台湾半導体の歩みを描くドキュメンタリー『造山者』、秋田で上映 日台の絆と経済協力を強調

台湾半導体ドキュメンタリーが秋田で上映され、日台の「絆」を通じた経済・文化協力のさらなる深化を確認した。(写真/駐日本台湾文化センター提供)
台湾半導体ドキュメンタリーが秋田で上映され、日台の「絆」を通じた経済・文化協力のさらなる深化を確認した。(写真/駐日本台湾文化センター提供)

駐日本台湾文化センターが主催する台湾ドキュメンタリー映画『造山者ー世紀の賭け』の秋田上映会が、2026年4月22日午後、秋田市のALVE(アルヴェ)劇場で開催された。本作は台湾の半導体産業が歩んできた発展の軌跡を克明に記録した作品だ。今年3月の同センター(東京)での上映に続き、今回は地方都市である秋田へと舞台を移し、地元の経済界関係者が多数招待された。

地元の経済リーダーが結集、高い関心を寄せる

​今回の上映会は秋田地区の商工界および企業関係者を主な対象としており、秋田商工会議所の辻良之会頭や秋田ロータリークラブの長谷川真彦会長らが出席した。会場は熱気に包まれ、世界が注目する「台湾半導体」というテーマに対する現地の関心の高さがうかがえた。

映画は、台湾の半導体産業を軸に、世界のテクノロジー・サプライチェーンにおいて台湾が果たしている不可欠な役割と、その革新的なエネルギーを描き出している。主催者側は、この上映を通じて日本の地方における台湾産業への理解を深め、文化・産業の両面で交流と協力をさらに促進することを目指している。

「昭和精神」に通じる団結力、秋田県知事への表敬訪問と交流の深化

​上映当日、台北駐日経済文化代表処の周学佑公使夫妻や台湾文化センターの曾鈐龍主任らは秋田県庁を訪れ、鈴木健一知事を表敬訪問した。周公使は今回の活動への支援に謝意を表するとともに、台湾と秋田の文化交流について会談し、今後の協力関係のさらなる深化に期待を寄せた。

上映前の挨拶で周公使は、台湾が限られた資源の中で、優れた人材と強固な「凝聚力(きずな)」を通じて強力な競争力を築き上げてきた点を強調。その団結精神は、日本の製造業の根底にある「昭和精神」にも通じるものであり、日台協力の重要な基盤であると述べた。

上映後、観客からは台湾半導体産業の歴史や世界的な重要性について多くの反響があり、「台湾の人々の強靭さと努力、そして産業を支える情熱に深い感銘を受けた」との声が多く聞かれた。

「生存には選択権がない」周公使が語る台湾の強靭性と、秋田との未来展望

同日夜には秋田ロータリークラブによる例会を兼ねた歓迎会が開催され、周公使夫妻、曾主任、鈴木知事らが出席した。

周公使はスピーチの中で、台湾が絶えず外部からの挑戦に直面してきた歴史を振り返り、「生存と生活は全く別のものである。生活には選択の余地があるが、生存には選択の余地がない」という信念を語った。こうした過酷な環境が、自由民主主義を基礎とし、人々の「絆」を重視する台湾独自の社会特質を形成し、それがひいては強固な産業を支える力になったと強調した。

秋田ー台北直行便の搭乗率9割 観光・輸出の「3倍増」を目標に

一方、鈴木知事は台湾を秋田県の「最重要パートナー」の一つと位置づけ、その交流が40年以上に及ぶ歴史に言及した。

インフラ面では、秋田ー台北間の直行便の搭乗率が9割以上にまで回復したことを明かした。知事は今後、台湾市場への期待を込めて、観光振興や農産物輸出を現在の3倍に引き上げるという意欲的な目標を掲げた。

半導体は日台共同発展の「生命線」

​台湾文化センターは、半導体産業が世界各国の経済発展における生命線であると同時に、台湾と日本の経済的共同発展を繋ぐ「生命線」でもあるとしている。

同センターは今後も、映像文化を通じて台湾の多面的な魅力を発信し、日本各地との交流協力を深化させる方針だ。文化、産業、人材など多方面での連結を強めることで、日台友好関係の持続的な発展を推進していくとしている。

編集:小田菜々香

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