米国の無党派系調査機関ピュー・リサーチ・センターが発表した最新の世界世論調査で、各国の中国に対する見方が改善する一方、米国への好感度は低下傾向にあることが分かった。
中国に好意的な見方をする人の割合は、複数の国で過去最高を記録した。これまで優位に立ってきた西側諸国のイメージに変化が生じ、国際社会の米中両国に対する見方が変わりつつあることを示している。
中国への好感度、8カ国で過去最高
今回の調査は今年2~5月、世界36カ国の4万2000人以上を対象に実施された。
調査結果によると、中国への好感度が特に大きく上昇したのは、スペイン、インドネシア、イタリア、ギリシャ、カナダだった。
調査対象国のうち、米国への好感度が中国を上回ったのは、ポーランド、フィリピン、韓国、インド、日本、イスラエルの6カ国にとどまった。これらの多くは、米国と防衛や政治面で緊密な関係を持つ国だ。
また、イタリア、スペイン、コロンビア、メキシコ、インドネシア、マレーシア、ナイジェリア、トルコの8カ国では、中国に対する好感度が過去最高となった。
中所得国では、中国に好意的な見方をする人の割合が比較的高い一方、所得水準の高い国では否定的な見方が多かった。
ただし、1人当たり国内総生産(GDP)が調査対象国で最も高いシンガポールは数少ない例外で、中国に対して引き続き好意的な見方が多かった。
国別では、パキスタンで中国に好意的な見方をする人が90%に達し、調査対象国で最も高かった。一方、日本は11%にとどまり、最も低かった。
習近平氏への信頼度、パキスタンで83%
調査では、中国の習近平国家主席と米国のトランプ大統領に対する信頼度についても尋ねた。
両首脳に対する信頼度は全体として低かったものの、多くの調査対象国では、習氏への信頼度がトランプ氏を上回った。
習氏への信頼度が最も高かったのはパキスタンの83%で、最も低かったのは日本の7%だった。
トランプ氏への信頼度はフィリピンが68%で最も高かった。一方、ヨルダン川西岸と東エルサレムでは4%にとどまり、地域によって大きな差があることが浮き彫りになった。
調査では、多くの国で依然として、米国の方が中国よりも個人の自由を尊重していると考えられていた。ただ、両国の評価の差は徐々に縮まりつつある。
また、中所得国では、米国が他国の内政に頻繁に干渉していると考える人が75%に上った。中国が同様に他国の内政へ頻繁に干渉していると答えた人は45%だった。
専門家が分析する米中への評価変化の背景
調査結果について、米シンクタンク、カーネギー中国センターのノンレジデント・スカラー、チョン・ジャー・イアン氏は、こうした米中に対する評価の変化は意外なものではないと分析した。
チョン氏は、米国が近年、外交や政策の方針をたびたび変更していることに加え、武力の行使や世界経済への影響が、多くの国に不安や不信感を抱かせていると指摘した。
一方、中国が国際社会で必ずしも広く好意的に受け止められているわけではないものの、少なくとも米国よりも高い「予測可能性」を示していると分析。外交や実質的な経済協力を通じて国際的なイメージの改善を図っており、特に発展途上国で効果を上げているとの見方を示した。
中国への好感度、習氏個人への信頼度を上回る
チョン氏は、中国という国家全体への好感度が、習氏個人への信頼度を上回っている点にも注目した。
国際社会では、中国の技術進歩や経済発展、インフラ整備の成果を、国家や国民全体の功績として捉える傾向があるという。
一方、強圧的とみられる政策や、経済的な効果が低いと受け止められる政策、地政学的な摩擦に関わる政策については、指導者個人の意思決定によるものとみなされやすいと指摘した。
こうした見方の違いが、中国の国力に対する評価と、習氏個人への信頼との間に差が生じる背景になっていると分析した。
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編集:政輝 (関連記事: 米中首脳会談後初、ダックワース米上院議員が訪台 「米議会の台湾支持は揺るがない」 | 関連記事をもっと読む )















































