TSMC(台積電)は高雄・楠梓に2nm(ナノメートル)対応の半導体工場を5棟建設中だ。高雄市の陳其邁市長は3日、TSMCが試作に成功した最初の12インチ・2nmチップを市政府に贈呈し、これまでの支援に謝意を示したと明らかにした。試験生産の進捗は想定を上回っており、P1工場は年末にも量産入りする見通しという。陳市長は「世界最先端の2nmプロセスが高雄に定着したことを象徴する出来事。市内の半導体サプライチェーンは、より強固なエコシステムへと進化している」と述べた。
台湾中央通信社の報道によれば、陳市長は「高雄工場の2nmチップが試作に成功し、TSMCから直近、市政府にチップを頂いた。実物を見て本当に感動した」と語った。初号チップは市政庁舎のロビーに展示し、市民が“共創の成果”を直接見られるようにする。
TSMCの高雄投資発表以降、試作の足取りは当初計画を上回るペースで進んでいるといい、陳市長は「2nmという世界最先端の製造技術が、正式に高雄の地に根を下ろす」と強調。今後は先端装置や材料を含む上下流の関連産業の誘致・育成を一層進め、「半導体スーパ―コリドー」の整備を加速。高雄を中核に、より盤石な産業エコシステムの形成を目指す方針を示した。
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