舞台裏》中国九三軍事パレードで国軍を驚かせる!台湾対策の新兵器2種、「量が多い上に捕まえられない」

2025-09-12 08:00
中国が北京の天安門で行った九三軍事パレード、各種新型兵器の展示は、台湾軍に多くの脅威を警告するものとなった。(写真/AP通信提供)
中国が北京の天安門で行った九三軍事パレード、各種新型兵器の展示は、台湾軍に多くの脅威を警告するものとなった。(写真/AP通信提供)
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9月3日、中国は「抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年」を記念し、北京・天安門広場で大規模な軍事パレードを実施した。人民解放軍と武装警察部隊が合わせて45の部隊を編成し、地上と空から閲兵を受けた。2019年の建国70周年記念のパレードと比べ、2025年の今回の「九三軍事パレード」では新型装備の公開が増え、解放軍が全領域で新たな戦力を構築している成果を示した。これは国際的な軍事関係者の注目を集め、米国や西側諸国、日本の軍当局に衝撃を与えるとともに、解放軍の実際の戦力や戦略的意図の再評価を促すものとなった。長年にわたり解放軍から直接的な脅威を受けてきた台湾軍にとっても、このパレードが台湾海峡防衛作戦に警鐘を鳴らすものであることは言うまでもない。

関係筋によれば、台湾軍の情報部門はここ数日間、公開された装備の分析を行い、今回登場した兵器はいずれも現役配備されている実用兵器であり、少なくとも一部の部隊に実際に装備されていることを確認した。開発段階にとどまる兵器を用いて虚勢を張った形跡はなかったという。台湾軍関係者は「今回の解放軍の狙いは、パレードを通じて米国や西側に対し『信頼できる抑止力』を示すことにある。不完全で戦力化されていない兵器を混ぜて誤認させても、米国の強力な情報収集・分析能力によって直ちに真相を見抜かれるだろう。その場合、虚偽が露呈すれば北京は大きく面目を失い、米国と対等に張り合うつもりでいた解放軍の評価はかえって下落しかねない」と指摘した。

中国国家主席習近平(中)、ロシア大統領プーチン(左)、北朝鮮指導者金正恩(右)が共にパレードに参加。(資料照、美聯社)
中国国家主席習近平氏(中央)、ロシア大統領プーチン氏(左)、北朝鮮指導者金正恩氏(右)が共にパレードに参加。(写真/AP)通信提供)

解放軍九三軍事パレードの新兵器 半数以上は米軍に照準

さらに台湾軍の情報部門は、今回の九三軍事パレードで披露された解放軍の新装備の過半数は、米軍を標的として精密に設計されたものだと分析している。その狙いは、台湾海峡で戦争が勃発した際、西太平洋に展開する米軍戦力を短時間で壊滅・無力化し、日本の自衛隊の介入を抑止するとともに、米軍の後続増援が第二列島線から第一列島線へ進入するのを阻止し、解放軍が台湾海峡で速戦即決を実現することにあるという。軍関係者によれば、核ミサイル部隊が披露した「驚雷-1」空中発射型長距離核ミサイルや、射程1万2000キロ以上に達する大陸間弾道ミサイル「東風-5C」「東風-31BJ」「東風-61」などは、いずれも米国や西側を直接に狙ったものであり、台湾そのものとは無関係である。

同関係者はさらに強調する。極超音速ミサイル部隊が公開した「鷹撃-21」や「東風-17」極超音速ミサイル、「東風-26D」中遠距離対艦ミサイル、また海上対艦作戦部隊で初めて姿を見せた「鷹撃-15」「鷹撃-17」「鷹撃-19」「鷹撃-20」といった極超音速対艦ミサイルも、その主な攻撃対象は在日米軍、フィリピンやグアムの米軍基地、さらに西太平洋を行動範囲とする空母打撃群である。

一方で、軍事情報関係者の間で最も注目と議論を呼んだのは、大型無人潜水艇「HSU100」や全長20メートルの「AJX002」無人潜水艇である。米欧の一部軍事専門家は、台湾への武力行使の際に海上封鎖に投入され得るとみているが、台湾軍情報部門の分析では、これらは長時間の水中活動が可能で、偵察や攻撃任務に従事できる特性を持つことから、実際の戦時には第一・第二列島線の外洋に投入され、米国の原子力潜水艦の作戦上の優位性を打ち消す補助戦力として用いられる可能性が高いとみられる。そのため、台湾周辺海域に直接投入される確率は低いとの見方を示している。

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