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【張瀞文コラム】脳とAIの直接接続 BCIが米中のテクノロジー競争の新たな戦場に ブレイン・コンピュータ・インターフェース(BCI)は驚異的なスピードでSFを現実のものにしつつある。写真はニューラリンクが開発したデバイス(資料写真、YouTube動画より)
人間の脳にマイクロチップを埋め込む――。これはハリウッドのSF映画における一場面ではなく、目前に迫った現実の技術である。
「ブレイン・マシン・インターフェース(BCI)」は、驚異的なスピードでSFを現実のものへと変えつつある。人間の思考を直接行動へと変換し、思考から実行までの遅延をなくすこの技術は、障害者の機能回復を補助する医療ツールにとどまらず、人類とデジタル世界を結びつける究極のインターフェースとなる可能性を秘めている。
今年4月までの動向を振り返ると、この技術革命はすでに米中間の新たなハイテク競争の主戦場となっている。現在、世界のBCI開発を牽引するのは米国、中国、そしてドイツの3カ国だ。米国が技術革新の深さと圧倒的な資金力で先行し、中国が政策推進のスピードと商業化の速さで猛追する一方、ドイツは欧州において学術研究と臨床応用の確固たる基盤を築いている。
侵襲式か、準侵襲式か:米国の技術的アプローチ BCIの領域には、根本的に異なる技術哲学を背景とする2つの主要なアプローチが存在する。
一つは、イーロン・マスク氏が創設した米ニューラリンクに代表される「侵襲式」である。同社は脳への直接的なアプローチを重視し、髪の毛よりも細い柔軟な電極糸を用い、1024以上のチャンネルから神経信号を極めて高い精度で読み取る技術を開発している。
現在までに21名の患者が同社のデバイスを移植されており、2026年からは量産化と手術の全自動化への移行が見込まれている。この方式の最大の利点は超高解像度でのデータ取得が可能である点であり、発話を伴わないコミュニケーションや精密なロボットアームの制御といった将来の高度な応用に適している。とはいえ、頭蓋骨を開ける必要があるため身体的負担が大きく、広く普及させるための心理的ハードルは極めて高い。現状ではまだ臨床試験の段階にとどまっている。
イーロン・マスク氏(写真)が創設した米ニューラリンクは、脳への直接的なアプローチを重視し、髪の毛よりも細い柔軟な電極糸を用い、1024以上のチャンネルから神経信号を極めて高い精度で読み取る技術を開発している。(写真:AP)
この技術の潜在力を最も明確に示しているのが、初の移植患者となったノーランド・アーボー氏の事例だ。2016年の水難事故で四肢麻痺となった彼は、デバイスの移植後、思考だけでコンピューターを操作し、8時間連続でゲームをプレイしたり、タイピングで文章を書いたりできるようになった。さらに大学に復学して神経科学を学び、講演活動を始めるまでに至っている。「このデバイスが私の人生を取り戻してくれた」と語るアーボー氏は、現在毎日10時間以上デバイスを使用しており、歩行機能の回復を目指して2つ目のデバイス移植を計画しているという。
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もう一つのアプローチが、米国の神経科学スタートアップであるシンクロンに代表される「準侵襲式」である。ニューヨークを拠点とする同社は、より身体的負担の少ない手法を採用した。「ステントロード」と呼ばれるステント型の電極を頸静脈から血管内に挿入し、大脳の運動皮質付近に配置する。開頭手術は一切不要であり、手術時間も20〜30分程度で済む。現在までに約20名の患者がこのデバイスを移植されているが、術後12カ月以内に深刻な有害事象は報告されていない。電極の数は侵襲式に比べて少ないものの、思考による車椅子の操作やオンラインショッピング、さらには金融取引を行うには十分な性能を備えている。
シンクロンは米国食品医薬品局(FDA)の承認プロセスにおいてニューラリンクを先行しており、その低侵襲性は強力な資本をも引き寄せている。2025年には、米アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が率いるベゾス・エクスペディションズをはじめ、アーチ・ベンチャー・パートナーズ、コースラ・ベンチャーズ、オーストラリア国家再建基金、カタール投資庁などの有力投資家から支援を受け、累計資金調達額は3億4500万ドルに達した。米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が設立したゲイツ・フロンティアも、同社の重要な投資家の一つとして名を連ねている。
シンクロンのデバイスを利用した患者の反応も非常に前向きである。ある初期の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者は、この技術によって自らの生活を再びコントロールできるようになったことで、人間としての尊厳を取り戻したと語っている。
既存のエコシステムとのシームレスな統合 BCIが真の意味で爆発的な普及を迎えるための鍵は、既存のテクノロジー・エコシステムとの深い互換性にある。2024年以降、BCIは各技術との「統合期」に入った。米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)が幾度となく強調しているように、人工知能(AI)の未来はタイピング入力に縛られるべきではなく、ユーザーが脳を通じて自らの意図を直接「ストリーミング」できる形へと向かっているのだ。
米オープンAIのサム・アルトマンCEOは、AIの未来はタイピング入力に縛られるべきではなく、ユーザーが脳を通じて自らの意図を直接「ストリーミング」できる形へと向かっていると幾度となく強調している。(写真:AP)
シンクロンはすでに、アマゾンの音声アシスタント「アレクサ」や米アップルの「Apple Vision Pro」といったウェアラブル端末とのシームレスな統合を実現している。iOSやMacBook、iPadにも全面的に対応し、患者が思考のみでアップルのエコシステムを操作することを可能にした。これは患者の日常的な自立性を高めるだけでなく、未来における「脳と機械の共生」に向けた重要な布石となるだろう。
中国の猛追:「非侵襲式」による実用化路線 一方、頭蓋骨に穴を開けず、血管内にも挿入しない「非侵襲式」の分野において、中国は強大な「後発の優位性」を発揮している。中国政府は次期5カ年計画における重点未来産業の一つにBCIを位置づけ、工業情報化部など7部門が共同で実施意見を発表した。2027年までにコア技術の突破を図り、2030年までに世界をリードする企業を育成するとの目標を掲げている。また、2026年には世界に先駆けて侵襲式BCIの商業利用の承認を見据えるなど、国家主導で実用化に向けた動きを加速させている。
半侵襲式の分野でも進展は著しい。清華大学とニューラクル(博睿康科技)が共同開発した硬貨サイズの硬膜外インプラントシステム「NEO」は、すでに中国国家薬品監督管理局(NMPA)の商業承認を取得している。14年間にわたり頸髄損傷を患っていたある患者は、このデバイスの移植後、思考で空気圧式のロボットグローブを操作して水を飲むことに成功し、その精度は90%を超えたという。また、ニューサイバー(芯鑠達)が開発したシステムは、高位対麻痺の患者が思考のみでスマート車椅子を操縦して外出したり、ロボット犬を指揮して出前を受け取ったりすることを可能にし、さらにはオンラインでの就労まで実現させている。
「機能修復」から「能力拡張」へ:大衆化を目指す中国企業 非侵襲式領域において最も注目を集めているのが、ブレインコー(強脳科技)である。米ハーバード大学のイノベーション・ラボ発祥の同社は、中国初のBCI分野のユニコーン企業(評価額10億ドル以上の未上場企業)であり、「杭州の六小龍(有望スタートアップ6社)」の一つに数えられている。これまでに約3億ドルの資金を調達し、香港市場への上場も計画している。同社は手術のリスクを回避するため、ヘッドバンド型や体表に電極を取り付ける路線を貫いている。開発したスマート義手や義足はすでに大規模な量産体制に入っており、価格は海外製の5分の1に抑えられている。
腕を失った患者が再び握手をし、文字を書けるようになるだけでなく、ピアノを正確に演奏することすら可能になった。「頭で考えた通りに機械が動く」という世界が現実のものとなっているのだ。さらに同社は、注意欠陥・多動性障害(ADHD)向けの集中力トレーニングや睡眠改善を目的とした消費者向け製品も展開しており、教育やヘルスケア分野で広く実用化されている。その信号解読の精度は、医療レベルである95%以上に達するという。
こうした事例は、中国のBCI開発が「迅速な普及と大衆化」という明確な特色を持っていることを浮き彫りにしている。すなわち、医療的な「機能修復」にとどまらず、一般大衆の「能力拡張(エンパワーメント)」へと舵を切っているのである。
「意念時代」の幕開け:SFが現実となるこれからの10年 今、人類は原子レベルの精密製造の段階から、「脳のデータ化」という全く新たな紀元へと足を踏み入れようとしている。BCIは、人間の意図とデジタル機器による実行との間に生じるタイムラグを劇的に短縮するだけでなく、「人類がツールをどのように定義するか」という根源的な革命をもたらす。思考が直接行動に変わる時、我々は「Google時代」よりもはるかに巨大で、より深い影響力を持つ市場を目の当たりにすることになるだろう。
この世界的な覇権競争において、米国は技術革新の深さで先行し、中国は政策推進力と大衆化へのスピードで猛追している。そしてドイツをはじめとする欧州勢は、堅実な臨床的裏付けを提供している。米中二大国がしのぎを削る角逐は、BCIという技術が実験室を飛び出し、一般社会へと普及していくプロセスを間違いなく加速させている。
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