台湾・台北都市圏の交通ネットワークが大きな転換期を迎えようとしている。各界から注目を集める都市鉄道(MRT)環状線の「北環段(北区間)」が本格的な建設段階に入り、2031年の完成を見込んでいる。同路線は桃園国際空港へつながる空港線(桃園メトロ)をはじめ、レッドライン(淡水信義線)、イエローライン(中和新蘆線)、ブラウンライン(文湖線)の主要4路線を接続し、これまで複雑だったエリア間の乗り換えを大幅に簡略化する。新北産業園区駅から剣南路駅までの所要時間はわずか28分に短縮される見通しだ。通勤利便性の向上にとどまらず、「北投士林科技園区(テクノロジーパーク)」の産業動態や沿線の「軌道経済」を牽引する重要なエンジンとして期待されている。
2031年全線開通へ、台北MRT「北環段」の概要 新荘から大直を結ぶ交通の大動脈
北環段は、すでに開業している環状線第1期区間を延伸するプロジェクトであり、全長は約14.93キロメートルに及ぶ。路線は新北市新荘区を起点に、五股区、蘆洲区を経由し、重陽橋を渡って台北市士林区に進入、最終的に大直エリアの剣南路駅で文湖線と合流する。
同路線は「MRTで蘆洲をつなぐ・住みやすい新たな中核」を基本理念に掲げている。完成後はより充実した「軌道経済圏」を構築し、既存の乗換駅における混雑を効果的に緩和するほか、自治体(台北市・新北市)をまたぐ通勤の利便性を大幅に引き上げると指摘されている。
全12駅の所在地 北環段の駅設置計画
北環段には全12駅(駅名はすべて仮称)が設けられる予定だ。新北産業園区を起点とする沿線の駅の分布は以下の通りである。
新北市区間:
Y19A(五股):五権路交差点の地下。
Y19B(五股):中興路二段と37巷の周辺。
Y20(蘆洲):中山一路と永安南路一段の交差点。
Y21(蘆洲):徐匯中学前。中和新蘆線への乗り換えが可能。
Y22(三重):五華街と集賢路の交差点。
Y23(三重):重陽橋のたもとと三信路の間。
台北市区間:
Y24(士林):中正路と通河西街二段の交差点。ライトレール(LRT)への乗り換えスペースを確保。
Y25(士林):士林区役所(区公所)前(中正路と基河路の交差点)。
Y26(士林):中正路とMRT淡水線の交差点。淡水信義線への乗り換えが可能。
Y27(士林):中正路と雨農路交差点の西側。
Y28(士林):至善路二段(故宮路の東側)。
Y29(中山):北安路の地下。文湖線への乗り換え、および東環段への接続が可能。

主要4路線を接続:乗り換えの優位性と移動時間の大幅短縮
北環段における最大の競争力は、その強力な「システム統合力」にある。この路線を通じて、乗客は主要4路線をスムーズに乗り換えることが可能になる。
空港線(桃園メトロ):起点の新北産業園区駅に接続し、海外渡航者の利便性を向上。
イエローライン(中和新蘆線):Y21徐匯中学駅で乗り換え。
レッドライン(淡水信義線):Y26士林駅で乗り換え。
ブラウンライン(文湖線):Y29剣南路駅で乗り換え。
MRT北環段 早見表
| 項目 | 詳細内容 |
| 全長 | 約14.93キロメートル |
| 駅数 | 地下駅12駅 |
| 主要な乗換駅 | 新北産業園区(空港線)、徐匯中学(イエローライン)、士林(レッドライン)、剣南路(ブラウンライン) |
| 完成予定 | 2031年 |
| 交通効果 | 新北産業園区駅から剣南路駅まで所要時間わずか28分 |
| 主な経由地 | 新荘、五股、蘆洲、三重、士林、大直エリアを横断 |
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編集:柄澤南


















































