千葉ロッテ新本拠地、屋内型ドームへ方針転換 千葉市など3者が基本計画協定、2034年開業目指す

千葉ロッテの新本拠地は気候変動への対応として総工費1000億円超のドーム型に方針転換され、2034年の開業を目指す。(写真/黃信維撮影)
千葉ロッテの新本拠地は気候変動への対応として総工費1000億円超のドーム型に方針転換され、2034年の開業を目指す。(写真/黃信維撮影)

千葉市、株式会社千葉ロッテマリーンズ、イオンモール株式会社の三者は2日、千葉市役所で共同記者会見を開き、「千葉マリンスタジアム再構築基本計画策定に係る協定書」を締結したことを発表した。市は当初、新たな本拠地を屋外型として構想していたが、方針を転換し、固定屋根を備えた屋内型ドーム球場として整備する方向で検討を進める。

千葉ロッテの新本拠地がドーム型の「イオンマリンスタジアム」に決定し、ホテルや映画館を併設した複合エンタメ施設として2034年の開業を計画している。黃信維
千葉ロッテの新本拠地がドーム型の「イオンマリンスタジアム」に決定し、ホテルや映画館を併設した複合エンタメ施設として2034年の開業を計画している。(写真/黃信維撮影)

会見に出席した千葉ロッテの玉塚元一オーナー代行は「近年の激しい気候変動などを踏まえると、ファンやプレーヤーにとって本当に魅力的な施設にするにはドーム化は避けられない。本日の協定締結でようやく具体的に着手できる体制が整った」と協定締結に至った背景を説明した。

また、千葉市の神谷俊一市長も、商業施設などを兼ね備えたボールパーク化の構想に触れ「まさに未来への投資。幕張から、スタジアムの新しいモデルを発信していく」と力強く語った。

老朽化したZOZOマリンから移転へ、猛暑対策でドーム化を再検討

現在のZOZOマリンスタジアムは1990年に開場し、完成から約35年が経過して老朽化が進んでいることから、これまで移転新築が検討されてきた。

新球場は現在の場所から北へ約1キロ離れた近隣の幕張メッセ駐車場に建設される予定で、JR幕張豊砂駅からは約500メートルの距離となる。千葉市は昨年5月の段階で屋外型スタジアムとしての基本構想を発表していたが、猛暑などの暑さ対策を理由に市民からドーム化を求めるパブリックコメントが多数寄せられたほか、昨年10月末には球団側からも正式な要請があった。

これを受け、市はドーム化の再検討を進め、天候に左右されず観戦環境や選手のパフォーマンス向上、興行の安定化が見込める屋内型への変更を決断した。なお、コスト面での実現性を考慮し、開閉式ではなく屋根が密閉された固定式が有力となっている。

事業費は1000億円超の見通し、官民で費用負担を調整

懸念されるのは多額の事業費である。当初の屋外型計画では概算事業費を約600億円から650億円と試算していたが、ドーム化に伴い1000億円を超える見込みとなった。資金負担については、ベースとなる約600億円を千葉市が負担し、屋根の整備費用など追加となる約400億円分については千葉ロッテなどの民間企業が負担する方針で調整されている。ただし、近年の資材高騰などにより今後さらにコストが増大する可能性も残されている。

今後は三者でスタジアム本体や周辺地域の整備に加え、管理運営のあり方や詳細な費用負担などを協議していく。計画の内容を踏まえた上で、来年となる2027年3月頃までに事業実施の可否を最終判断し、順調に進めば2034年頃の開業を目指す。

野球以外の活用も焦点、ファンからは期待と惜しむ声

シンクタンクの専門家からは、整備費の回収に向けて野球の試合だけでなく音楽イベントなど多様な活用方法による需要喚起が重要になるとの指摘も出ている。

ファンからは雨天リスクが減ることを歓迎する意見がある一方で、名物であった東京湾からの強風や野外での花火などを惜しむ声も上がっている。

編集:小田菜々香

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