台湾で対中政策を所管する大陸委員会(陸委会)の梁文傑・副主任委員は7月9日、台湾の地方裁判所に勤務する裁判官が今年4月、中国を旅行中に宿泊先のホテルで公安当局者3人から事情聴取を受けたと明らかにした。中国側は、裁判官の職業などを事前に把握していたという。
梁氏はまた、今週新たに、中国へ渡航した台湾人10人と連絡が取れなくなったとの通報が寄せられたと説明した。陸委会は現在、関係ルートを通じて安否や所在の確認を進めている。
台湾の地裁判事、ホテルで公安当局の聴取受ける
梁氏が9日の定例記者会見で説明したところによると、政府は最近、台湾の地方裁判所に勤務する裁判官が今年4月、中国華北地方を旅行していた際、公安当局者3人から事情聴取を受けたとの通報を受けた。
公安当局者は裁判官の宿泊先を訪れ、職業や中台の司法制度の違い、中国に対する印象などについて質問した。また、両岸交流を促す趣旨の発言もあったという。
中国側は事前に裁判官の職業や身元に関する情報を把握しており、聴取では、すでに得ていた情報が正確かどうかを確認していたとみられる。
梁氏は、2024年から2026年6月までに、中国へ渡航した後、中国当局から留め置きや事情聴取を受けたとの通報があった人は計30人に上り、このうち公務員は14人で、全体の46.6%を占めたと説明した。
渡航目的や職場の人間関係を質問
梁氏によると、中国の国家安全当局者は、台湾の公務員に対し、中国への渡航目的や中国に対する印象、台湾での仕事内容、同僚との関係などを尋ねるケースが多い。
スマートフォンの中身を確認したり、今後も連絡を取れるよう、メッセージアプリ「微信(WeChat)」で友達登録するよう求めたりすることもあるという。
梁氏は、国家機密を扱わない一般の公務員であっても、中国への渡航にはリスクが伴うと指摘。中国当局による留め置きや事情聴取の対象は、軍・警察関係者や機密情報を扱う職員にとどまらず、機密に接する立場にない一般の公務員にも広がっているとの認識を示した。
その上で、公務員に対し、公務上の必要がない限り中国への渡航を控えるよう改めて求めた。
今週だけで新たに10人と連絡取れず
梁氏はまた、今週新たに、中国へ渡航した台湾人10人と連絡が取れなくなったとの通報があったと明らかにした。
10人の渡航目的や状況はそれぞれ異なる。このうち4人は一緒に中国へ渡航し、全員と連絡が取れなくなっている。ほかに1人が親族訪問、1人が求職を目的に渡航しており、残る4人の渡航目的は分かっていない。
陸委会は現在も、関係ルートを通じて10人の安否や所在の確認を進めている。
陸委会の統計によると、2024年から2026年5月末までに、中国への渡航後に連絡が取れなくなった人や、中国当局の留め置き、事情聴取、移動制限などを受けた人は計361人に上った。
6月末時点では374人に増加し、今週新たに10人と連絡が取れなくなったほか、1人が公安当局の事情聴取を受けたことで、累計は385人となった。
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編集:梅木奈実













































