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【独占インタビュー】李鴻源氏「中台関係は白黒では語れない」 台湾が直面する複雑な選択 「鄭・習会談」の代表団メンバーの一人である、国民党シンクタンク(国家政策研究基金会)の李鴻源(り・こうげん)副会長。(資料写真/顔麟宇撮影)
2026年、中台情勢は決定的な転換点を迎えた。「鄭・習会談」が幕を閉じ、「米中首脳会談」を間近に控えるなか、代表団の中核メンバーとして同行した元内政部長(内相)で現・国民党シンクタンク副会長の李鴻源(り・こうげん)教授が、現地での詳細な観察結果を持ち帰った。
李氏は台湾メディア『新新聞(ザ・ジャーナリスト)』の独占インタビューに応じ、今回の会談は単なる政治外交にとどまらず、「統治の思考」を巡る激しい衝突であったと強調した。専門のエンジニアであり、かつ熟練の官僚としての視点から、中国側の統治モデルの転換を読み解くとともに、現在の台湾が直面する「電力不足、人材不足、産業の断層」という課題に対し、深刻な警鐘を鳴らした。
人民大会堂東大庁にて、李氏はかつてない政治的雰囲気を感じ取ったという。習近平国家主席は代表団と対面した際、冒頭の言葉をあえて感傷的な「世間話」のようなトーンに設定した。李氏は、今回の会談は極めて精密に設計されたものであり、習氏が台湾内部で極めて敏感な「統一」という言葉を避け、より包括的な表現を選択したと分析している。
習主席の「リスペクト」という底線、統一に言及しない現実的な位置づけ 「我々は台湾の人々が我々とは異なる体制、制度を発現させ、独自の政治体制を築き上げてきたことを十分に理解している。だが同時に、我々が長年かけて成し遂げてきた進歩についても、尊重していただきたい」。
李氏はこの発言を「極めて配慮に満ち、熟考されたもの」と評価する。習氏がこのような行動に出たのは、議論の焦点がぼやけるのを防ぐためだというのが李氏の分析だ。ひとたび「統一」の議論に触れれば、国民党のあらゆる努力が色眼鏡で見られることを熟知しているため、あえて口にせず、「台湾独立への反対 」と「外部勢力の不介入」という明確な一線を引くにとどめたのである。
2026年に行われた「鄭・習会談」にて、握手を交わす国民党の鄭麗文(てい・れいぶん)主席と中国の習近平国家主席。(中央社) 李氏はさらに、こうした態度の変化は、中国側が中台間の差異に現実的に向き合おうとしていることを意味すると指摘する。習氏は「我々はあなた方が我々と異なっていることを理解している。だから、あなた方も我々の成果を尊重してほしい」という姿勢を示したのだ。李氏は、これが中台関係を「○×問題」から「選択問題」へと転換させるための貴重な足がかりを提供したと考えており、もし台湾の与党がこれを契機に対話を行うことができれば、緊迫した情勢の緩和に資するだろうとの見解を示した。
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「オランダの視点」と大国としての夢 小国はイデオロギーに縛られるべきではない 中台関係と台湾の立ち位置という難題に対し、李氏は「オランダの視点」を提唱する。欧州の小国であるオランダの教育の核心は、若者たちを世界へと送り出すことにある。アフリカであれ中南米であれ、オランダの大学生は皆、国際的な視野を持ち、多言語を自在に操る。李氏は、オランダは国家としては小さいが、その若者たちは世界という舞台に立ち、堂々と「大国としての夢」を抱いていると指摘した。
翻って台湾の現状を、李氏は強い懸念とともにこう分析する。台湾は小国でありながら、政治的に「脱中国化」を推し進め、人為的に対立と敵意を煽っている。こうした潜在的な敵意が、台湾の若者から「世界における重要な舞台」としての中国大陸を見えなくさせているというのだ。李氏は、中台は同文同種であり言葉の壁もないため、若者にとって最も参入しやすい国際市場であると強調。すでに200万人の台湾人が大陸に移住しているという回避不能な現実に対し、政府は存在しないふりをするべきではないと説いた。
東南アジアへの「ノアの方舟」と小国の大いなる知恵 李氏の視線は大陸だけでなく、東南アジアへも向けられている。同氏は現在、台湾企業が東南アジアへ進出するための「ノアの方舟(はこぶね)」の構築に尽力している。ベトナムのトップ大学の学長らと交流した際、同氏は現地の教授や若者たちが持つ「知識への渇望(Hunger for Knowledge)」に驚愕したという。それは、まるで50年前の台湾の姿そのものだった。
現在、台湾の土木・建築系の人材の多くがTSMC(台積電)などのハイテク産業へ流出しており、インフラエンジニアの深刻な不足を招いている。一方、ベトナムの専門人材はこの欠落を補う存在になり得る。李氏は、台湾はイデオロギーによって島内に閉じこもるのではなく、「小国の大いなる知恵」を発揮し、人材を中国、ベトナム、さらには欧州(同氏は最近、ドイツの洪水問題解決にも協力している)へと送り出すリーダーシップを発揮すべきだと主張した。
技術応用の「テールランプ」 ドローンから北斗衛星まで、中国の技術力に驚愕 視察の過程で、李氏は中国大陸における民生技術の応用力の高さに強い衝撃を受けた。同氏は美団(メイトゥアン)のドローンによるフードデリバリーを例に挙げ、「大衆は表面的な無人機だけを見がちだが、その背後にある膨大なセンサーシステムとAIの演算能力を見落としている」と指摘した。
上海の洋山港において、李氏が目にしたのは「人っ子一人いない」完全自動化されたターミナルだ。同氏は、かつての自動化は地上センサーに依存していたが、現在は「北斗(ホクト)衛星」を用いた直接監視とリアルタイム補正の段階に進化している点に着目。海風による航路のわずかなズレさえも即座に補正されるという。また、シャオミ(小米)の自動化工場では、ロボットアームが髪の毛1本分以下の誤差で車のドアを取り付ける精度を実現している。
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シャオミ(小米)が電気自動車(EV)市場に参入した際の初モデル「SU7」。(資料写真/AP通信)
2ナノチップの封鎖と「応用の驚異」 李氏は、米国が2ナノメートルなどの先端チップで中国への封鎖を強めている一方で、民生技術の広範な応用において、中国はすでに驚異的な実力を示していると感嘆した。台湾は世界一の半導体産業を擁しているものの、こうした大規模なシステム統合や応用においては、「もはや相手のテールランプすら見えない(追いつけない)状況だ」と率直に語った。
同氏は、これこそが台湾が次に獲得すべき「護国の神山(国家を保護する基幹産業)」となる商機であると主張。しかし、現在の台湾における政治的な雰囲気が、こうした技術的な交流や協力を制限している現状に強い危機感を表明した。
「和中興台」スローガン化した「抗中」からの脱却と、リアリズムに基づいた生存戦略 頼清徳政権 が掲げる「抗中保台( 中国に抗い、台湾を守る) 」戦略に対し、李氏は「このカードはすでに使い果たされた」と断じる。李氏は、現在の抗中姿勢は台湾を守るどころか、エネルギーと経済を袋小路に追い込んでいると指摘。代わりに「和中興台(中国と和し、台湾を興す)」という構想を提唱した。中国を「普通の隣人」と見なし、専門的かつ友好的な交流を維持することで、中小企業や観光業に活路を見出すべきだという主張だ。
特に深刻なのは電力問題である。台湾の火力発電比率は現在90%に達しており、電力供給の不安定さと炭素価格のコスト増が重くのびかかっている。李氏は金門島への送水の例を挙げ、かつて蔡英文氏が就任初期に反対していた送水計画を、結局は認めざるを得なかった事実を振り返る。「地下水が枯渇した金門にとって、アモイからの送水なしには生存できなかったからだ」
李氏は、もし台湾が将来的に深刻な電力不足に直面した場合、中国以外に即座に救援できる存在がいるのかと問いかける。「大企業に対し『この電気は赤い(中国由来の)ものだから使えない』と告げ、工場が閉鎖されるのを黙って見ているつもりか?」と述べ、イデオロギーで塗り固められたエネルギー政策が産業の生存を無視していると批判した。
さらに地政学的な警告として、トランプ氏と習近平氏が会談し、米国が自国の利益のために「対中融和」へと舵を切れば、台湾の「抗中」という聖域は完全に崩壊すると指摘。政府に対し、抗中と反原発のスローガンを捨て、専門的な対話に回帰すべきだと訴えた。
「将来のスター」の流出、なぜ「ライ博士」は北京にいるのか? 「なぜ、これほどの人材が台湾にいないのか?」と李氏は問いかける。同氏は、北京市の馬俊副市長のような当局者の職務が、自ら「隠れたチャンピオン」や「将来のスター」を探し出し、政策的な支援と膨大な資金を投じて「インキュベーション(育成)」することにあると指摘した。これは、かつて李国鼎(り・こくてい)氏や孫運璿(そん・うんせん)氏が新竹科学園区(新竹サイエンスパーク)を推進し、張忠謀(モリス・チャン)氏を招聘した際の手法そのものである。
李氏は、台湾内部の不毛な政治闘争(国民党・民進党の対立)が、これら優秀な「第三世代」の人材を中国大陸や海外へと追いやっていると考えている。台湾の権力者が政治に明け暮れている間に、中国大陸がかつての台湾の成功モデルを計画的に再現している現状に、台湾の競争力が失われていくことへの強い危機感を表明した。
2028年の混迷と「プロフェッショナルな統治」への渇望 今回の「鄭・習会談」を通じて、李氏は中国側がすでに方針を固め、台湾の体制に対して現実的に向き合い、善意を示す用意があることを確認した。しかし、それに対する台湾政府の対応は「弱体化(知的レベルの低下)」の傾向にあり、「糖衣錠の毒薬」といった時代遅れのレトリックを繰り返すのみで、専門的な対話や実務的な連携が欠如していると李氏は総括した。
李氏は、2028年の台湾は「極めて収拾のつかない混迷」に陥ると予言している。エネルギー不足、産業の断層、人材流出、そして内政の停滞。国民党が2028年に政権を奪還しようとするならば、今最も必要とされているのは、民粋主義(ポピュリズム)に立ち向かう勇気と国際的な視野を兼ね備えた、李国鼎氏や孫運璿氏のような「専門家大臣」であると憂慮を込めて語った。
李氏は、中台関係は白か黒かの「○×問題」ではなく、極めて複雑な「選択問題」であると強調した。台湾社会が「理屈を通す(道理を重んじる)」精神を取り戻し、専門性が政治をリードする姿を求めている。同氏は退任後の自由な身分を活かし、今後も国際社会や中台間を奔走し続ける決意だ。専門性、テクノロジー、そして現実的な協力が融合した、台湾の生き残る道を探るために。「プロ(専門性)は嘘をつかないが、嘘をつくのは政治だけだ」という信念を胸に。
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