【独占】10年ぶり国共会談へ、李大壮氏が鳴らす警鐘「主導権は北京にあり、共産党は国民党を助けない」

中華新時代智庫基金会の李大壮(り・だいそう)理事長は「風傳媒(ストームメディア)」の独占インタビューに対し、中国共産党が国民党の選挙情勢のためにコストを肩代わりすることはないとの見解を示した。(資料写真/張鈞凱撮影)
中華新時代智庫基金会の李大壮(り・だいそう)理事長は「風傳媒(ストームメディア)」の独占インタビューに対し、中国共産党が国民党の選挙情勢のためにコストを肩代わりすることはないとの見解を示した。(資料写真/張鈞凱撮影)


台湾の最大野党・国民党の鄭麗文(てい・れいぶん)主席は、4月7日から12日にかけて中国本土を訪問する。滞在中には、中国共産党の習近平総書記との会談が予定されており、両党の最高指導者による直接対話は10年ぶりの再開となる。

この歴史的な動きに対し、中華新時代智庫基金会の理事長で中国全国政協委員も務める李大壮(り・だいそう)氏が、香港にて『風傳媒(Storm Media)』の電話インタビューに応じた。李氏は、中国当局の対台湾戦略が、かつての「台湾人民に希望を託す」ものから、現在は「自ら(中国)の力に希望を託す」方針へと転換していると指摘。鄭主席の訪中成果が台湾の人々に受け入れられるかどうかについて、「共産党が国民党のために(政治的な)コストを肩代わりすることはない」と断言した。

北京が握る主導権と「平和」の演出

​李氏は、今回の共産党中央および習近平総書記による招待について、北京側には「依然として平和的な方法での台湾問題解決を望んでおり、かつその主導権は北京の手にある」という事実を誇示する狙いがあると分析する。

その上で、鄭主席は今回の訪中で「何を目的とするのか」「訪問後に台湾に戻った際、どのような代償を払うことになるのか」「解決すべき課題は何なのか」を熟考しなければならないと指摘した。台湾では世論の7割から8割が「現状維持」を望んでおり、そこから一歩踏み出すことは大きな試練となるが、「現在の国民党には、より厳しい試練を引き受ける実力がまだ備わっていない」と李氏は率直な見解を述べた。

李大壮氏の経歴

​李大壮氏は、中華新時代智庫基金会の理事長、港台経済文化合作協進会の主席を務めるほか、台連(台湾同胞連盟)界別の中国全国政協委員としての顔も持つ。また、歴史的人物である張学良の姪孫(てっそん)としても知られる人物である。今回、李氏は『風傳媒』の依頼に応じ、香港から電話を通じて専訪に応じた。

20260330-国民党主席の鄭麗文氏が30日、中国訪問に向けた記者会見を開催した。(顔麟宇撮影)
2026年3月30日、中国への代表団派遣について自ら記者会見を行う国民党の鄭麗文(てい・れいぶん)主席。(写真/顔麟宇撮影)

北京は「融合」による台湾問題の平和的解決を確定させた

​――中国共産党中央および習近平総書記が鄭麗文氏を招待した意図は何でしょうか。この訪問を通じて、習氏や北京当局はどのような効果を狙っていると考えられますか。

李大壮氏: 今回の習総書記と鄭主席の会談には、いくつかの重要なポイントがあります。

第一に、国務院台湾事務弁公室(国台弁)が記者会見で述べた通り、今回の訪問は鄭主席あるいは国民党側からの度重なる強い要請を受け、中国側が歓迎の意を示して招待を出したという経緯があります。会談は「長年の友人」を尊重する最大限の礼遇をもって執り行われるでしょう。その点に疑いの余地はありません。
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第二に、多くの人々が注目しているのは「鄭主席が中国本土で何を達成しようとしているのか」という点です。これは鄭主席自身が冷静に評価すべき課題です。台湾の大陸委員会(陸委会)が法的な問題を強調している以上、鄭主席は帰国後にどのような政治的代償を支払うことになるのか、そして解決すべき困難は何なのかを、あらかじめ考慮しておく必要があります。

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