トランプ氏はなぜベネズエラに軍事行動を?マドゥロ氏拘束の背景は 海外メディア分析「米国、ラテンアメリカで中国の影響力抑制へ」

2026年1月4日、マドゥロ氏支持者がベネズエラの首都カラカスで抗議し、アメリカ政府に即時釈放を求めた。(写真/AP通信社提供)

ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が中国の特使と会談してから、わずか数時間後に米国が同国を空爆した。この一連の動きについて、海外メディアの一部は「偶然とは考えにくい」との見方を示している。ここ数カ月、ドナルド・トランプ米大統領は、ラテンアメリカ諸国と中国との関係が急速に深まっていることに警告を発し、米国の影響圏を再調整しようとしてきた。「いま、米国は武力という手段でそれを裏付けている」との指摘も出ている。

中国は南米でアメリカの影響力を奪い取ろうとしているのか

オーストラリア放送協会(ABC)の北京特派員、アリソン・ホーン氏は今週火曜日の論評で、過去20年間に中国がラテンアメリカで急速に影響力を拡大し、米国の競争相手となってきたと指摘した。「一部の国では、中国が確実に勝利を収めている」という。

実際、ブラジル、チリ、ペルーでは、中国がすでに米国に代わって最大の貿易相手国となっている。分析によれば、中国は米国の最も近い隣国であるメキシコにとっても第2位の貿易相手国だという。さらに中国は、ペルーの大規模港湾やボリビアの巨大な宇宙追跡施設を含め、同地域で少なくとも十数カ所の主要港湾を建設、あるいは管理下に置いている。

かつて西側諸国で広く普及していた中国の通信大手・華為技術(ファーウェイ)も、現在ではラテンアメリカの大半の国に進出している。また、中国はベネズエラ、エクアドル、ボリビア、アルゼンチンなどとの協力を通じて、安全保障面での結びつきも強めてきた。「これらの国々は、中国製の航空機、突撃銃、レーダー装置などの軍事装備を購入している」とされる。

インフラ整備の実態を見ると、中国はすでに同国にとって最大の原油輸入国となっている。見返りとして、中国は「融資と石油を交換する」協定を通じ、数百億ドル規模の資金を投入してきた。主にエネルギーやインフラ分野に充てられ、「重要分野の空白を埋めた一方で、中国への依存を強めた」と分析されている。

2026年1月3日、美國總統川普在佛羅里達州的海湖莊園即時收看在委內瑞拉的軍事行動。(美聯社)
2026年1月3日、トランプ米大統領、フロリダ州マール・ア・ラーゴでベネズエラでの軍事行動をリアルタイムで視聴。(写真/AP通信社提供)

米国は中国の中南米進出を阻止しようとしているのか

ホーン氏の分析によれば、こうした融資モデルは中国が米州全体で広く展開してきたものである。このため米国は、中国の影響力拡大を公然と批判し、いくつかのラテンアメリカ諸国に対して中国との経済関係を縮小するよう説得してきた。

その一例がパナマだ。2025年初め、同国はマルコ・ルビオ米国務長官と会談した後、中国の「一帯一路」構想から正式に離脱した。

しかし中国は後退することなく、最近では米国の影響力をさらに削ぐ意図を公に示している。先月、中国は異例とも言える形で「中国のラテンアメリカ・カリブ地域政策文書」を発表し、「国際的な力関係が深く調整されている」と言及した。中国はこの表現を、米国の世界的覇権の終焉を意味するものと位置づけている (関連記事: 米国、ベネズエラ政権を覆そうとする意図は未来のエネルギー体制の掌握か 中国は最大のリスクを抱える存在に? 関連記事をもっと読む

だが、ここ数日の出来事は、中国側のこの認識を揺るがしている。トランプ氏は、西半球においても米国が引き続き世界的な軍事力を投射する揺るぎない意思を示した。これは事実上、「この地域は外部勢力に開かれていない」という中国への潜在的な警告だと分析されている。

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