台湾行政院主計総処(日本の総務省統計局に相当)が発表した5月の給与統計によると、フルタイムやパートタイム、台湾籍、外国籍を含む全雇用者の平均総給与は6万1902台湾ドル(約31万2000円、1台湾ドル=5.04円換算)となった。端午節を前に支給された賞与が押し上げ、前月比で11.56%増加した。
一方、台湾籍のフルタイム従業員に限った経常性給与の中央値は3万9641台湾ドル(約20万円)と、4万台湾ドル(約20万1600円)を下回った。平均総給与と中央値では、対象となる従業員や給与の範囲が異なるものの、多くの給与所得者が平均値の上昇を実感しにくい状況が浮き彫りとなった。
端午節賞与で平均総給与が前月比11.56%増
主計総処によると、5月の全雇用者の平均経常性給与(いわゆる固定月給)は4万7796台湾ドル(約24万円)だった。前月比では0.08%増、前年同月比では2.88%増となった。
経常性給与とは、基本給や毎月支給される固定的な手当などを含む給与を指す。これに賞与や残業代など、平均1万4106台湾ドル(約7万1094円)の非経常性給与を加えた平均総給与は、6万1902台湾ドル(約31万2000円)となった。
平均総給与は前月から11.56%増加し、前年同月比でも7.20%増となった。
主計総処は、今年の端午節が5月に当たり、多くの企業が祝日前に季節賞与を支給したことが、非経常性給与と平均総給与を押し上げた主な要因だと分析している。
台湾籍フルタイムの給与中央値は4万台湾ドル未満
全雇用者の平均総給与は6万台湾ドル(約30万2400円)を超えたものの、平均値は一部の高賃金なハイテク産業や金融業、経営幹部などの給与に押し上げられやすく、多くの給与所得者の実感を必ずしも反映するものではない。
統計対象を台湾籍のフルタイム従業員に絞ると、5月の平均経常性給与は5万483台湾ドル(約25万4000円)で、前年同月比約3%増となった。賞与や残業代などを含む平均総給与は6万5542台湾ドル(約33万円)で、前月比11.45%増加した。
一方、給与分布の実態をより反映する経常性給与の中央値は3万9641台湾ドル(約20万円)にとどまった。
中央値とは、給与を低い順に並べた際に中央に位置する金額を指す。このため、台湾籍フルタイム従業員の半数が、3万9641台湾ドル(約20万円)以下の経常性給与であることを示している。
平均給与が上昇する一方で、多くの給与所得者の固定的な月収は依然として3万台湾ドル台(約15万1200円台)にあり、平均値との隔たりが続いている。
宿泊・飲食業は約17万6000円、金融・保険業は約35万6000円
今年1月から5月までの産業別統計を見ると、業種間の給与格差も依然として大きい。
人手不足が深刻化している宿泊・飲食業の平均経常性給与は3万4964台湾ドル(約17万6000円)だった。理美容や修理業など、生活に身近なサービスを含む「その他のサービス業」は3万6574台湾ドル(約18万4000円)となった。
台湾の主要雇用産業である製造業の平均経常性給与は4万5550台湾ドル(約23万円)。このうち、ハイテク産業の恩恵を受ける電子部品製造業は5万6813台湾ドル(約28万6000円)だった。
これに対し、専門性や技術水準が高く、資本・知識集約型の業種では、比較的高い給与水準となっている。
「専門・科学・技術サービス業」の平均経常性給与は5万7991台湾ドル(約29万2000円)。ソフトウェア、メディア、通信などを含む「出版・映像・情報通信業」は6万9317台湾ドル(約35万円)に達した。
高給業種として知られる金融・保険業は7万802台湾ドル(約35万7000円)で、全業種の中で最も高かった。宿泊・飲食業と比べると、平均経常性給与には2倍以上の開きがある。
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編集:政輝 (関連記事: 日本で「5年以上働きたい」外国人が大幅減 円安と賃金水準が背景か | 関連記事をもっと読む )


















































