最近、中台間の農産物貿易が再び駆け引きの舞台となっている。中国が先日、いわゆる「台湾向け10項目の措置」を打ち出し、業界団体を通じた圧力によって市場開放を迫ろうとしたことに対し、台湾の行政院大陸委員会(陸委会)と農業部農糧署は同時にデータを公表して反論した。農糧署は、現在台湾産パイナップルは収穫の最盛期を迎えているが、産地価格は安定しているだけでなく、2021年の中国による禁輸措置以前よりも高水準で推移していると強調した。
なかでも、日本市場は台湾産パイナップルにとって最大の支えとなっており、2026年初頭の輸出データによると、輸出シェアの実に99%が日本向けを占め、過去の中国市場への過度な依存から脱却することに成功した。
産地価格は下落せず上昇、中国「10項目の措置」による圧力の構図
中国が最近、「九二共識(92年コンセンサス)」の堅持を前提に農水産物の輸入を解禁する可能性があると主張していることについて、陸委会は、中国側が果実関連の業界団体を動員して台湾政府に圧力をかけていることを確認した。しかし、一部の特定メディアがパイナップルの産地価格が「半減」し農家が不安を募らせていると報じたことに対し、農業部農糧署の陳立儀・主任秘書は厳しく反論した。
台湾紙『自由時報』の報道によると、台北卸売市場のデータでは、本日のパイナップルの平均価格は1キログラム当たり39.1台湾元(約195円)となり、平年平均の31.95台湾元を大きく上回っている。陳氏は、今年の生産量は4%増加したものの、旧暦3月の「媽祖生(道教の女神・媽祖の生誕祭)」など民間信仰の祭祀需要の増加に伴い、国内向け需要が堅調であると指摘。これにより産地価格は1台斤当たり12〜15台湾元まで上昇し、輸出向け価格も18台湾元以上の水準を維持していると説明した。
さらに、2021年の中国による禁輸以降、パイナップルの年間平均産地価格は年々上昇しており、1キログラム当たり22.1台湾元から現在の29.08台湾元へと高騰している。これは、転換戦略が農家の実質的な収入増につながっていることを証明するものである。
日本市場が命綱かつ精神的支柱に、対日輸出割合は100%に迫る
台湾産パイナップルの構造転換の歩みは、「中国依存」から「日本市場の深耕」へと見事な変貌を遂げた過程である。2020年以前、台湾産パイナップルは輸出の9割を中国に依存していたが、禁輸危機の発生後、台湾は「フリーダム・パイナップル(自由鳳梨)」の取り組みと品質向上を通じて、高品質を求める日本市場の開拓に成功した。 (関連記事: パイナップルだけじゃない!台湾の「ある農産物」が日本でシェア95% 中国市場からの転換進む | 関連記事をもっと読む )
・輸出データの急伸:2026年最初の2カ月間の統計によると、台湾産生鮮パイナップルの輸出総額は前年同期比7.4%増の72万4000米ドルに達した。そのうち、日本向けの金額は71万7000米ドル(約2294万台湾元)に上り、輸出量が総輸出量に占める割合は驚異の99%に達している。












































