日本政府は最近、外交ルートを通じて各国に対し、中国が抗日戦争勝利80周年を記念して実施する「九三軍事パレード」に参加しないよう呼びかけた。この動きに中国外交部が注目し、26日には「日本側に対し厳正な申し入れを行い、説明を求めた」との声明を発表し、大きな議論を呼んでいる。
中国、日本に情報の明確化を要求
報道によれば、日本政府は在外公館を通じて各国に対し、今回の中国の軍事パレードは歴史問題に過度に焦点を当て、明確な反日色彩を帯びているとして、各国首脳が参加を決定する前に慎重に検討するよう伝えたという。これに対し、中国外交部の郭嘉昆報道官は、中国はすでに日本に対して正式に申し入れを行い、当該発言の釈明を求めたと述べた。
戦争勝利を記念する意義
郭嘉昆報道官は、中国が今回の記念活動を開催する目的は、歴史を銘記し、先人を追悼し、平和を大切にし、未来を切り拓くことにあると強調した。さらに、真に平和的発展に尽力する国であれば、この趣旨を理解できるはずであり、疑念や反対を示すべきではないと述べた。
日本に対する歴史認識の呼びかけ
郭嘉昆報道官はさらに、日本が国際社会に再び溶け込むためには、歴史を正しく認識し、向き合うことが重要な前提であり、また近隣諸国との関係を発展させるうえでの政治的基盤でもあると指摘した。その上で、日本が本当に歴史の一頁をめくろうとするならば、過去の侵略の歴史を誠実に直視し、反省し、軍国主義と徹底的に決別し、平和発展の道を堅持するとともに、中国を含む被害国の人々の感情を尊重しなければならないと述べた。そうしてこそ、アジアの隣国や国際社会から信頼を得られると強調した。
日本昭和天皇問題に関する応答
日本が各国に対し「九三軍事パレード」参加を慎重に検討するよう呼びかける以前から、中日間には摩擦が生じていた。今年(2025年)7月25日に中国で公開された抗日映画『南京写真館』は反日感情を煽り、抖音や快手などの中国のSNS上では昭和天皇を罵倒する投稿が相次いだほか、AIで昭和天皇が地面にひれ伏す姿を生成した画像や、1945年の広島・長崎への原爆投下を揶揄する映像までも拡散された。
また、中国のSNS上での昭和天皇への侮辱に関する質問に対し、中国外交部の郭嘉昆報道官は「政府として関連状況を把握している」と述べたが、具体的なコメントは避けた。
編集:柄澤南 (関連記事: 北京観察》天安門に戦車出現! 九三大閲兵リハーサルで共軍新装備:謎の魚雷がハイテクを示す? | 関連記事をもっと読む )
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