月前に中国の西安(陝西省)および昆明(雲南省)と台湾を結ぶチャーター便の必要性について交通部民用航空局(民航局)に提案したと述べ、運航は中国東方航空が担うとの見通しを示した。これに対し、陸委会の沈有忠副主任委員は14日、西安路線のチャーター便を検討対象に含め、台湾企業側のニーズに基づき評価を行うと前向きな姿勢を示した。​

許氏は先日、邱氏と協議を行った際、両岸間の直行便は国家安全保障上の問題には該当せず、主に一般市民の利便性向上を目的とするとの見解を伝えたと明かした。許氏によれば、邱氏はまずチャーター便の運航から着手し、開始後に直行便への移行をさらに議論していく考えを示したという。

許氏は、西安、昆明と台湾を結ぶチャーター便について、中秋節(旧暦8月15日、2026年は9月25日前に編成を終え、現地の台湾企業関係者が直行便で帰省できるようにすることを目指していると語った。また、台湾側の旅行会社とも連携し、台湾の旅行客が昆明や西安を訪れるツアーの手配も進めているという。

商総の会員代表大会 会議前に取材に応じる許舒博理事長 全国商業総会第12期第3回会員代表大会が8日、台北のイリュージョンホテル(茹曦酒店)で開催された。商総理事長の許舒博氏(中央)は会議前の取材で、今年は「台湾サービス業国際博覧会」を企画し、世界に台湾の多様な産業の 実力をアピールすると述べた。中央社記者 裴禛撮影 民国115年7月8日
両岸直行便の拡大に向けて、商総理事長の許舒博氏は、1カ月前に中国大陸の西安、昆明から台湾への直行チャーター便の運航申請を民航局の審査に提出したことを明らかにした。(中央社)

陸委会は西安を挙げ、検討対象に含める意向を示す

沈氏は7月14日、メディアの取材に対し、民間航空会社のチャーター便運航については長期にわたり議論されてきたと指摘。その上で、「この件に関する陸委会の立場に変化はない。台湾企業のニーズがある重要な都市については、当然ながら評価を行うことが可能だ」と述べた。ただし、安定した需要がなく、観光面での経済効果しか見込めない都市については、必ずしもチャーター便や定期便を開放する緊急性があるとは言えないとの見解を示した。

沈氏は例としてウルムチを挙げ、こうした地域では定期的な旅客輸送の需要が大きくないと説明。一方で、「例えば西安については当然、今後の検討対象に含めることができる」と述べ、引き続き評価を進め、現地の台湾企業関係者から実際のニーズについて聞き取った上で、チャーター便や定期便の開設に向けた計画を策定していく方針を示した。

20260519-「トランプ・習近平会談」後の米中台および両岸情勢の展開に関する座談会が19日、台湾大学梁国樹国際会議ホールで開催された。写真は取材に応じる陸委会副主任委員の沈有忠氏。(劉偉宏撮影)
陸委会の沈有忠・副主任委員は、西安線のチャーター便就航について検討を進めると語った。(資料写真/劉偉宏撮影)

中国の15空港結ぶ定期便の運航を開放済み

現時点で台湾側は、北京、上海浦東、上海虹橋、アモイ、成都、深圳、広州、南京、重慶、杭州、福州、青島、武漢、寧波、鄭州の中国15空港と台湾を結ぶ定期便就航を開放しており、週に最大420便の運航が許可されている。

また、瀋陽、無錫、海口、長沙、西安、済南、合肥、南昌、天津、温州、大連、桂林、徐州の13空港と台湾を結ぶチャーター便の就航を開放している。航空各社は割り当てられた発着枠の範囲内で、春節(旧正月)、清明節、端午節、中秋節などの祝祭日期間におけるチャーター便の運航を申請できる。民航局はこれまでにも、十分な需要が見込まれる場合には、チャーター便の就航地点を定期便の就航地点へと格上げする可能性を排除しない姿勢を示している。

現在、商総が初期段階のチャーター便の就航を要望している西安と昆明のうち西安は、民航局がすでにチャーター便就航を認めており、今回、沈氏も検討の余地があると表明した。

編集:平松靖史

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