【SEMICON Taiwan 2026】太陽表面の2倍の光でウェハ検査 KLA、1日4PBをリアルタイム処理
「SEMICON Taiwan 2026 マスターズフォーラム&グローバル・エコシステム・サミット」が2日、台北南港展覧館で開催された。写真はKLAの半導体製品・顧客部門プレジデント、アーマド・カーン(Ahmad Khan)氏。(写真/劉偉宏撮影)
先端AI半導体の構造が複雑化するにつれ、ウェハ検査装置そのものも一種の「AIスーパーコンピューター」へと姿を変えつつある。KLA(NASDAQ:KLAC)のセミコンダクター・プロダクツ&カスタマー社長、アーマド・カーン(Ahmad Khan)氏は2日、「SEMICON Taiwan 2026」のマスターズ・フォーラムで、KLAのハイエンド・ウェハ検査装置は太陽表面の約2倍の輝度を持つカスタム光源を採用しており、1台の装置が1日に生成するデータ量は約4PB(ペタバイト)に達すると説明した。スキャン中に画像処理と欠陥候補の選別をリアルタイムで行う必要があるという。
カーン氏によると、AIチップの大型化やトランジスタ構造の3D化に加え、多層HBMと先端パッケージングの統合が進む中、製造プロセスにおけるごく微小な異常が、チップの長期稼働後に信頼性の問題へと発展する可能性がある。検査装置には、直ちに不良につながる致命的な欠陥を見つけるだけでなく、初期段階では機能に影響しないものの、将来的に故障を引き起こしかねない潜在的な欠陥を識別することも求められる。
光源の輝度は太陽表面の約2倍
カーン氏は、KLAのハイエンド検査装置を、複雑な顕微鏡とスーパーコンピューターを組み合わせたシステムと位置づける。装置は高輝度の広帯域光源でウェハを照射し、高速センサーで画像を取得することで、ウェハ表面のごく微小な異常を解析する。
同氏の説明では、このカスタム光源の輝度は太陽表面の約2倍で、極めて微小な欠陥やコントラストの低い欠陥を識別するために十分な信号を得ることが目的だという。KLAの公式技術資料によると、同社の広帯域プラズマ検査装置は、広帯域光源、高データレートセンサー、カスタムGPUを組み合わせ、ウェハ画像をリアルタイムで処理する。
ただし、鮮明な画像を取得するのは第一段階にすぎない。カーン氏によると、ハイエンドの明視野検査システムは平均して1時間当たり約125TBのデータを生成する。同氏は講演の中で、装置が扱う膨大なデータ量について、別途「1日当たり約4PB」とも説明した。
1時間当たり125TBを24時間分に単純換算すると約3PBとなり、「1日4PB」という数値とは完全には一致しない。両者はカーン氏が異なる説明の文脈で示した概算値とみられ、同一条件に基づく精密な数値として単純に換算すべきではない。
すべてのピクセルをリアルタイムで処理
「すべてのデータを保存することは不可能で、データが生成されたその時点で処理しなければならない」と同氏は述べた。検査システムはGPU、高帯域幅メモリー(HBM)、CPU、SSD(ソリッドステートドライブ)を用い、基盤モデル(ファウンデーションモデル)と物理アルゴリズムを組み合わせることで、大量の画像の中から異常を識別するという。
リアルタイム処理を経ることで、システムは1日約4PBに及ぶ画像データを段階的に絞り込み、最終的に約100件の欠陥候補を抽出する。その後、エンジニアや後段の装置によってさらに分類され、実際の欠陥なのか、プロセスノイズなのか、あるいは無害なパターンの違いなのかが判定される。
カーン氏は、AIモデルが物理的な知見を完全に代替することはできないとの考えを示した。先端チップのパターン構造や光学特性、プロセス条件はそれぞれ異なるため、データ駆動型モデルと物理アルゴリズムを組み合わせることで、誤判定を減らしながら検査速度を維持する必要があるという。
AIチップは24時間フル稼働、潜在的な欠陥も見逃せない
従来のウェハ検査は、素子を直ちに故障させる致命的な欠陥を見つけることを主眼としてきた。しかし、AIアクセラレーターは1日24時間、高温・高負荷の環境で稼働することがあり、初期段階の電気的特性試験では影響が確認されないごく微小な異常であっても、将来的に信頼性の問題へと発展する可能性がある。
カーン氏は先端AIパッケージを例に挙げ、一つのシステムに2個の演算ダイと8基のHBMが搭載され、各HBMには12層または16層のメモリーダイが積層される場合もあると説明した。いずれか一つのダイ、接合界面、あるいはインターポーザーに問題が生じれば、高価なパッケージ全体に影響が及ぶ可能性がある。
こうした変化により、ウェハ検査の役割は「すでに故障したチップを見つけ出す」ことから、将来的な故障につながる可能性のある潜在的な欠陥を識別することへと徐々に広がっている。
カーン氏は、AIが一方でチップの複雑化と検査負荷を押し上げる要因となる一方、膨大なプロセスデータを処理し、欠陥識別を高速化するための重要なツールにもなっていると指摘した。
更多新聞請搜尋🔍風傳媒日文版
最新ニュース
ほっかほっか亭、アプリ会員向けに「ライス大盛入替無料」クーポン配布 9月3日から1週間限定持ち帰り弁当事業を展開する株式会社ほっかほっか亭総本部は、2026年9月3日から9月9日までの1週間限定で、公式アプリ「ほっかアプリ」会員を対象に「ライス大盛入替無料(1食分)」クーポンの配布を実施する。創業以来こだわりを続けてきたお弁当のライスについて、収穫を迎えた今年の新米の味わいを存分に楽しんでもらいたいという趣旨のもと、日頃の愛顧に対する感謝を込めて......
かつての「アジアの虎」タイは日本の後を追うのか 高齢化と高債務が重荷にかつて「アジアの虎」と呼ばれたタイが、低成長、低インフレ、低金利が絡み合う苦境に陥っている。急速な高齢化や家計債務の高止まりに加え、観光や輸出といった経済のけん引役が勢いを失う中、タイはアジアで「日本化(ジャパニフィケーション)」のリスクが最も高い国の一つとなりつつある。タイ中央銀行(タイ中銀)は26日、政策金利を1%に据え置くことを決定し、3会合連続で現状......
【寄稿】党旗は国家へ、党歌は党の手に 台湾・国民党に問う「最後の一歩」三十数年前、私はまだ台湾に長く暮らしてはいなかったが、すでに台湾を訪れたことはあった。九〇年代前後のことだったと思う。当時政権を握っていた国民党に、私はこう提言したことがある。国民党は「青天白日」の党旗を国家に贈り、現代の民主政党にふさわしい新しい党旗を作り直すべきだ。同時に、自らの党歌を国家から取り戻すべきだ、と。当時の国民党がこれを受け入れなかったことに......
味の素が初の共創型食フェス「未確認フードコート」を10月3日に南青山で開催味の素株式会社は、社員、インフルエンサー、生活者が一体となって創り上げる初の共創型有料食フェス「AJINOMOTO 未確認フードコート」を、2026年10月3日に東京都港区のSHARE GREEN MINAMI AOYAMAで開催する。同社が有料の食フェスを主催するのは今回が初めてとなる。食の楽しみ方や価値観が多様化する中、製品の提供にとどまらず生活者と直接......
なぜ台湾人は北海道へ?外国人宿泊で約240万人泊、国・地域別トップ台湾では以前から日本旅行の人気が高いが、なかでも北海道は多くの旅行者を引きつけている。日本の公的機関が公表した最新統計によると、2025年の北海道内の延べ宿泊者数は過去最高を記録した。外国人延べ宿泊者数では、台湾が約240万人泊で韓国、中国を上回り、国・地域別で首位となった。
北海道の延べ宿泊者数、約4650万人泊で過去最高
NHKと『日本経済新聞』の報......
【独占】台湾出身俳優・施鈺萱が熱演、新宿梁山泊の新作テント劇「海底骨歌」が3都市巡演へ台湾出身の俳優である施鈺萱が出演する、劇団「新宿梁山泊」の第82回公演「海底骨歌(ヘジョゴルガ)」が、9月11日の大阪公演を皮切りに開幕する。本作は劇団にとって15年ぶりとなる三都市でのテント劇巡演であり、書き下ろしの新作公演となる。台湾出身俳優の施鈺萱が自ら役を勝ち取った新宿梁山泊の新作テント劇「海底骨歌」が、水を用いた演出を交え大阪・山口・東京の3都市で......
日印外務高官が会談、二国間関係のさらなる強化で一致 南アジア情勢も協議会談日本の鯰博行外務審議官は9月3日、インドのデリーで同国のビクラム・ミスリ外務次官と会談を行った。今回の会談において、両氏は今年7月の高市早苗首相によるインド訪問時に発表された取り組みを着実に進めていくことを確認した。また、今後も政府高官による相互訪問などを通じ、日印関係をさらに強化していくことで一致した。両氏はこのほか、南アジア情勢を含む地域情勢についても意......
愛知・名古屋アジア大会、来場者先着計10万名に大会オリジナルフェイスタオル配布へ公益財団法人愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会は、第20回アジア競技大会の一部のセッションを対象に、大会のキービジュアル(KV)をデザインしたオリジナルフェイスタオルを、来場者先着計10万名にプレゼントすると発表した。大会を象徴するビジュアルを通じて会場を「情熱レッド」に染め上げ、機運を盛り上げる狙いがある。対象となるセッションは、豊田スタジア......
日本人の台湾旅行、いま何が変わっている?個人旅行74%、南部人気も拡大台湾交通部観光署は2026年8月27日から31日にかけて、台湾観光協会、高雄市政府、連江県政府をはじめ、旅行・宿泊事業者、航空会社、観光関連団体などとともに観光代表団を組織し、大阪と神戸で観光プロモーションを開催した。「台湾百Ways」および「24時間いつでも楽しめる台湾」をメインコンセプトに据え、関西地域の若年層をターゲットとして、台湾観光の新たな魅力をア......
第26回「総務・人事・経理 Week」が9月16日から東京ビッグサイトで開催RX Japan合同会社は、2026年9月16日から18日までの3日間、東京ビッグサイトにて「第26回 総務・人事・経理 Week【東京9月】」を開催する。本展示会は、総務、人事、経理、法務、オフィス防災、福利厚生、健康経営、働き方改革など、企業のバックオフィス全般を網羅する10の専門展示会で構成され、250社が出展し、全90講演のセミナーや交流イベントが予......
円急伸、キャリートレード巻き戻し加速 日銀「3会合連続利上げ」の極端シナリオも日米両国による為替介入を経て、しばらく落ち着きを見せていた円相場が今週、再び外国為替市場の焦点となっている。円は一時1ドル=156円を割り込む水準まで上昇し、約1カ月ぶりの高値を付けた。市場参加者が日本銀行(日銀)の利上げ加速を再び織り込み始めたことに加え、長年活発に行われてきた円キャリートレードにも巻き戻しの兆しが出ている。円売りポジションの買い戻しも......
ワンオアエイトが「東京ゲームショウ2026」に出展へ 過去最大規模で新作試遊や特典配布を実施各種ソフトウェアの企画・開発・販売・運営やバーチャルYouTuber事務所を手がける株式会社ワンオアエイトは、2026年9月17日から21日まで開催される「東京ゲームショウ2026」に出展することを発表した。同社は今年、「熱狂」をテーマに掲げ、過去最大規模での出展を行う。ブースでは新たに発表されたタイトル「ワロタ、俺の家のとなり魔王城www」をメインに試遊展......
スノーピーク、群馬の新施設「ランドステーション 赤城」の建築デザインを公開 9月19日開業へ株式会社スノーピークは、2026年9月19日に開業を予定している複合施設「スノーピーク ランドステーション 赤城」(群馬県前橋市富士見町赤城山)の施設および建築デザインの詳細を公開した。本施設は群馬県が推進する「赤城 ウェルグラウンド 構想」の中核拠点として、既存の赤城ビジターセンターを再整備したもので、赤城山頂エリアにおける新たな交流拠点の創出を目指してい......
「東京オートサロン2027」幕張メッセで開催決定 10月1日よりチケットオンライン販売開始東京オートサロン事務局(東京都新宿区)は1日、世界最大級のカスタムカーおよび関連製品の展示会「東京オートサロン2027(TOKYO AUTO SALON 2027)」を、2027年1月15日から17日までの3日間にわたり幕張メッセで開催すると発表した。1983年に「東京エキサイティングカーショー」としてスタートした同イベントは、2027年で通算45回目の開催......
ほっかほっか亭創業50周年で秋の新商品続々 新ブランド「ワンハンド BENTO」の新作も登場持ち帰り弁当事業を展開する株式会社ほっかほっか亭総本部は、秋の味覚を取り入れた新商品や、創業50周年を記念した新キャンペーンおよびリニューアル商品、新ブランドの新メニューを2026年9月1日より順次発売する。同社は1976年に埼玉県草加市で1号店を創業してから2026年6月6日で50周年を迎え、次の未来に向けた新ビジョン「つぎは、何つくろう。Cook !de......
台風24号(クロヴァン)は琉球付近で迷走か 台湾13県市に大雨特報、天候回復は9日以降台風の周辺環流や広い低圧部の影響で、台湾では大気の状態が非常に不安定となっている。中央気象署(気象庁)は3日、台湾の13県市を対象に大雨特報を発表した。対流雲が活発に発達しており、短時間に激しい雨が降る恐れがある。対象地域は基隆市、台北市、新北市、台中市、彰化県、南投県、雲林県、嘉義市、嘉義県、高雄市、屏東県、宜蘭県、台東県で、外出の際は道路の冠水や突発的......
【コラム】「米国はイランに勝てない」ミアシャイマーが断言 中東の泥沼が西太平洋を揺るがす米国とイランが6月17日に締結した「60日間の了解覚書」が期限を迎えたことを受け、中東では再び戦火が燃え上がり、両国による空爆の応酬が国際ニュースを賑わせている。トランプ大統領は「ホルムズ海峡は米国の領土だ」と豪語するが、現実には米国は中東の戦場で泥沼に足を取られている。開戦前には一日100隻を超える商船が航行していたホルムズ海峡も、いまだ正常な航行を回復で......
ヒルトンがサニーサイドアップ内に「ブランドPR事務局」を開設 国内展開やブランド発信を強化大手ホテルグループのヒルトンは、報道関係者向けの窓口として「ヒルトン ブランドPR事務局」を株式会社サニーサイドアップ内に開設したと発表した。新規ホテル開業や「ヒルトン・オナーズ」の問い合わせに対応
同事務局では、ヒルトンが展開するブランドや日本国内での新規ホテル開業情報のほか、ゲスト・ロイヤリティ・プログラム「ヒルトン・オナーズ」(ヒルトン・オナーズ アメ......
ADK MSとTISIが業務提携 AI活用で「ファン創出」から事業成長へ導く新モデル株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ(ADK MS)とTISI株式会社(TISI)は、AIを活用した次世代のファン創出および事業成長モデルの実現に向け、2026年8月1日付で業務提携契約を締結した。AIとマーケティングの知見を融合、ファン創出から事業成長へ
本提携では、ADK MSが持つ顧客理解・体験設計・コンテンツ開発の知見と、TISIのAI・デ......
三菱地所など3社、埼玉・三郷の大規模物流施設「ロジクロス三郷」を竣工 首都圏配送の要へ三菱地所株式会社、九州旅客鉄道株式会社、株式会社住友倉庫が、埼玉県三郷市の三郷北部土地区画整理事業地内において共同で開発を進めてきた大規模マルチテナント型物流施設「ロジクロス三郷」が、2026年8月31日に竣工を迎えた。本物件は三菱地所が展開する物流施設「ロジクロス」シリーズの23物件目にあたる。JR九州にとっては首都圏初となる物流施設開発事業であり、住友倉......
三菱地所、福岡・天神の大規模複合施設名称を「天神大樹」に決定、2027年5月竣工へ三菱地所株式会社は、福岡市中央区天神一丁目で推進中のオフィス、ホテル、商業からなる大規模複合施設「(仮称)天神1-7計画」の建物名称を「天神大樹(TENJIN TAIJU)」に決定したと発表した。本施設は地上21階、地下4階建て、高さ約91メートル規模となり、2024年5月に着工済みで、2027年5月末の竣工を予定している。また、本計画は「天神ビッグバンボー......
中露、第一列島線で「認知戦」連携か 高市首相巡るネガティブ情報も増幅・拡散、台湾当局が警戒台湾の国家安全保障当局はこのほど、新たな安全保障上の動きとして、中国とロシアが最近、「第一列島線」(九州~沖縄~台湾~フィリピン)における相互協力で合意に達したとの情報を入手したもようだ。双方の協力は、情報通信の分野において資源や通信ルートを相互に活用し、認知戦における特定のテーマに関する情報を増幅、拡散させ、影響力を拡大しているという。台湾の国家安全保障当......