ポルトガルの首都リスボンで9月3日夕方、人気観光施設「エレヴァドール・ダ・グロリア(Glória Funicular)」が脱線し、建物に激突した。事故で少なくとも15人が死亡、18人が負傷した。政府は9月4日を全国哀悼日と定め、リスボン市長は「都市にとって未曽有の悲劇だ」と述べた。
事故の概要
事故は現地時間午後6時15分ごろに発生した。目撃者によれば、ケーブルカーは制御を失って急坂を猛スピードで下り、カーブ地点で横転し建物に衝突したという。ある住民は「紙の箱が潰れるように一瞬で崩れた」と語った。救助隊は現場に急行し、約2時間で全員を救出した。
被害状況
警察の発表では、死者15人、負傷者18人。そのうち5人が重体、13人が軽傷とされ、負傷者には子どもや外国人観光客も含まれている。政府は全国哀悼日を宣言し、リスボン市も3日間の市民哀悼を実施する。
歴史的背景
「エレヴァドール・ダ・グロリア」は1885年に開業したリスボンの象徴的な地上ケーブルカーで、黄色の車体が観光名所として人気を集めてきた。年間約300万人が利用し、文化的にも重要な存在だった。今回の事故を受け、他のケーブルカーも安全点検のため運行を停止している。
原因調査と当局の対応
運営会社Carrisは「必要な保守点検は行っていた」と強調しつつ、事故原因の調査を進めている。司法警察も捜査に乗り出し、沿線の牽引ケーブルの不具合が原因ではないかとの報道も出ているが、正式な結論は出ていない。
“Accidente”
— Es Tendencia (@es_tendenciaenx)September 3, 2025
Porque se descarriló el Funicular de Lisboa, un elevador que realiza un recorrido a turistas por la zona vieja, en Portugal. Al menos 15 muertos y 18 heridos. Con mas de 100 años de historia, no le daba mantenimiento el municipio.pic.twitter.com/RaTWHAFxWp
編集:梅木奈実 (関連記事: 沖縄ダイビング事故 台湾人2人死亡、水深30メートル海底洞窟で発見 | 関連記事をもっと読む )
世界を、台湾から読む⇒風傳媒日本語版 X:@stormmedia_jp