森美術館とカルティエ現代美術財団は、2026年4月29日から9月23日まで、森美術館(東京都港区、六本木ヒルズ森タワー53階)にて現代美術作家ロン・ミュエク(Ron Mueck)の個展を開催する。オーストラリア出身で英国を拠点に活動するミュエクは、革新的な素材や技法を用いて具象彫刻の可能性を押し広げてきた作家だ。
人間を綿密に観察し、孤独、脆さ、不安、回復力といった内面的な感情を表現した作品は生命感に溢れ、鑑賞者に存在そのものへの問いを投げかける。1997年の「センセーション」展で脚光を浴びて以来、世界各地で個展を開催しており、日本国内では十和田市現代美術館に作品が常設展示されている。
18年ぶりの大規模個展、日本初公開6作品を含む計11点を展示
本展は、作家とカルティエ現代美術財団との長年にわたる協力関係により企画されたもので、2023年のパリを皮切りにミラノ、ソウルを経て東京で開催される巡回展だ。日本での個展は、2008年に金沢21世紀美術館で開催された回顧展以来、実に18年ぶりの大規模な機会となる。
ミュエクが過去30年間に制作した総作品数は約50点と極めて少ないが、本展では初期の代表作から近作まで11点の彫刻を一挙に展示。そのうち6点が日本初公開となる。
日本初公開の巨大インスタレーション『Mass』と、感情を揺さぶる彫刻群
本展の目玉となるのは、100個の巨大な頭蓋骨で構成される大規模インスタレーション『Mass(マス)』(2016-2017年)であり、今回が日本初公開となる。森美術館の約300平方メートルにおよぶ展示室に合わせ、サイトスペシフィックな構成で展開される予定だ。
また、赤ん坊を抱えて疲れ果てた母親を等身大より小さく表現した『Shopping Woman(買い物中の女)』(2013年)や、18世紀の絵画に着想を得た初期の代表作『Angel(エンジェル)』(1997年)も日本初上陸を果たす。さらに、2006年の展覧会で大きな話題を呼んだ全長6.5メートルの巨大な作品『In Bed(イン・ベッド)』(2005年)や、作家自身の眠る顔を約4倍のスケールで表現した『Mask II(マスクII)』(2002年)も出展される。
制作の舞台裏に迫る写真・映像展示と、来場案内
会場では、フランスの写真家ゴーティエ・ドゥブロンドが25年以上にわたり記録してきたミュエクの制作現場の写真シリーズや、緻密な制作プロセスを収めた映像作品も併せて公開される。
開館時間は10時から22時(火曜日のみ17時まで、一部例外あり)で、会期中は無休。入館料は平日のオンライン予約で一般2,100円などとなっており、混雑緩和のため「日時指定券」による事前予約制を導入している。主催は森美術館とカルティエ現代美術財団、本展の企画は近藤健一氏(森美術館シニア・キュレーター)らが務める。
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(関連記事: 森ビル、100億円規模のCVCを設立 スタートアップ投資で東京の国際競争力強化へ | 関連記事をもっと読む )編集:小田菜々香













































