蔡英文前総統、退任後初の訪米 スタンフォード大で防衛テック会議の基調講演へ

米サンフランシスコに到着し、滞在先のホテルで歓迎の花束を受け取る台湾の蔡英文前総統(中央)。8日開幕のシンポジウムで基調講演を行う予定だ。(中央社)
米サンフランシスコに到着し、滞在先のホテルで歓迎の花束を受け取る台湾の蔡英文前総統(中央)。8日開幕のシンポジウムで基調講演を行う予定だ。(中央社)

台湾の蔡英文・前総統は6日、米カリフォルニア州に到着した。米東部時間7日午前中、米スタンフォード大学ゴーディアン・ノット国家安全保障イノベーションセンター傘下のカンファレンス、「Stanford DEFCON」が主催するシンポジウム、「2026テクノロジーと国家安全保障会議(DEFCON's 2026 Technology & National Security Conference)」に出席し、開幕式で基調講演を行う予定だ。

国際情勢に詳しい専門家は、蔡氏が基調講演に招かれたことについて、台湾の民主主義のレジリエンス(強靱性)が高く評価されただけでなく、世界の重要技術や半導体サプライチェーンの安全保障、さらには米台の防衛・安全保障協力において、台湾がかけがえのない特殊な戦略的地位を占めていることを浮き彫りにするものだと分析している。

蔡氏は5日深夜、自身のフェイスブック(Facebook)を通じ、米国へ向けて出発したと報告するとともに、「サンフランシスコの友人たち、明日お会いましょう」と投稿した。その後、台湾時間6日正午にもフェイスブックを更新し、カリフォルニア州に無事到着したと報告。「飛行機を降りた瞬間から、皆の熱意を肌で感じた」と述べ、出迎えた支持者やこれまでの台湾に対する各界の関心と支援に謝意を表明した。さらに「これからの数日間、あらゆる機会を捉えて多くの友人と交流し、台湾のためにさらに多くの友人を作りたい」と意気込みを語った。

台湾の元総統として初のシンポジウム参加

蔡氏の訪米は2024年5月の総統退任後初。また、今回4回目の開催となる「テクノロジーと国家安全保障会議」に台湾の元総統が招待されるのも今回が初めて。国際情勢の専門家は、同イベントにはシリコンバレーでトップクラスのベンチャーキャピタル、新興の防衛ユニコーン企業、米国防総省(ペンタゴン)の高官、政策決定者、国際的な要人が一堂に会することから、このシンポジウムが世界の防衛テクノロジー分野において最も指標となる戦略的対話プラットフォームの一つへと急速に成長しつつあると指摘する。

専門家によると、同シンポジウムは人工知能(AI)、自動運転車、宇宙技術における民間のイノベーションを含め、幅広い分野に関する対話と協力を結びついている。今年の焦点は国際情勢と軍事技術のパラダイムシフトと密接に関連しており、同年次イベントへの注目度をさらに高めている。 (関連記事: なぜ蔡英文氏は訪米しないのか 頼政権への配慮と4度の欧州外交の狙い | 関連記事をもっと読む )

例えば、2024年の会議ではシリコンバレーの新興ユニコーン企業がいかにしてペンタゴンの伝統的な調達制度を打破するかに焦点が当てられた。2025年は戦略的競争の時代において大規模言語モデル(LLM)と商業衛星を防衛上の強みへと転換することに重点が置かれた。そして今年は「地政学的競争下における同盟国のイノベーションと国防の産業化」を中核とし、戦場におけるAIの自律化、非対称戦、そして同盟国、友好国がいかに安全な防衛サプライチェーンを再構築するかに高い関心が集まっている。

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