IOWN実装の次世代複合施設、日比谷公園と一体の価値創造プラットフォームを目指す
NTT都市開発株式会社と東京電力パワーグリッド株式会社は9日、東京都千代田区内幸町一丁目で進める大規模再開発「内幸町一丁目街区」中地区において、「NTT日比谷タワー」を2025年12月1日に着工したと発表した。竣工は2031年10月末を予定している。
NTT日比谷タワーは、日比谷公園に隣接する北・中・南の3地区からなる内幸町一丁目街区の中核施設として整備される。オフィス、産業支援施設、ホール、商業、宴会場、ホテルなど多様な用途で構成され、延床面積は約36万1,000平方メートルと国内最大級の規模となる。大手町・丸の内・有楽町・銀座・霞が関・新橋といった都心主要拠点の結節点に位置し、道路上空公園を介して日比谷公園と歩行者動線で接続される計画だ。
建物のデザインアーキテクトには、街区全体のマスターデザインとプレイスメイキングを担う英国のPLPアーキテクチャーを起用。かつてこの地に存在した「鹿鳴館」や「NTT日比谷ビル」の歴史を継承しつつ、日比谷通りの景観との調和と、公園と一体化した都市景観の創出を図る。
同タワーのコンセプトは「Evolutionary Platform(進化し続ける価値創造のプラットフォーム)」。IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)を実装し、オフィス、産業支援施設、ホール、パブリックスペースなどを高度に連携させることで、新たなビジネスやイノベーション、コミュニケーションを生み出す拠点を目指す。
賃貸オフィスは11~42階に配置され、総貸床面積は約15万平方メートル。基準階約1,600坪の無柱空間を備えるメガプレートオフィスで、日比谷公園や皇居外苑、銀座・汐留方面までを一望できる眺望を特徴とする。IOWNの大容量・低遅延・低消費電力を生かし、遠隔地でも隣にいるかのような臨場感あるコミュニケーションを可能にする次世代オフィス環境を提供する。
7~10階には、共創とオープンイノベーションの拠点となる産業支援施設を整備。世界中の企業や人材とつながり、新技術や新サービスの実証・発信を行う中核機能を担う。9階には約400席のホールを設け、コンサートや新サービス発表会、講演会など幅広い用途に対応。ホワイエには旧NTT日比谷ビルで使用されていた泰山タイルを再利用し、歴史性を表現する。
低層部には多様なパブリックスペースを配置する。道路上空公園と直結する屋内貫通通路「(仮称)Cross Gate」は、幅18メートル、長さ70メートル、高さ14.5メートルの大規模アトリウム空間で、約1,700インチ相当の大型LEDビジョンとIOWNを活用した新たな空間体験を提供する。基壇部上広場は、歴史的な高さ約31メートルの位置に整備され、日比谷公園や皇居外苑を一望できる大規模緑地空間となる予定だ。
環境面では、建設時・運用時双方でのCO₂削減に取り組む。電炉鋼や低炭素セメント、リサイクルアルミの採用に加え、ダブルスキンによる日射制御や、IoT・AIを用いたエネルギー最適制御を導入。オフィス部分ではBELS最高ランクの5スターおよび「ZEB Ready」認証の取得を予定している。さらに、停電時でも最大1週間のエネルギー供給を可能とする非常用発電機を整備し、国内最高水準のBCP対策を講じる。
事業主はNTT都市開発と東京電力パワーグリッド。基本設計・実施設計監修は株式会社NTTファシリティーズ、実施設計・施工は株式会社竹中工務店が担当する。街区全体の竣工は2037年度以降を見込んでおり、都心における次世代スマートシティの象徴的プロジェクトとして注目される。
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編集:小田菜々香


















































