パキスタン、「米イ45日間停戦」を提案 イランはホルムズ海峡封鎖を継続、トランプ氏「開かなければ地獄を見る」と警告

2026年4月5日、イラン・テヘラン中心部のイスラム革命広場(エゲラブ・エ・エスラミ)に掲げられた巨大な反米ポスター。米軍機が捕らえられる様子が描かれ、ペルシャ語で「ホルムズ海峡は封鎖し続ける。ペルシャ湾全域が我々の狩り場だ」とのスローガンが記されている。(写真/AP通信)
2026年4月5日、イラン・テヘラン中心部のイスラム革命広場(エゲラブ・エ・エスラミ)に掲げられた巨大な反米ポスター。米軍機が捕らえられる様子が描かれ、ペルシャ語で「ホルムズ海峡は封鎖し続ける。ペルシャ湾全域が我々の狩り場だ」とのスローガンが記されている。(写真/AP通信)

トランプ米大統領が突きつけた「地獄を見る」との最後通牒の期限が迫る中、ロイター通信は6日、米国とイランが衝突終結に向けた計画の枠組みを検討中であると報じた。しかし、テヘラン当局は依然として、ホルムズ海峡の即時再開には難色を示している。

情報筋によると、この停戦合意はパキスタン陸軍参謀総長のアシム・ムニール元帥が主導したものだという。ムニール氏は、バンス米副大統領やスティーブ・ウィトコフ特使、イランのアラグチ外相と連絡を取り合っている。パキスタン側は米イ両国の即時停戦を求め、20日以内にさらに広範な議題に関する交渉を完了させることを目指している。

今回の停戦交渉については米ニュースサイト「アクシオス(Axios)」が先んじて報じており、米国、イラン、および仲介国は、戦争の永久的な終結をも視野に入れた「45日間の停戦合意」について議論している。しかし、イラン高官の一人は6日、ロイター通信に対し「暫定的な停戦合意のためにホルムズ海峡を再開することはない」と明言。提案の審査期間中はいかなる期限設定も受け入れない姿勢を示した。同官員はさらに「米国側には永久的な停戦合意に達する準備が全くできていない」とも付け加えた。

一方、トランプ氏は5日、SNS「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」への投稿でイランを脅迫。イラン側が7日午後8時(米東部時間、日本時間8日午前9時)までに合意に達し、ホルムズ海峡を再開させない場合、エネルギーおよび交通インフラへの攻撃に踏み切ると明言した。「彼らの頭上に地獄が降り注ぐことになるだろう」とトランプ氏は過激な表現で警告している。

アラブ首長国連邦(UAE)の大統領顧問アンワル・ガルガーシュ氏は、いかなる解決策もホルムズ海峡の通航確保が前提であると指摘。今回の合意によってイランの核計画やミサイル、ドローン開発が抑制されなければ、中東は「より危険で不安定な場所になる」との懸念を示した。

止まらぬ空爆とAI拠点への打撃、イランの報復

トランプ米大統領が最後通牒を突きつけた後も、中東各地では空爆が続いている。米イスラエル両軍は、テヘランのシャリフ工科大学内にあるデータセンターを共同で空爆し、イランの人工知能(AI)プラットフォームを破壊した。

一方、イランも週末、クウェート、バーレーン、アラブ首長国連邦(UAE)の石油化学施設や、イスラエル関連船舶への攻撃を敢行。トランプ氏はイランのミサイル・ドローン戦力は壊滅したと主張し続けているが、革命防衛隊が依然として報復能力を保持していることを浮き彫りにした。また、イスラエル軍はレバノン南部への侵攻とベイルートへの襲撃を継続しており、イランが支援する武装組織ヒズボラとの戦闘も激化している。

テヘラン当局は、革命防衛隊の情報局長マジド・ハデミ氏が死亡したことを認めた。これに対し、イスラエル側は殺害の事実を公表している。2月28日の開戦以来、イランの高官が命を落とすケースが相次いでおり、米イスラエルによる「斬首作戦」は、最高指導者アリ・ハメネイ師をも標的とした。現在、イランの最高指導者の座はモジタバ・ハメネイ師が継承している。

インフラ攻撃の脅威と国際法を巡る議論

トランプ氏がイランの発電所や橋などの民生インフラ破壊を示唆する中、イスラエルのカッツ国防相も6日、インフラの徹底破壊とテヘラン指導層への追及を警告する声明を発表した。

こうした動きに対し、米国内では100人以上の法学教授が連署で「戦争犯罪に該当する可能性がある」との警告を発している。しかし、ロイター通信が引用した専門家の見解によれば、当事国が国際刑事裁判所(ICC)の加盟国ではないため、ICCは本件に対する管轄権を有していないという。

『ジュネーブ条約』は、軍事衝突の際、当事者が「民事目標と軍事目標」を区別することを義務付け、民事目標への攻撃を禁じている。人権団体「イラン人権活動家(HRANA)」の集計によると、2月28日の開戦以来、イラン側では244人の子供を含む3,540人が犠牲となった。また、レバノン政府の発表では、同国でも124人の子供を含む1,461人が死亡している。

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