台湾では大規模リコールでの連敗を受け、民進党内部での動きが加速している。新任の民進党秘書長・徐国勇氏は26日午後、党本部で各派閥の会議を招集し、大統領府秘書長の潘孟安氏に対し、民進党団総召集人の柯建銘氏の処遇について協議するよう要請した。協議が不調に終わった場合、派閥横断の立法委員が連署を行い、党団幹部の改選を迫る可能性がある。この「署名書」の存在が明らかになった。
署名書の文面によれば、7月26日と8月23日の大規模リコールは市民によって自主的に始まったものであったが、民進党が主要な後援として全面支援した結果、いずれも成功には至らなかった。その落差は大きく、世論の批判が続き、支持層の失望と落胆を招いている。文書では、行政チームがすでに人事改組を行ったことに触れ、党団もまた立法院での戦略を調整し、幹部選挙を通じて新しいチームを編成し、新たな会期の課題に備えるべきだと強調している。
署名書はさらに、総召を含む党団幹部が今会期中に直ちに再選を行うべきだと明記している。これは、長年にわたり総召を務めてきた柯建銘氏に対する退陣要求と解釈されている。
退陣を求める声に対し、柯氏は27日、立法院で取材に応じ「言いたいことはすべてフェイスブックに書いてある」と述べた。その投稿では、大規模リコールは国会過半数を目指すためにあらゆる手段を尽くした結果であり、「何が間違いだったのか?リコール運動そのものが間違いだったのか?」と反論した。さらに、党内の権力闘争よりも、風害や関税問題といった社会課題に注目すべきだと訴え、詩人・曹植の『七歩詩』を引用して現状を嘆いている。
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編集:田中佳奈
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