イランとの戦闘が約2カ月にわたって続く中、ドナルド・トランプ米大統領は23日夜、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿し、ホルムズ海峡周辺海域で機雷敷設を試みるあらゆる船舶に対し、米海軍に「発砲して撃沈する」対応を認めたと明らかにした。海軍将兵には、いかなるためらいも許さないと強調した。
今回の強硬な投稿の中で、特に注目を集めたのが、トランプ氏自身が示した戦果に関する主張だ。トランプ氏は、イラン正規海軍の艦艇159隻がすでに「すべて海底に沈んだ」と述べた。2月末の戦闘開始以降、米軍がイランの正規海上戦力を徹底的に崩したとの認識を示した形だ。
イランは非対称戦へ転換 小型艇による機雷敷設が焦点に
しかし、正規戦力の壊滅がそのまま危機の終息を意味するわけではない。むしろイラン側は、より得意とする非対称戦へ軸足を移している。その一つが、トランプ氏も投稿で言及した「小型艇」の運用だ。
フリゲート艦や潜水艦を失った後、イラン軍は、低コストで機動性が高く、レーダーにも捉えられにくい小型艇を用い、夜の闇や混乱に乗じて狭いホルムズ海峡の海域に大量の機雷を迅速に敷設し続けているという。こうした「ヒット・アンド・アウェイ」作戦は、圧倒的な火力を持つ米海軍にとっても対処が難しい。

機雷は目標を選ばない。ひとたび海上に敷設されれば、軍艦だけでなく原油を積載した商船も、常に触雷・沈没の危険にさらされることになる。
掃海作業を加速 原油市場の不安抑制も狙う
トランプ氏は撃沈指示に加え、ホルムズ海峡の安全確保に向けた掃海作業の強化にも言及した。世界の石油輸送量の約20%を占めるこの海上交通の要衝が、イラン革命防衛隊によって完全に麻痺させられる事態を防ぐため、米軍は掃海を急いでいる。
トランプ氏は投稿の中で、米軍の掃海部隊が現在、同海峡で集中的な障害物除去作業を進めていると説明。そのうえで、自らの指示により、海軍が「3倍の規模と強度」で掃海作業を継続しているとした。

実務面では、ホルムズ海峡に未処理の機雷が1つでも残っていれば、あるいは機雷敷設能力を持つイランの小型艇が1隻でも活動可能な状態にあれば、世界の保険会社は商業用タンカーの進入を認めにくい。米軍による掃海の加速は、海上の実際の脅威を取り除くだけでなく、原油市場に広がるリスクプレミアムへの警戒感を和らげる狙いもあるとみられる。
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編集:平松靖史 (関連記事: 【中東情勢】ホルムズ海峡危機で動いた中国 習近平氏とサウジ皇太子会談が示すもの | 関連記事をもっと読む )


















































