パナソニック コネクトグループが実施した実態調査により、建設や物流、インフラ、製造などの現場で働く担当者や管理者の8割以上が気象リスクの増加を実感していることが明らかになった。
猛暑やゲリラ豪雨などの異常気象は、作業スケジュールの見直しや新たな業務負担を生むだけでなく、人材確保や業務用端末の運用にも深刻な影響を及ぼしている。
現場従事者の82.2%が気象リスクの増加を実感
パナソニック コネクトは、建設・土木、物流、インフラ、製造、自治体・消防防災に従事する20代から60代の男女500名を対象に「異常気象と日本の現場 実態調査2026」を実施した。
直近3年間で影響が増えたと感じる気象リスクについて尋ねたところ、82.2%が何らかのリスクを挙げた。内訳は「猛暑・熱中症リスク」が61.2%で最多となり、「ゲリラ豪雨・短時間強雨」が54.2%で半数を超えたほか、「台風の大型化・接近頻度の増加」(31.4%)や「急激な気温変化(寒暖差)」(28.4%)が上位に並んだ。
約半数が作業スケジュールを変更、業務負担も増加
こうした気象条件の変化を受け、直近3年間で勤務時間帯や作業スケジュールを気象に合わせて変更した人は45.4%に達した。
具体的な内容としては「休憩の頻度・時間の増加」(27.6%)が最も多く、「作業中止の判断基準の新設」(16.6%)、「悪天候を前提にした工期・納期のバッファ設定」(14.0%)、「早朝化・夜間化」(9.6%)が続いた。
作業時間帯の調整にとどまらず、作業を中止する明確な基準の策定や工程管理の見直しなど、業務運営そのものを適応させる動きが進んでいる。
異常気象への対応に伴い、30.2%が新たな業務や役割が発生したと回答した。内訳は「熱中症対策の管理者を任命した」(17.4%)、「被災時の緊急対応体制を常設化した」(10.6%)、「気象監視・判断の専任役割」(9.4%)などが挙がった。
勤務時間や作業スケジュールを変更した層では55.1%が新たな業務や役割の発生を指摘しており、変更していない層の9.5%と比べて約6倍の開きを見せた。
異常気象が人材確保にも影響、約4割が採用・定着に課題
気象の厳しさは人材の定着や確保にも波及しており、気象要因による採用・定着への影響を感じている人は40.6%に上った。
具体的な影響としては「高齢作業者の負担が増えた」(19.0%)が最も多く、「体調不良による欠勤・休職が増えた」(16.0%)、「若手・新規採用が難しくなった」(15.4%)などが挙げられた。
さらに、「求人票・募集要項に気象対策を明記するようになった」(7.6%)、「気象理由の離職があった」(7.4%)なども報告された。過酷な現場環境が作業員の健康リスクを押し上げ、採用難を加速させる要因となっている。
猛暑や豪雨で業務用端末にも不具合、約8割が業務に支障
現場のデジタル化を支える業務用端末のトラブルも顕著になっている。直近3年間で気象要因による端末の不具合を経験した人に内容を尋ねたところ、「猛暑や低温によるバッテリーの急激な減少」(50.6%)や「熱暴走による動作不良・動作停止」(45.8%)など、温度に関わる問題が上位を占めた。
次いで「直射日光の反射・映り込みによる画面視認不能」(36.1%)、「雨によるタッチ操作不良」(32.5%)、「雨による浸水故障」(19.3%)、「砂じん・粉塵の侵入による不具合」(19.3%)、「低温による起動不良」(18.1%)、「強風・突風による落下・破損」(18.1%)が挙げられた。
トラブル経験者の79.5%が「業務中断」(45.8%)や「現場復旧までの待機」(38.6%)、「追加コストの発生」(28.9%)など業務上の支障を受けたと答えており、過酷な自然環境に耐えうるインフラ整備や耐久性の高い機器の必要性が浮き彫りとなっている。
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