第21回大阪アジアン映画祭(OAFF、2025年8月29日~9月7日)の関連企画として、「OSAKAシネマスケープ2025」が10月から12月にかけて大阪中之島美術館1階ホールで全6回にわたり開催されることが決定した。
社会課題をテーマにしたアジア映画を紹介
本企画は、文化、人種、性別、年代、経済格差といった多様な社会課題や人間模様を題材とし、ドキュメンタリーから短編アニメーションまで幅広いジャンルを網羅。観客に「いま観るべき良質なアジア映画」を届けることを目的としている。上映作品は合計21本がラインナップされる。
日本初上映の注目作
注目作品としては、中国の実際の事件をもとにしたジョナサン・リー監督のサスペンス映画『第八の容疑者』(2023)、香港のごみ収集作業員の視点から街を描いたドキュメンタリー『十方の地』(2024)が日本初上映される。
短編部門では、ブータン映画『アイ、ザ・ソング』の監督が手掛けたベルリン国際映画祭入選作『三年と三月と三日』(2015)、カンヌ国際映画祭でも注目を集めたモンゴル短編『マウンテン・キャット』(2020)など国際的に評価を受けた作品が登場。さらに、過去のOAFF芳泉短編賞受賞作『二度と一緒にさまよわない』(2020)、『燕は南に飛ぶ』(2022)、『シャングリラに逗留』(2023)、特別表彰作『オン・ア・ボート』(2024)も再上映される。
韓国アニメーション特集も展開
韓国インディペンデント・アニメーション協会の協力により「花開くコリア・アニメーション」シリーズの新作10本を特集上映。〈私の恋〉〈私のヒーロー〉の2プログラムで構成され、一部は日本初上映となる。当日にはキュレーターによるトークイベントも予定されており、韓国の若手作家の創造力に触れる機会となる。
上映スケジュールと詳細
上映は10月から12月にかけて毎月2日間ずつ実施され、最終回は12月27日・28日を予定。すべての上映は大阪中之島美術館1階ホールで行われる。プログラムおよびチケットの詳細は9月5日(金)17時に公式サイトで公開予定。
国際文化交流の場としての意義
「OSAKAシネマスケープ2025」は、アジア各地の多様な価値観や創造性に触れる場として位置づけられ、映画ファンのみならず、国際文化交流に関心を持つ幅広い観客層への訴求が期待される。
編集:梅木奈実 (関連記事: 大阪アジアン映画祭「台湾ナイト」開幕 台湾映画『私たちの意外な勇気』上映に300人超集結 | 関連記事をもっと読む )
世界を、台湾から読む⇒風傳媒日本語版 X:@stormmedia_jp