【寄稿】5カ国11隻の対中連携に中国軍18隻が対抗 台湾・南シナ海・西南諸島で圧力拡大

中国人民解放軍の052C型駆逐艦(ルーヤンII型)。写真は西安艦。(写真/ウィキペディア提供)
中国人民解放軍の052C型駆逐艦(ルーヤンII型)。写真は西安艦。(写真/ウィキペディア提供)

4月27日深夜、台湾国防部が中国軍艦艇の写真を2枚公開した。メディアによれば、ルーヤンII型(052C型)駆逐艦とジャンカイII型(054A型)フリゲートの編隊が澎湖諸島南西海域に進入し、活動したという。筆者は、22日に5隻だった台湾周辺の中国軍艦艇が、その後7隻、そして26日には9隻にまで増加したことに着目している。その間、南西空域では艦載ヘリコプターの活動も確認された。多国間による「バリカタン」合同演習の期間中である25日に、中国軍が台湾周辺海空域で「合同戦備パトロール」任務を実施したことは、極めて異例の事態と言える。

史上最大規模の「バリカタン 2026」、5ヵ国11艦が南シナ海へ集結

2026年の米比合同演習「バリカタン」は4月20日から5月8日まで実施されている。今回の動員規模は史上最大とされ、1万7千人以上の兵力が南シナ海とルソン島に集結した。特筆すべきは、米・比・日・豪・加の5ヵ国が計11隻の艦艇を派遣し、海上合同演習を実施している点だ。訓練科目には上陸阻止、対潜、対艦ミサイル発射などが含まれており、南シナ海における「航行の自由」の維持と、同盟軍が結束して外部の脅威に対抗する強硬な姿勢を中国側に示す狙いがある。

共軍旅洋2型驅逐艦、江開2型護衛艦等船艦編隊,27日進入我澎湖西南海域活動;國軍運用海、空兵力,對其保持嚴密監控並適切應處。#ROCArmedForces#ProtectOurCountry#ROC#Taiwan🇹🇼pic.twitter.com/8QMAyCfMxu

— 軍聞社 Military News Agency, ROC(Taiwan)🇹🇼 (@mna_roc)April 27, 2026

中国軍の即応、空母「遼寧」と新型076型が南シナ海へ展開

演習前夜、日本は3隻の艦艇をフィリピンでの訓練に派遣したが、そのうちの1隻である護衛艦「いかずち(雷)」は4月17日に台湾海峡を南下した。これに呼応するように、中国軍は空母「遼寧」編隊と新型の076型強襲揚陸艦「四川」を20日に南シナ海へ送り出した。

米比同盟による演習開始を受け、中国海軍は即座に南シナ海での東西封鎖、東シナ海での中露合同訓練、黄海での中露交流、さらに日本海での中露合同訓練などを展開。指揮系統のレベルは中央軍事委員会まで引き上げられ、南部戦区は実戦態勢に入った。これに対し、筆者は以下の視点から観察と分析を行う。

1. 米比同盟11隻 vs 中国軍主力艦18隻 南シナ海で対峙する両陣営の戦力

今回の海上演習において、米比同盟側は計11隻を派遣した。その構成は以下の通りである。 (関連記事: 陸文浩コラム:中国軍・南海艦隊、空母「福建」を中核に戦力披露 関連記事をもっと読む

  • 米海軍・沿岸警備隊:第7艦隊旗艦「ブルー・リッジ」(LCC-19)、ホイッドビー・アイランド級ドック型揚陸艦「アシュランド」(LSD-48)、レジェンド級巡視船「ミジェット」(WMSL-757)。
  • 海上自衛隊:ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦「いせ」(DDH-182)、むらさめ型護衛艦「いかずち」(DD-107)、おおすみ型輸送艦「しもきた」(LST-4002)。
  • フィリピン海軍:戦略輸送艦「タラック」(LD-601)、マルバール級フリゲート「マルバール」(FF-06)、ホセ・リサール級フリゲート「アントニオ・ルナ」(FF-151)。
  • 豪・加海軍: 豪フリゲート「トゥーンバ」(FFH-156)、加フリゲート「シャーロットタウン」(FFH-339)。
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