台湾の中央気象署によると、本日(28日)も蒸し暑い天気が続き、新北市や桃園市では摂氏38度を超える高温に警戒が必要である。午後には中南部や北部山間部で強い雨が降るおそれがあるという。現在、フィリピン東方の海上では熱帯性の雲の塊が発達と消散を繰り返しており、新たな熱帯系統が形成されるかどうかが来週の観測の焦点になるとしている。
好天は長く続かず!この日から湿気増し「午後は雷雨が激化」
中央気象署の黄恩鴻予報官は、フィリピン東方の海上にあった熱帯擾乱が昨日ルソン島を通過して南シナ海に入ったと説明した。その影響で台湾周辺には外縁部の湿った空気が流れ込み、天気はおおむね曇りとなり、局地的に大雨が降ったという。
黄氏によれば、本日も偏東風が続き、日中は高温で蒸し暑く、午後には雷雨が発生する見込みである。本日と29日は水蒸気量がやや減少し、花東地区や恒春半島では局地的な短時間の雨や雷雨が中心となる。基隆北海岸や宜蘭地区では散発的なにわか雨が見られ、午後には中南部や北部山岳地帯で局地的な雷雨が予想され、強い雨となる可能性もある。また、大台北の山間部でも所により短時間の降雨があるとしている。
気象署の観測によれば、昨日の最高気温は新北市五股区で38.2度、桃園市蘆竹区で37.3度を記録した。黄氏は、新北市や桃園市では本日も38度を超える高温に注意が必要であり、桃園以北や中南部の山沿いでも36度を超える可能性があると警告した。その他の地域でも降雨前は蒸し暑さが続く見込みである。

黄恩鴻氏によると、30日から9月1日にかけては水蒸気がやや増加し、30日は東南風、31日と9月1日は南南東風が主体となる。降雨の中心は花東地区と恒春半島で、そのほかの地域は曇りがちで、午後に雷雨が起こりやすい。中南部では早朝から午前中にかけて局地的な短時間の雨に注意が必要である。
また、9月2日と3日についても、引き続き東風から東南風の気圧場が見込まれ、花東地区や恒春半島で局地的な短時間の雨が予想される。それ以外の地域は概ね曇り時々晴れで、午後には所により雷雨が発生する可能性がある。降雨のない時間帯は蒸し暑さが続く見通しである。
また台風の恐れ!気象専門家が「台風の発生確率50%に上昇」と暴露

気象専門家の呉徳榮氏は、気象応用推進基金会のコラムで、最新のヨーロッパ数値予報モデルの結果を引用し、今後2日間に南シナ海で活動する「熱帯擾乱」が緩やかに発達し、台風に発達する可能性は「中程度」で、確率はやや上昇して50%に達したと指摘した(左図)。
最新のヨーロッパ気象センター(ECMWF)によるアンサンブル予測では、平均的な進路(太い黒線)は西北西方向に偏り、その動きは過去の台風13号「カジキ」に似ているという。個々のシミュレーション結果は左右に分散し、強度は比較的弱めに出ている(右図)。さらに最新のモデルでは、来週以降も台湾東方の遠洋域で別の熱帯系統が活動する可能性が示されており、西北太平洋は依然として台風の発生しやすい時期にあるとしている。
編集:柄澤 南 (関連記事: 天気予報》台風14号(ノンファ)1日発生へ 全台湾3日連続雷雨 | 関連記事をもっと読む )
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