商船三井グループの商船三井クルーズ株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長執行役員:向井恒道氏)は、2026年後半に就航予定の新たなクルーズ船の名称を「MITSUI OCEAN SAKURA(以下、三井オーシャンサクラ)」とすることを2025年8月19日に発表した。同船の初代船長の一人には、にっぽん丸の元船長・二宮悟志氏、総料理長には同じくにっぽん丸で活躍した中山勝利氏が就任する。
三井オーシャンサクラは日本籍船として2026年後半に運航を開始し、日本各地の港を発着する短期から中期のクルーズを中心に展開される。総トン数は32,477トン、全長198.19メートル、全幅25.6メートル。客室は229室で乗客定員は458名となる。
「にっぽん丸」で人気を集めた「飛んでクルーズ」シリーズのように、沖縄や北海道の離島、市街地に近接する小型港など、多彩な寄港地をめぐる航路が予定されている。
商船三井クルーズは、140年以上受け継がれてきた「おもてなしの心」を基盤に、日本各地の港とのつながりや地域文化を生かした船旅の提供を目指す。祭りや花火、音楽、食をテーマにしたワンナイトクルーズも販売予定で、就航記念クルーズの詳細は2025年冬以降に発表される。
船名に「サクラ」を冠したのは、過去に活躍した「さくら丸」「新さくら丸」への敬意と、日本の美しさを象徴する桜のイメージを重ねたものだ。
初代船長・二宮悟志氏
1993年に商船三井客船へ入社し、「ふじ丸」の次席三等航海士として乗船。その後「新さくら丸」「にっぽん丸」で経験を積み、2017年に「にっぽん丸」の船長に昇進した。2024年からはフリートオペレーション部安全運航グループ長を務め、今回三井オーシャンサクラの初代船長に就任する。
二宮氏は「本船はコンパクトで機動力に優れ、にっぽん丸やふじ丸のように国内外の美しい地を航海できる。培ってきた『おもてなし』の精神を新しい船にも息づかせたい」と語った。
初代総料理長・中山勝利氏
1990年に商船三井客船に入社。「にっぽん丸」でパン・デザート部門を担当し、「ふじ丸」「新さくら丸」でも経験を積んだ。2011年に「ふじ丸」で総料理長に初就任し、その後「にっぽん丸」「三井オーシャンフジ」でも総料理長を務め、今回新造船の総料理長に就任する。
中山氏は「食材を大切に扱い、日本のクルーズ会社ならではの和の要素を生かした食の体験を提供したい。多彩な経験を持つギャレーチームと共に、新たなメニュー作りに取り組む」と意気込みを語った。
事業戦略における位置づけ
商船三井グループは中期経営計画「BLUE ACTION 2035」で、海運市況の変動リスクを抑える安定収益型事業としてクルーズ事業を位置づけている。2024年に運航を開始した姉妹船「三井オーシャンフジ」と共に、企業価値向上とブランドビジョンの実現を目指す。
なお三井オーシャンサクラは米シーボーン社から購入した船舶であり、詳細は2025年3月5日付のプレスリリースで公表されている。
編集:田中佳奈
世界を、台湾から読む⇒風傳媒日本語版X:@stormmedia_jp
(関連記事: 石垣島〜台湾・基隆の定期フェリーが9月就航へ 片道1万円から、週3便運航 | 関連記事をもっと読む )