【2026台湾統一地方選】ハーバード大モデルを応用し6直轄市長選を3万回試算 「国民党4・民進党2」維持か、最大の変数は新北

台北市長候補の沈伯洋氏(左)と蒋万安氏(右)。(資料写真、撮影/蔡親傑、柯承恵/画像合成:風傳媒)
台北市長候補の沈伯洋氏(左)と蒋万安氏(右)。(資料写真、撮影/蔡親傑、柯承恵/画像合成:風傳媒)

2026年の台湾統一地方選挙(九合一選挙)の選挙戦が終盤に差し掛かっており、6直轄市(六都)の市長選で戦況が激しさを増している。これについて、在米台湾人政治学者、翁履中(デニス・ウォン)氏は自身のフェイスブックページへの投稿を通じ、ハーバード大学の研究チームが開発した最新の選挙予測システム「ElectIt」のコンセプトを用いた予測を明らかにした。

同氏は、6直轄市の市長選挙に関する2010年以降のデータと、最新の世論調査結果47件を組み合わせ、コンピュータで3万回のシミュレーションを実施。その結果、6直轄市の最終的な情勢は現状維持の「国民党が4市、民進党が2市を獲得」する結果となる可能性が高いと予測する一方、最大の変数は新北市だと指摘した。

国民党は台北市で苦戦か、新北の接戦が勝敗の鍵に

翁氏が用いたハーバード大学の予測システムに基づくデータによると、現在情勢は結果は以下の通り。

  • 台北市、桃園市、台中市:国民党候補がリード。
  • 台南市、高雄市:民進党候補が優勢。
  • 新北市:ほぼ拮抗状態(五分五分)で、最大の変数。

当選確率:

  • 民進党候補が3市以上で当選:約34%〜43%。
  • 現状維持(国民党4市・民進党2市):約36%〜40%。
  • 国民党候補が5市以上で当選:約21%〜25%。

台北市:民進党・沈氏が国民党・蒋氏を猛追

今年の台北市長選で最も注目を集めている話題の一つが、民進党の台北市長候補・沈伯洋氏が巻き起こす「洋流(沈伯洋氏が生み出したムーブメントを海流に例えた造語)」旋風だ。TVBSの最新世論調査によると、沈氏と国民党候補で現職の蒋万安氏の支持率の差は、5月時点の28ポイントから10月には8ポイントまで急激に縮小しており、月平均で5ポイントずつ差を詰めている状況だ。

これについて翁氏は、単一の世論調査のトレンドのみに注目し、この追上げの勢いが投票日まで続くと仮定すれば、沈氏の勝率は4割を突破する可能性があると分析している。しかし、蒋氏の「現職の強み」や従来の有権者構造といった「アンカリング」の要素を加味した場合、沈氏の現在の勝率は約1〜2割にとどまると指摘した。

一方で、「従来の予測モデルは、人気の高い現職が落選する確率を過小評価しがち」というハーバード大学の研究における重要な発見に言及。「1〜2割」という勝率は決して高くはないものの、「大番狂わせが起こる可能性はゼロではない」との認識を示した。

また、一般的に民進党の強固な地盤と見なされている台南市や高雄市についても、翁氏は「全く波乱の可能性がないわけではない」と注意を促している。総統選挙においては、台南市での民進党の得票率は全国平均より約22ポイント、高雄市では約15ポイント上回る傾向にあるが、地方選挙において同様の結果が続くとは限らない。

例えば、民進党は2018年および2022年の台南市長選ではわずか5〜8ポイントのリードにとどまり、高雄市に至っては2018年に国民党の韓国瑜氏が勝利を収めている。今年は両市ともに現職市長が再選を目指さないため、各候補者のパフォーマンスや地元での基盤固め、さらには全国的な政局の雰囲気が、選挙戦の行方を左右する重要な鍵となる可能性がある。

編集:平松靖史

最新ニュース
【舞台裏】沈伯洋氏の「洋流」だけではない 相次ぐ捜査に国民党組織が萎縮、蒋万安氏の再選戦にも影
台湾陸軍「陸勝2号」演習、攻撃側が3日で高雄から苗栗へ北上 防御側は後龍渓以北へ後退
JR東日本、竹芝・高輪・大井町を光と音でつなぐ「LIGHTBEATS」初開催 11月19日から、入場無料
台北市長選、蒋万安氏が盧秀燕・台中市長を選対トップに 沈伯洋氏の「洋流」に対抗へ
【舞台裏】台北市長選、蒋万安氏と沈伯洋氏が狙う「民衆党票」 柯文哲氏は蒋氏との共演を保留
【現地レポート】三菱地所、大手町の新たな街づくりを公開 水上リビングやAIロボット、健康施策も
【写真特集】フランス大規模デモ、一部が暴徒化 築143年のリモージュ市庁舎が炎上、2400人超逮捕
「TOKYO ANIME NEXT」上映会全ラインナップ解禁!『君の名は。』『鬼滅の刃』など全14作品を上映、無料企画も充実
令和8年都道府県地価調査受け三菱地所社長がコメント発表 三大都市圏の上昇拡大と地方の継続を指摘
虎ノ門ヒルズで美食巡りイベント 過去最多92店舗が集結、初のフライドポテトGPも開催
ANA「ちいかわジェット」国内線に就航 機体から機内までちいかわ仕様、23日から限定グッズも
トランプ氏、対ロ制裁の主要措置を適用除外 与野党猛反発も議会休会で対抗困難
アニメ東京ステーションで人気声優陣による公開収録イベントが11月2日に開催決定 冨永みーな、浪川大輔らが登壇
台湾・李洋スポーツ相、名古屋アジアパラ開会式を欠席 大会IDが「スポーツ相」から「ゲスト」に変更
東京レガシーハーフマラソン2026で男女ともに大会新記録 ムティソが初優勝、ゲティチ圧巻の独走で制す
Airbnb Japan、新キャンペーン「あつまる旅に、起きること」を発表 竹内涼真が東京Vユース時代の旧友との撮影秘話を披露
「進めーっ!」台湾大に『進撃の巨人』ファン集結 エルヴィン団長の誕生日、自転車で「突撃」再現
オリックスが台湾の有望株2選手と育成契約 チーム内の台湾出身選手は3人に
【ひと目でわかる】フランスで抗議なぜ拡大 「教員不足」から80万人規模に、一部で暴動・放火も
東急不動産など代官山で「ふるさとグルメマルシェ」開催へ 全国6地域の特産品や一流シェフの限定料理集結
台風30号(チャンパー)が台湾接近へ 5県市で強風域入り確率50%超、23~25日に最接近か
東京都、若手ファッションデザイナー育成「アカデミー」開講 TOMO KOIZUMIらが指導
ライブ配信に「音のハンコ」 CREOKとシヤチハタ、AI時代のなりすまし防止へ
【寄稿】「残業代を払えば合法」は誤解 経営者が知るべき「36協定」の落とし穴
【現地レポート】日本の牛乳は1000銘柄以上 豊洲「ミルクフェス」でJミルクが消費拡大呼びかけ
生乳廃棄の恐れも 脱脂粉乳在庫は10万6800トンの見通し、Jミルクが需給改善策
小池百合子都知事や12カ国の駐日女性大使らが参加 「びじょんネット会議」で女性活躍を議論
東京国際映画祭2026、アカデミー賞主催団体のCEOが来日 東宝・松岡宏泰氏と特別対談
ケイト・ブランシェット、東京国際映画祭に初参加 10月30日に登壇、短編5作品を日本初上映
東京国際映画祭2026、10月26日開幕 日本映画部門をコンペ化、東南アジア映画6作品も上映
KITTE大阪で「よつ葉ミルクフェア」10月25日開催 入場無料、試飲・試食や模擬搾乳体験も
Nothing、最大40%オフの秋セール開催 人気イヤホン「Ear」が1万1800円に
U-NEXTがNovelbrightの全国ツアーファイナル大阪城ホール公演を独占ライブ配信へ 11月1日より見放題で配信開始
てんやの社内コンテスト金賞作「鮮やか ベジポテ天丼」が10月22日より8000食限定で発売へ
のん活動10周年・デビュー20周年記念ツアー東京公演、U-NEXTで11月1日に独占ライブ配信決定
「台湾のシリコンバレー」新竹市と宮崎市が友好交流協定 半導体・観光・市民交流を深化へ
国内アリーナ初「LEED GOLD」取得の裏側を公開 トヨタアルバルク東京が10月23日に見学ツアーと特別対談を開催へ
富山県で晩秋の魅力を体感する多彩な催しが展開 スポーツ・アート・食文化の最新情報を発信
U-NEXT、2026年プロ野球ドラフト会議を完全生配信へ 約20台のカメラと安倍昌彦氏の解説で運命の瞬間届ける
富山県高岡市で伝統工芸の勧業博覧会「ツギノテ」開催へ 全国から作り手128社が集結
「行って後悔した」旅行先5カ国、中国も 北京はネガティブな口コミで世界4位
セガ、『スチュピッド・ネバー・ダイ』の解説動画第4弾を公開 小林裕幸プロデューサーが独自のアートスタイルを解説
エキュート大宮に「立鮨 銀座おのでら」など新規4店舗が登場 10月21日から段階的にリニューアル
東京・大手町で「森の市2026」開催へ 都市緑地と五感でつながる体験を提供
【図解】理髪店の回転灯はなぜ赤・白・青? ルーツは「瀉血」、かつて理髪師は外科処置も