日台共同製作に特化した映像ファンド「大日文創 DAILY CAPITAL」は28日、東京で開催中のコンテンツマーケットTIFFCOMにおける台湾セクション「Taiwan Originals:Project Showcase」にて設立を発表した。
大日文創は第1号ファンドとして1億台湾ドル(約5億円)の募集を予定しており、2年以内に少なくとも5作品の日台共同製作作品へ投資する計画を明らかにするとともに、第一弾の投資案件としてドラマ『桜花爛漫』を発表した。

日台連携でアジア市場への展開を目指す
製作費の高騰や単一市場の限界を背景に、近年の配信プラットフォームによるコンテンツ買い付けは、高額な買い切り型から地域別ライセンスやプリセール(事前販売)へと移行が進んでいる。
大日文創創業者の張辰漁(チャン・チェンユー)氏は、企画開発の初期段階から国際共同製作を通じて複数国でのプリセールを実現させ、現地の提携パートナーと協力して各国の政策支援や資金調達を取り付けることが、制作チームのリスクを低減させ、現地市場での交渉上の優位性を確保する鍵になると指摘する。
張辰漁氏によると、日本は世界屈指のIP開発力と高い製作水準を有し、台湾は優秀なクリエイティブ人材や柔軟な協業体制を備え、中国語圏市場のハブかつ東南アジアへの結節点としての役割を担っている。両者が連携することで日本、中華圏、東南アジアの三大市場への展開が可能となり、持続的かつ再現性のある資本モデルの構築を目指す。
第1弾は1930年代の台湾を舞台にしたドラマ『桜花爛漫』
投資案件の選定において、大日文創は「台湾と日本の双方で文化・歴史・感情の共鳴を呼ぶ物語であること」および「世界市場を見据えたスケールを備えていること」の2つの原則を掲げる。
第一弾として選定された『桜花爛漫』は、時代劇、ロマンス、ビジネスサスペンスの要素を融合させた全10話の連続ドラマシリーズ。
監督を孫介珩(スン・ジエホン)氏、脚本を徐彥萍(シュー・イェンピン)氏、製作を光野影視(Koya Studio)が担当し、2025年Taiwan Creative Content Fest(TCCF)のピッチングで「高雄人原創開発賞」を受賞した。
1930年代に「木の都」と称された嘉義と阿里山を舞台に、病気の母を救うため海を渡り結婚詐欺を企てた日本人芸者が、利権争いや一族の愛憎が交錯するなかで台湾の林業経営者と禁断の恋に落ちていく人間模様を描く。
国際共同製作の経験豊富な人材が参画
同社経営陣には国際共同製作の経験豊富な人材が揃う。創業者の張辰漁氏が率いるほか、台湾ニューシネマを牽引し中華圏映画界を代表する編集技師の廖慶松(リャオ・チンソン)氏が顧問に就任し、プロデューサーの劉士華(リウ・シーホア)氏が参画する。
張辰漁氏の手がけた作品は台湾の金鐘奨をはじめ、シッチェス・カタロニア国際映画祭、タリン・ブラックナイト映画祭、ロッテルダム国際映画祭などで高い評価を得ている。
また、廖慶松氏は侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督と長年協業し『悲情城市』『恋恋風塵』『黒衣の刺客』などの編集を担当。劉士華氏は映画『雨の中の慾情』やフジテレビ『kiDnap GAME』など日台共同製作の実績を重ねてきた。
大日文創は現在、日本の複数の製作会社と共同開発を進めている。張辰漁氏は「中国語と日本語による共同製作を起点に、アジア各国の配給ネットワークと一流の人材を結集させ、持続的に拡大できる国際共同製作の枠組みを構築することで、アジアの優れたコンテンツを世界市場へ送り届けたい」と抱負を語った。
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編集:小田菜々香













































