台湾高速鉄道(台湾高鉄)で25日に発生した信号トラブルについて、台湾高鉄は26日、深夜の復旧作業を経て全線で通常ダイヤ通りの運行を再開したと発表した。
今回のトラブルは、台湾交通部鉄道局から「近年で最も深刻な遅延事案」と指摘されていた。保守チームによる徹夜の復旧作業を経て、26日午前1時43分に機器の交換およびシステム復旧が完了。全線の信号システムが正常に作動していることを確認したという。
本事案を受け、台湾高鉄は同日午前3時30分、緊急対応センター(EOC)会議を再び開き、史哲会長が自ら議長を務めた。会議では、各機器や施設が正常に復旧したことを確認したうえで、史氏が徹夜で復旧作業にあたった保守スタッフに感謝の意を示した。
SMC電源モジュール交換後に初の異常 メーカーと第三者機関が分析へ
台湾高鉄によると、今回の障害は、初期調査の結果、転てつ機制御盤(Switch Machine Control Case、SMC)の電源モジュールを交換した後に初めて発生した異常に関連しているとみられる。
この機器更新は、2024年から進められている3年計画の信号システム更新プロジェクトの一環だ。現在、全線458基のSMCのうち、これまでに371基の交換が完了しており、進捗率は約83.5%に達している。
過去2年余りにわたり、夜間の4.5時間の保守作業時間を利用して順調に施工してきたが、今回のような異常が確認されたのは初めてだという。
史氏は、交換された関連機器は完全な状態で保管されており、今後は機器メーカーや第三者機関と共同で鑑定および分析を進めることで、真の根本原因を究明し、類似事案の再発を防ぐと強調した。
信号トラブル発生時、基本運行をいかに維持したか
今回のトラブルは25日午前4時27分に発生した。当時、保守スタッフが苗栗区間で機器交換作業を行った後、信号異常が確認された。
台湾高鉄は直ちに復旧手順に入り、緊急対応センターを設置。同時に、単線双方向運転に切り替え、基本的な運行サービスを維持した。
しかし、システムをリセットしても異常を完全には解消できなかったため、台湾高鉄は25日終日、上下線とも1時間あたり各3本、全車自由席の列車として運行した。利用客への影響をできるだけ抑えるための措置だった。
そして、同日夜の最終列車が通過した後、保守スタッフが直ちに現場に入り、復旧作業を実施。26日未明に機器の交換を完了した。
異常事案増加の指摘に説明 42件中20件は自然要因
近年、台湾高鉄で異常事案が増えているとの指摘について、台湾高鉄は、昨年発生した異常事案42件のうち20件は台風や地震など自然要因によるもので、同社に責任を帰すべきものではないと説明した。
同社によると、台湾高鉄側に責任がある事案のみを集計した場合、件数は過去10年の平均値と同程度で、このうち人為的要因による事案は3件にとどまったという。
台湾高鉄は、高速鉄道の運行には高度な安全基準の順守が不可欠だと強調した。信号異常が発生した場合、標準作業手順(SOP)に基づいて列車を減速させ、乗客の安全を確保する必要があると説明している。
今回の乗客のスケジュール遅延に対し、台湾高鉄は改めて謝罪の意を表明するとともに、26日午前には全線の駅舎で乗客に軽食、パン、ミネラルウォーターを配布した。
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編集:平松靖史 (関連記事: 台湾北部に新交通網、台北・新北・桃園と台湾鉄道を結ぶ路線の開通時期 | 関連記事をもっと読む )
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