スウェーデンのストックホルムに本部を置く政府間組織「民主主義・選挙支援国際研究所(IDEA)」が15日に発表した、2025年における世界各国の司法の独立、選挙の信頼性、言論の自由、司法へのアクセスなどの側面を評価した最新報告書「2026年世界民主主義の現状(The Global State of Democracy 2026)」によると、台湾は「参加(市民参加)」の項目でフィンランドと並び、世界第7位と前年のランクを維持した。
同報告書によると、2020年から2025年にかけて、調査対象国のうち約57%の国で、少なくとも1つの民主主義の健全性を示す指標が後退した。
なお「国会による監視機能」に関する指標で改善が見られた国は、アジア太平洋地域のフィジー、パプアニューギニア、タイを含む13カ国にとどまったが、その中に台湾も含まれた。
ただ、「司法の独立性」に関する指標では、台湾、アルゼンチン、ベルギー、インド、ナイジェリア、米国などが評価を落とし、特に台湾と米国は共に「上位グループ」から「中位グループ」へと転落した。
さらに報告書は、地域の安全保障や地政学的リスクについても特別な懸念を示した。2025年にはインドとパキスタン、カンボジアとタイ、そして台湾海峡などで国境を巡る緊張状態や衝突事件が相次いで発生しており、地域の安定および国家安全保障に関する圧力が各国の民主的統治にリスクをもたらす恐れがあるとし、これらが今後の重要な観察対象になると指摘した。
世界情勢を概観すると、報道の自由から司法の独立性に至るまで、米国の各民主主義指標が過去半世紀で最低水準に落ち込んでおり、その影響が世界中に波及していると報告書は指摘した。また、「米政府がルールに基づく国際秩序から後退したことで、多国間主義に対する国際社会の信頼が損なわれ、権威主義的指導者やポピュリストを勢いづかせている」と分析した。
IDEAのケビン・カサス・サモラ事務局長は仏AFP通信に対し、「世界規模で広がる民主主義の後退という『パンデミック』において、その『ペイシェント・ゼロ(第1号患者)』が現職の米大統領(トランプ氏)であることに疑いの余地はない」と語った。
2020年の大統領選でトランプ氏が民主党候補のジョー・バイデン氏への敗北を認めなかったこと(トランプ氏は2024年の大統領選を経てホワイトハウスに復帰)に触れ、カサス・サモラ氏は、この出来事が世界に影響を及ぼし、選挙プロセスの信頼性を攻撃するような行為を正当化させたと指摘した。さらに、翌年のトランプ氏支持者による米連邦議会議事堂襲撃事件以降、その悪化傾向が加速しているとの見解を示した。
またカサス・サモラ氏は、トランプ氏が米国際開発庁(USAID、米国の対外援助機関)の機能を弱体化させ、最終的に閉鎖に追い込むために用いた論法が、現在セルビア政府によって現地の市民社会組織を弾圧するために利用されていることにも言及した。
IDEAは、選挙実務の推進と各国の民主主義体制の運営監視を目的として、1995年に14の創設加盟国によって設立され、現在は30カ国以上が加盟している。米国はこれまでオブザーバーとして参加していたが、今年、離脱した。
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編集:平松靖史













































