台湾・民衆党が総統官邸前でデモ 柯文哲元台北市長の「公正な裁判」を求め警察と対峙
柯文哲氏の妻、陳佩琪氏(写真)が総統頼清徳氏に「柯文哲氏に公平な裁判を」と訴えた。(写真/顏麟宇撮影)
台湾の民衆党前主席・柯文哲氏の自宅と党本部が家宅捜索を受けてから、8月30日でちょうど1年となった。これに合わせて民衆党は午前7時半、「政治的迫害を終わらせ、国家の正義を取り戻す」と題したデモ行進を企画。中正紀念堂(自由広場)に集合し、総統官邸まで行進する予定だった。しかし、警察は事前に人員を配置し、愛国西路を封鎖。参加者はバリケード前で足止めされ、両者がにらみ合う展開となった。
民衆党の公職者や支持者は朝7時半に自由広場に集まり、午前8時に出発。だが隊列は出発後まもなく阻止され、現場には百人規模の警察が展開した。膠着状態は数時間続いたが、午後1時ごろに双方が協議し、民衆党が「衝突行為は行わない」と約束したことで、警察が一部通行を解放。民衆党側はその場で総統官邸の代表者に陳情書を手渡した。
この場に柯文哲氏の妻・陳佩琪氏も同行し、官邸代表に直接「この陳情を頼清徳総統に伝えてほしい。柯文哲に公正な裁判の機会を与えてほしい」と呼びかけた。

民衆党は30日、「司法改革・市民ウォーク」と題した行動を行い、愛国西路と中山南路の交差点で警察と衝突した。(写真/顏麟宇撮影)
民衆党と警察が衝突、群衆は「頼清徳は退陣せよ」と連呼
民衆党のデモ隊を率いた黄国昌主席は現場で警察に強く抗議し、「なぜ歩道まで通行を許さないのか」と問い詰めたうえで、警察官に向かって「このような恥ずべきことをして笑顔を浮かべるな」と声を荒らげた。さらに歩道を行進するのは市民の権利だと訴え、「台湾はいつからこんな国になったのか」と憤った。双方のにらみ合いは続き、民衆党の参加者たちはバリケード前に集まり「頼清徳下台(頼清徳は退陣せよ)」「嘘つき総統は退陣だ」「頼清徳起きろ、頼清徳起きろ」「われわれは国家の団結十講を聞きたい」と次々と叫んだ。
午前11時過ぎには、民衆党の立法委員や地方議員、党職員らが警察の設置した柵の内側に進入し、現場の警備部隊と直接対峙した。警察は愛国西路口に設けたバリケードに加え、総統官邸に通じる方向に第二のバリケードを追加設置。現場は一層緊張を増した。その後、群衆の一部が柵をつかんで激しく揺さぶり、結束を緩めようと試み、さらには第一層の阻止具を倒して突破口を探そうとした。参加者らが協力してバリケードを持ち上げて押し進める場面もあり、一時現場は混乱状態となった。

民衆党の支持者がバリケードをつかみ激しく揺さぶり、突破口を探そうとした。(写真/顏麟宇撮影)
黄国昌氏「今日は陳情ではない」―頼清徳総統を強く批判
午後1時20分頃、総統官邸の代表が姿を現し、陳情書を受け取った。黄国昌氏はその場で参加者を制止し、「二軍交戦、不斬来使(交戦中に使者を斬るな)」と述べて冷静さを求めつつも、頼清徳総統を強く批判。「なぜ自ら出てこないのか。なぜ民進党は約束を守らないのか。我々は単なる陳情のためにここに来たのではない。人民の声を頼清徳に直接聞かせるために来たのだ」と訴えた。さらに「頼清徳は柯文哲の母親や妻の陳佩琪氏に形ばかりの配慮を見せる偽善をやめるべきだ。問題の解決は簡単だ、二文字で済む。『釈放』だ。柯文哲をこれ以上拘束するな」と声を張り上げた。

民衆党主席の黄国昌氏は「今日は陳情のためではなく、頼清徳氏に国民の声を直接聞かせるためだ。民進党はなぜ約束を守らず、改革を裏切ったのか」と語った。(写真/顏麟宇撮影)
陳佩琪氏、涙ながらに「公平な審判を」訴え
その後、総統官邸代表が退こうとする直前、柯文哲氏の妻である陳佩琪氏が前に出て直接訴えた。彼女は「頼総統に伝えてほしい」と前置きし、三点にわたって要望を述べた。
第一に、「検察や廉政機関が家宅捜索を行うなら、きちんとした証拠を示すべきだ。法条を読み上げるだけで在野党の主席の家を捜索することが許されるのか」。
第二に、「検察官の捜査は事実の解明に基づくべきであり、証人尋問で柯文哲を指す証言だけを探すようなやり方は不公正だ。頼清徳は司法部門に徹底させるべきだ」。

陳佩琪氏(右)は「夫を1年間も勾留する必要があるのか、法官は明確な理由を示すべきだ」と指摘した。(写真/顏麟宇撮影)
第三に、「裁判官が夫を勾留し続けるのであれば、その明確な理由を示すべきだ。なぜ在野党の主席を一年間も拘束する必要があるのか。誰にでも家族がいる。彼は私の夫であり、私は特別扱いや恩赦を求めているのではない。ただ、野党主席である彼に対しても公平な審判を求めているだけだ」と涙ながらに語った。
最後に陳佩琪氏はマスクを外し、真摯な思いを伝えようとした。「私たちの国は皆で守るものです。司法を尊重してください。私たちには国家の司法の正義を取り戻す必要があります」と訴え、その場にいた参加者から拍手が沸き起こった。
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