台湾の賴清徳総統は9月2日午後、総統府において「日本東京大学両岸関係研究グループ訪問団」と会見し、台海の安全保障やインド太平洋地域の平和に関心を寄せてきた同団の取り組みに謝意を示したうえで、交流を通じて台日協力と友好関係をさらに深めたいとの期待を表明した。
賴総統「台日関係は密接」
賴総統は挨拶で「松田康博教授をはじめ日本の学界の友人を再び総統府に迎えられ、心よりうれしく思う」と述べ、同研究グループが長年にわたり台湾海峡の安定や地域の平和に関心を寄せてきたことに謝意を表明した。
さらに「台日関係は極めて密接であり、日本政府は国際場面において繰り返し台海の平和の重要性を強調してきた」と言及。石破茂首相が台湾の台風や豪雨被害の際に見舞いや支援の意思を示したことについても「深く感銘を受けた」と述べた。そのうえで「訪問団との交流を通じて、台日間の友情と協力を一層強化したい」と強調した。
松田教授「台日交流の継続を期待」
これに対し、東京大学の松田康博教授は「賴総統にお時間をいただき感謝申し上げる」と述べ、訪問団のメンバーが長年にわたり台湾の政治・経済・両岸関係に関心を寄せ、研究を続けてきたことを紹介。「今後も台日関係に関わる議題について活発な交流を継続できることを楽しみにしている」と語った。
訪問団メンバーと同行者
今回の訪問団には、日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所の佐藤幸人上席主任調査研究員、神奈川大学の川上桃子教授、学習院大学の江藤名保子教授、拓殖大学の門間理良教授、東京大学特任研究員の陳思樺氏および黄偉修氏らが参加した。
会見には台湾側から行政院政務委員の馬永成氏、外交部長の林佳龍氏、台湾日本関係協会秘書長の張仁久氏が同席し、台日交流の意義を共有した。 (関連記事: 舞台裏》日本と台湾の53年の禁忌を突破 林佳龍外交部長が東京都を訪問 | 関連記事をもっと読む )
編集:梅木奈実
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