文化部主導の文化プロジェクト《We TAIWAN》の一環として、《島の聲:廟前の感謝の舞台》が2025年8月26日、大阪・関西万博夢洲会場の公式屋外ステージ「Pop-Up Stage North」で初公演を迎えた。台湾の文化団体が、国旗を背景に正式なステージで堂々と演出を行うのは初めてであり、現地の台湾人観客のみならず、日本人来場者からも大きな反響を呼んだ。

王政務次長「国旗申請に不安あったが、結果は予想以上」
文化部の王時思政務次長は公演終了後、記者団に対し「国旗を背景に含めたデザインを提出した際、内心では不安もあった」と振り返った。しかし「主催側は非常に尊重してくださり、異議も出なかった。書類や修正対応はあったが、全体としてスムーズに通過し、予想以上の成果となった」と語った。

さらに王氏は「『We TAIWAN』の名称、玉山や台南府城、国旗を背景に使用する演出など、すべて正式に申請した。これは文化的な文脈に基づく演出であり、最終的に主催者の公式ウェブサイトに『We TAIWAN in EXPO 2025 -島の聲:廟前の感謝の舞台』として掲載されたことは大きな意義がある」と強調した。

科学と文化を補完する二つの展示
王氏はまた、文化部が別途設置した「TECH WORLD」との関係についても言及。「TECH WORLDでは台湾の科学技術の強みを前面に出している。一方、《We TAIWAN》は人文的価値を示す場であり、文化的演出は不可欠だ」と説明した。「科学技術が幸福をもたらさないなら意味がない。だからこそ文化が重要なのです」と強調した。

台湾文化の国際発信に手応え
公演は8月28日まで毎日開催され、文化部公式Facebookでもライブ配信されている。王氏によれば、公演後には日本人観客から「もう一度観たい」「再演はないのか」との声が相次ぎ、台湾文化を国際社会へ発信する大きな手応えを得たという。

編集:梅木奈実 (関連記事: 台湾の声を世界へ 《島の聲》が大阪万博で初演 杜思慧監督「台湾の信仰と多様性を届けたい」 | 関連記事をもっと読む )
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