台北メトロは、多くの人にとって通勤や通学に欠かせない交通手段であり、その清潔さや利便性はしばしば高く評価されている。最近、韓国旅行から帰国したあるネットユーザーが「韓国の地下鉄は比較的汚く、乗り換えも不便で、ほとんどエスカレーターがなかった」と投稿し、「台北メトロは実際、アジアで一、二位ではないか」と述べた。この書き込みは大きな反響を呼び、多くの人が「台北メトロは他国に比べても圧倒的に優れている」と賛同した。その理由として、とりわけ「飲食の全面禁止」という厳格な規定が挙げられている。
ネット上で「台北メトロはアジア一、世界でも稀有」と称賛
台湾の大型掲示板PTTに、韓国から帰国したばかりのネットユーザーが投稿し、韓国の地下鉄について「汚くて独特の臭いがあり、路線を乗り換える際には一度改札を出て再入場しなければならない場合がある。しかも長距離を歩かされるうえ、ほとんどエスカレーターがなく、毎回の乗り換えは百メートル走のようだ」と不満を述べた。そのうえで「台北メトロは日本を除けばアジア一ではないか」と感想を記し、大きな議論を呼んだ。
投稿には賛同の声が相次ぎ、「ソウル、バンコク、クアラルンプール、シンガポール、東京、大阪も利用したが、少なくとも台北メトロはそれらに勝っている」「飲食禁止のルールが強みだ」「東京の地下鉄も乗り換えで長距離を歩かされる」「台北メトロの良さは海外に出て初めて分かる」などと評価する意見が寄せられた。
一方で、「韓国の地下鉄は路線によって差がある。古い路線は台北メトロよりさらに古い」「ソウル地下鉄は1974年開業、台北メトロもあと30年経てばどうなるか分からない」「台北が日韓より優れているのは事実だが、それは飲食禁止のルールによるところが大きい。路線規模では韓国の方がはるかに大きい」と指摘する声もあった。
また、YouTubeチャンネル「不要鬧工作室」が以前に台湾在住の外国人に行ったインタビューでも、台北メトロの整然さと清潔さに感銘を受けたという証言が相次いだ。台湾在住5年のロシア人女性クリスティーナ氏は、年越しの台北101周辺に数万人が集まる状況でも、乗客が秩序を守り安全に帰宅できる点に驚いたと語った。イギリス出身のジョセフィン氏は「台北メトロは時間に正確で清潔、車内も広く、ロンドン地下鉄とはまったく別世界だ」と述べ、台湾の都市の魅力として高く評価している。
台北メトロが明かす「飲食禁止」の背景理由
台北メトロでは、駅構内の有料エリアおよび車内での飲食を禁止している。しかし、多くの利用者はその範囲を十分理解しておらず、水を飲む行為も対象となることを知らない場合がある。これについて台北メトロは、捷運システムは密閉空間であり、環境の清潔を保ち、異臭の発生を防ぐため、飲食禁止を厳格に実施していると説明している。対象は食事に限らず、水を含むすべての飲食行為であり、大衆捷運法に基づき違反者には1,500元から7,500元の罰金が科されるとしている。
ただし、この規定は全く柔軟性を欠くものではない。台北メトロによれば、病気や体調不良、低血糖などの緊急時において水分補給や飲食の必要がある場合、利用者が駅員や車内サービススタッフに申し出れば、確認のうえ状況に応じて柔軟に対応し、直ちに罰則を科すことはないという。台北メトロは、乗客に対しても快適かつ清潔な環境を維持するため、協力を呼びかけている。
編集:柄澤南 (関連記事: 台北メトロの「神サービス」6選が話題 外国人向け無料サービス拡充、無料充電座290か所設置やAI案内も | 関連記事をもっと読む )
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