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ASML徹底解剖》TSMCとの提携で壁も?半導体作家が語る「露光装置の覇者」がいかに神山を取り込んだか AIの波が押し寄せるなか、半導体需要は急速に拡大し、米中の技術覇権争いが激化することで、供給網の地図は再編されつつある。その中心にいるのが、オランダの半導体製造装置大手ASMLだ。世界最先端の露光装置を独占的に提供する同社は、グローバルな技術競争における最重要プレーヤーとなっている。
オランダの経済紙『新ロッテルダム新聞』のベテラン記者マーク・ハインク氏(Marc Hijink)は、10年以上にわたりASMLを追跡取材してきた。クリーンルームへの立ち入りを許され、経営陣の会議を傍聴し、世界中で300人を超えるキーパーソンに取材。その成果をまとめたのが著書『造光者:チップ戦争における最も神秘的な重要企業、リソグラフィーの巨人ASMLが未来技術競争を制するまで』(英語タイトル『FOCUS: THE ASML WAY 』)である。
ハインク氏は9月8日、台湾で開催された半導体展示会「SEMICON TAIWAN」に参加する多忙な日程の合間を縫い、『風傳 媒』の単独インタビューに応じた。そこで彼は、ASMLが「徹底した集中」と「長期的な視野」によって日本の強力なライバルであるNikonを退け、顧客に寄り添う姿勢で台積電( TSMC)やSamsungとの信頼関係を築いたと強調。またASMLにとって最大のリスクは輸出規制や関税ではなく、世界経済の不確実性だと指摘した。さらに次世代技術であるHigh-NA EUVの導入は「技術信仰」ではなく「経済合理性」で判断されると説明した。
以下は、ハインク氏が語った5つの問いに対する詳細な見解である。
成功の鍵は「集中」と「長期的視野」 質問一:ASMLはどのように集中と長期的視野によって成功を収めたのか。独自の企業文化こそが、日本のNikonを打ち負かした決定的要因だったのか?
「私の本のタイトルは『FOCUS: THE ASML WAY』ですが、ここでの“Focus”には二重の意味があります。」
技術面では、リソグラフィー装置がシリコンウエハーにナノレベルの微細構造を刻むためには極めて高い「焦点合わせ=フォーカス」が不可欠である。しかしASMLの真の強みは、この「集中」を技術だけでなく経営戦略そのものに徹底的に適用したことにあるのだ。
2025年9月8日、台北で《風傳 媒》のインタビューに応じた『造光者』の著者マーク・ハインク氏。(写真/劉偉宏撮影)
Nikonはかつて大企業グループの一部として、デジタルカメラやコピー機など多角的な事業を展開していたため、リソグラフィーは事業の一部にすぎなかった。対してASMLは、いわば「ワントリック・ポニー(一芸特化型)」としてリソグラフィー一本に全力を注ぎ込み、その技術を極限まで磨き上げて業界をリードする存在へと成長したのである。
オランダには自前の半導体工場(ファウンドリ)が存在しない。これが逆にASMLにとって優位性となった。特定の顧客に従属する立場ではないため、TSMCやSamsungといった新興の挑戦者にとっては「中立のパートナー」と映り、強い魅力を持ったのだ。市場シェアが5割に達し、豊富なキャッシュフローを確保できるようになると、ASMLはさらに潤沢な資金を研究開発に投入できるようになった。
ASMLのエンジニアがクリーンルーム内で作業する様子。(写真/ASML公式サイトより)
一方、Nikonは市況が悪化すると研究開発費を削減しコストを抑えようとした。しかしASMLは正反対で、不況期にも投資を拡大。景気が回復するタイミングで先端技術を用意しておくことが不可欠だと理解していたのである。
ASMLの強みは単独で戦うのではなく、システム全体を設計する「アーキテクト」としてサプライチェーン全体を束ねたことにある。ドイツのZeiss(ツァイス)は光学系を担当し、TRUMPFはレーザーを供給、さらにオランダ国内の多数の中小企業が特定の部品で協力した。中には一社独占供給のリスクを抱える部品もあったが、密接な協力関係が相互の成長を促し、より精密かつ高効率な装置を生み出すことにつながった。NikonやCanonを凌駕する競争力は、この「技術への集中」「顧客志向」「サプライヤーとの共創」というASML独自の企業文化から生まれたものだった。
信頼のネットワーク:TSMCとSamsungの違い 質問二:ASMLとTSMCの長期的な信頼関係はどのように築かれたのか。Samsungとの違いは何か。
「この話には大きな意味があります。ASMLとTSMCの関係を語るうえで、実はフィリップスの存在が重要でした」とハインク氏は説明する。「フィリップスはTSMCの初期投資家であり、ASMLにチャンスを与えて最初のリソグラフィー装置を台湾に持ち込ませたのです。当初、TSMCはすぐには首を縦に振らず、しばらく様子を見ていましたが、最終的には両社が同じ目標を共有していることに気づきました。それは『機械を最高の状態に仕上げること』でした。」
ASMLとTSMCのエンジニアは現場で肩を並べ、何度も機器を調整しては歩留まりを改善し、性能を磨き上げていった。その共同作業の積み重ねが、やがて大きな信頼へと変わっていったのだ。
TSMCがバイデン政権から66億ドルの補助金を受け取った。(AP通信)
対照的にSamsungの企業文化は極めて厳格で、エンジニアは問題を解決するまで帰宅できないという苛烈な環境で働いていた。Nikonと組んでいた当時は、Nikonが技術情報を徹底的に秘匿し、協業の余地がほとんどなかった。ASMLはそれとは異なり、失敗も含めて試行錯誤を共にしながら改良を進めるオープンな姿勢を取った。Samsungは当初そのスタイルに戸惑ったが、最終的にはASMLの成果に価値を見出し、信頼関係を築くに至ったのである。 ASMLは「半導体業界のスイス」とも呼ばれる。それは徹底した中立性ゆえだ。大口顧客でも小口顧客でも、装置の納入は必ず発注順。特別扱いはなく、透明な仕組みと長年積み重ねた信頼関係が、TSMCやSamsungとの強固な絆を支えている。
AI革命と地政学:真の脅威は世界経済 質問三:ASMLはAIの波をどう捉えているのか。輸出規制はトランプ政権時代の関税以上の課題となるのか。
ハインク氏はこう指摘する。AIの可能性とリスクは切り分けて考える必要がある。かつてIntelはPCとサーバー市場で8割のシェアを握っていたが、モバイル革命に乗り遅れた。そして今、AIの潮流にも対応が遅れ、High-NA EUVを頼みに巻き返しを狙っているが、その道は容易ではない。その結果、最先端の技術はTSMCやSamsungといったファウンドリ大手に集中し、AI半導体の主力生産を担っている。
2025年9月8日、台北で《風傳 媒》のインタビューに応じた著書『造光者』の筆者マーク・ハインク氏。(写真/劉偉宏撮影)
半導体製造は「学習の連鎖」であり、試行錯誤を重ねて経験を蓄積しなければ、次の世代技術には進めない。途中を飛ばして巻き返すのは極めて難しい。AIが求めるのは、同じサイズのウエハーにより多くのトランジスタを詰め込み、演算能力を高めることだ。これがEUVやHigh-NA EUVの需要を直接押し上げる。言語モデルや画像生成だけでなく、自動運転や産業ロボットにも大量の半導体が必要とされ、AIはまさに産業全体を支える「柱」となっている。
ASML関係者が常々語るのは「最大の敵はNikonやCanonではなく世界経済」だ。景気が落ち込めば需要は縮小し、装置投資も鈍化する。貿易戦争や関税は短期的には揺さぶりをかけるが、長期的な需要そのものは揺らがない。
実際、2018~2019年に輸出規制が強化された後も、ASMLの売上は着実に伸び続けた。需要が台湾、韓国、米国などへ移り、中国は成熟プロセスでDUVを活用し市場を開拓している。半導体は数百層で構成され、そのうちEUVが必要なのはごく一部。多くの層はDUVで十分対応可能で、市場余地は依然大きい。
ASML自身、EUVの普及を過小評価していたとハインク氏は語る。2019年に量産が始まった際、需要は予想を超え、驚くほどの勢いで拡大した。AIはこの傾向をさらに加速させ、短期的な不確実性はあっても、長期的な成長は揺るがないという。
パンデミック以後:供給網再編とグローバル戦略 質問四:半導体サプライチェーン再編をどう見るか。米国主導の国内回帰に、ASMLはどのように対応しているのか。
ハインク氏はまず、COVID-19パンデミックを転機として挙げる。当時、自動車業界が半導体不足で生産停止に追い込まれ、ドイツのメルケル元首相や米国のバイデン前大統領がTSMCに直接「チップを供給してほしい」と電話したことが知られている。これによりASMLの装置がどれほど重要かが改めて浮き彫りになった。
この瞬間、半導体が現代社会のライフラインであることが誰の目にも明らかになった。自動車、ゲーム機、デジタルインフラのいずれも半導体なしには成り立たない。各国はもはや単一市場への依存を避けたいと考え、パンデミックの混乱はそのリスクを白日の下にさらした。
こうして米国、欧州、日本、中国はいずれも自国の供給網を強化しようとしている。しかし、半導体は集中によって効率を高めてきた産業であり、分散化は効率を落とす懸念がある。ASMLにとって重要なのは、政治に翻弄されることなく「信頼によるネットワーク」を維持することだ。
ASMLはすでに米国に深く根を下ろしている。ウィルトン(コネティカット州)では光学開発、シリコンバレーではソフトウェア、サンディエゴでは光源研究を行い、従業員は8,000~9,000人規模にのぼる。アリゾナ州フェニックスのTSMC新工場やIntelの拠点、テキサス州におけるSamsungの大規模投資にも随行し、24時間体制でサービスを提供している。地震リスクを抱える台湾でも、顧客の至近距離に拠点を置き、迅速に対応できる体制を築いた。さらに日本や東南アジアにも投資を拡大している。
「結論はシンプルです。顧客がいる場所に、ASMLも必ずいる必要があるのです」とハインク氏は語った。
ASMLのグローバル拠点のひとつ、米サンディエゴ支社。(写真/ASML公式サイトより)
質問五:TSMCがHigh-NA EUVの導入に慎重な姿勢を見せる中で、ASMLの今後の戦略に影響はあるのか。
ハインク氏は笑みを浮かべてこう答えた。「未来を見通す水晶玉は持っていません(笑)。ただ一つ言えるのは、High-NA EUVはASMLにとって非常に長期的な投資だということです」。
ASMLはまだ従来EUVが安定していなかった2016年の段階で、ドイツの光学メーカーZeissと共同で10億ユーロ以上を投じ、数百万ユーロの価値を持つ巨大ミラーの開発に着手していた。幾度も試作を重ね、ようやく今日のHigh-NA EUV装置にたどり着いたのだ。
NXE3400B内部のEUV光源。液滴発生装置と集光ミラーの拡大映像で、光が収集鏡に集束していく様子をスローモーションで示している。(写真/ASML公式サイトより)
最初の機材はすでに昨年納入済みで、本格的な量産は2027年から2028年にかけて始まる見通しだ。TSMCは既存のEUVを極限まで活用し、マルチパターニング(多重露光)によってコストを抑える手法に長けている。そのためHigh-NA導入には慎重で、最適なタイミングを精密に計算しているという。一方、技術で後れを取ったIntelは一気に追いつくため先陣を切って契約を結び、Samsungを含む他の主要顧客もすでに契約を済ませている。ただし導入時期は各社の戦略によって異なる。
半導体チップは数百層から構成されるが、そのうちHigh-NAが必要となるのはごく一部の層だけで、多くは従来のEUVやDUVで対応可能だ。つまり全面的に切り替えるのではなく、必要な層に「ピンポイントで導入」することになる。ASMLの強みは、最先端装置だけを押し売りするのではなく、顧客が経済性に基づいて最適な選択をできるよう、幅広い製品ラインを揃えている点にある。
「最も高価な装置を無理に買わせるのではなく、導入のタイミングを顧客自身が決められるようにすること。それがASMLの戦略なのです」とハインク氏は強調した。
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