インドネシア、中国製戦闘機「J-10」を導入 27年春にも納入、パキスタン・ウズベキスタンに続く3カ国目へ

インド・パキスタン間の空中戦で脚光を浴びた中国人民解放軍の戦闘機「殲-10C(J-10C)」(中国国防省提供)
インド・パキスタン間の空中戦で脚光を浴びた中国人民解放軍の戦闘機「殲-10C(J-10C)」(中国国防省提供)

インドネシア軍が装備調達の動きを活発化させている。海軍がイタリア製空母の導入に踏み切ったのに続き、空軍トップのモハマド・トニー・ハルジョノ(Mohamad Tonny Harjono)参謀長(中将)はこのほど、中国から調達した戦闘機「殲-10(J-10)」について、半年以内に正式な引き渡しが行われ、インドネシアに到着する見通しだと明らかにした。

インドネシア現地紙「レプブリカ」の報道によると、ハルジョノ氏は5日、首都ジャカルタ東部にある軍司令部で取材に応じ、J-10の納入スケジュールに関して記者団から相次いで質問を受けた同氏は「忍耐強く待ってほしい」と答えた。

同紙が内部情報として伝えたところによると、「猛竜」の愛称で知られるJ-10は、半年後(2027年上半期)にインドネシアへ到着する予定だという。ただし、ジャカルタ当局は納入第1陣の具体的な引き渡し機数について、現時点で公式な発表を行っていない。

孟加拉擬購中國J-10CE戰機 孟加拉為推動空軍現代化,將與中國談判採購殲-10CE(J-10CE)戰機和攻擊直升機。圖為2024年珠海航展展出的J-10CE與可搭配的武器。中央社記者陳亦偉攝115年8月27日
バングラデシュは中国製J-10CE戦闘機の購入を検討している。同国は空軍の近代化に向け、J-10CEおよび攻撃ヘリコプターの調達について中国側と交渉を進める方針だ。写真は2024年の珠海航空ショーで展示されたJ-10CE。(中央社記者・陳亦偉が26年8月27日に撮影)

同日、インドネシア国会第1委員会(防衛・外交・情報担当)のデーブ・ラクソノ(Dave Laksono)議員も、J-10導入の決定を公に支持する姿勢を示した。ラクソノ氏は、中国製第4.5世代戦闘機となる同機の導入が、島嶼国であるインドネシアの総合的な防衛力強化につながると指摘した。

なおインドネシアのシャフリ・シャムスディン(Sjafrie Sjamsoeddin)国防相は2025年10月の時点で、同国が中国の成都飛機工業集団が製造するJ-10の導入準備を進めているとの事実を認めていた。

実戦での実績と高いコストパフォーマンスで脚光

軍事専門家によると、J-10の輸出バージョン「J-10CE」は、2025年5月のインド・パキスタン間の空中戦において優れた戦闘能力が実証されて以降、国際防衛市場で多数の国から強い関心を集めることに成功しているという。同機の最大の強みは、強力なアクティブ・電子走査アレイ(AESA)レーダーを搭載し、長距離空対空ミサイル「PL-15(霹靂15)」の運用が可能であることに加え、卓越した目視外(BVR)戦闘能力と制空権の確保能力を有している点にある。さらに、欧米の同クラス機と比較して、J-10CEは価格面や後方支援の面で優位性を備えており、軍事予算に制約を抱える国々にとって極めて高いコストパフォーマンスを発揮する選択肢となっている。

2023年4月9日,央視播放的畫面顯示共軍的殲-10也參與了這次的環台軍演。(美聯社)
2023年4月9日、中国中央電視台(CCTV)が放送した映像の中で、台湾周辺での軍事演習に中国軍のJ-10が参加している様子が確認された。(AP通信)

時期を8月に遡ると、中央アジアのウズベキスタンは挙行した独立35周年記念式典において、国営テレビを通じ、新たに納入されたJ-10CEの編隊を初公開した。これにより同国は、パキスタンに次いで世界で2番目に同機を実戦配備した国となった。さらに、9月30日に開幕したアゼルバイジャン国際防衛展示会(ADEX 2026)では、中国航空工業集団(AVIC)がアゼルバイジャン国旗と軍の機体番号が塗装されたJ-10CEの模型を展示しており、両国間で最終的な調達合意に達した可能性が極めて高いことが示唆された。

また、南アジアのバングラデシュもJ-10に強い関心を寄せており、既に中国へ代表団を派遣し、調達交渉を終えた。既存の老朽化した機体を更新し、自国の防空能力を強化するため、J-10CE導入を加速させたい意向だ。

編集:平松靖史

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