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舞台裏》台湾民衆党主席・黄国昌氏とは距離、CK楊氏は柯文哲氏に直通 鄭麗文氏が国民党主席なら国民党と民衆党の協力は進むのか? 国民党は2026年選で藍白合を「勝ち筋」と見ている。新党主席(国民党)が、民衆党の前主席・柯文哲氏(左)と現職主席・黄国昌氏(右)と円滑に意思疎通できるかがカギだ。(柯承惠撮影)
台湾では、2026年の県市長選まで1年以上あるなか、民進党は大規模リコールでの惨敗を受けて危機感を強め、候補者選びを前倒し。10月7日、選対は立法委員の王美恵氏を嘉義市長、陳瑩氏を台東県長にそれぞれ擁立する案を提示した。ほかの自治体も2026年初頭の春節前までに公認作業を終える計画だ。
一方の国民党は、当面の焦点が党主席選にあり、次期主席が就任してから早くて11月末候補者選びを本格化させる段取り。加えて、選挙戦の帰趨を左右しかねない「藍白連合」(国民党と民衆党の選挙協力)の行方もなお不透明で、不確定要素は少なくない。
大型リコールでの完敗は民進党の勢いを確実に削いだ。悲観的な見立てでは、与党の牙城である高雄市や台南市のいずれかを落とすリスクすらある。ただし、国民党の選対キーパーソンによれば、現時点での藍(国民党)・緑(民進党)・白(民衆党)の支持基盤を精査しても、リコール結果が既存の票の流れに決定的な変化を与えた兆しは薄いという。仮に国民党と民衆党が円滑に手を結んだとしても、民進党に対して「圧勝」を保証する材料にはならず、とりわけ民進党の反転攻勢力を見くびれば、2026年の地方選は苦戦、思わぬ敗北もあり得るというのが現場の警鐘だ。
大規模リコール失敗で勢いを落とした緑陣営だが、2026年の地方選に向けた布石は加速中だ。(写真/劉偉宏撮影)
民衆党の有力者である黄国昌氏とは距離、CK楊氏は柯文哲氏に直通 多くの国民党の選挙実務筋が2026年の大型地方選(県市長選)に慎重なのは、2022年に国民党が県市長ポスト14を獲得して「自己ハードル」が極めて高くなっているためだ。あの水準を2026年も維持するのは容易ではない。何より、その14の藍陣営首長のうち9人は2026年で「2期8年」を満了し後継擁立が必須。党内調整の難度が一気に上がるうえ、民衆党との選挙協力=「藍白連合」でも合意形成が要る。公認準備の進捗は民進党に後れ、加えて現有地盤を一席も落とせないという重圧が増している。とりわけ嘉義市・宜蘭県など伝統的な“緑が強い”地域は、党中央が「死守リスト」に入れる危機区だ。
国民党の要職者は、党内と支持層の現時点の目標として「現有14県市の死守」に加え、台南市や高雄市での勝利、つまり民進党から直轄市をさらに奪うへの期待もあると強調する。ただし政治的現実を踏まえると、高雄・台南・屏東など「濃い緑(民進党)」の票田では、情勢や候補者力が抜きんでるか、あるいは民進党側の深刻な内紛でもない限り、藍陣営の勝ち筋は細い。むしろ国民党は2026年に嘉義市など「1~2自治体を落とす」リスクがあり、仮に有権者規模の小さな自治体でも「藍減・緑増」の見た目は士気を直撃、2028年総統選に尾を引きかねない。
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2024年総統選の敗因分析と、直近の大規模リコール局面での巻き返し経験を踏まえ、国民党は「藍白連合の形成」を敗北回避の前提と位置づける。朱立倫・現主席はもちろん、主席選に名乗りを上げる面々も同趣旨を公言。県市長レベルで民衆党との協力拡大も排除しない構えで、既に「藍白連合の見本市」となっている新竹市に加え、さらに1~2の自治体を白陣営に明け渡し、民衆党側の有力候補を立ててもらう一方で、民衆党は他地域で国民党候補を支援というバーター案が俎上にある。
2026年は多くの青系首長が任期満了で交代期に。国民党内では選挙情勢を甘く見られないとの危機感が強い。写真は朱立倫主席(中央)と青陣営の首長ら。(写真/柯承恵撮影)
黄国昌氏、「新北」はあきらめず 国民党は2自治体での取引を用意 国民党要職者によれば、党中央の当面の最優先は台北・新北・桃園・台中という4大直轄市の確保。これに、既に藍系の10県市と白系の金門県を加え、人口規模が大きい彰化・南投・基隆などで「現職・藍首長の再選案件」を除いた範囲を、藍白協議のテーブルに載せ得るという。党の本音は、民衆党が実力と勝算を冷静に見極め、「民進党打倒」の共通目標のために、4直轄市と彰化県での独自擁立を見送ってほしい、というもの。たとえば新北市長選への意欲を示す民衆党の有力者である黄国昌氏に対しては、国民党の予備選で選ばれた候補への一本化を求め、早期に藍白の協力体制を固めて“緑”に照準を合わせたい考えだ。
関係筋の情報では、国民党が民衆党と「共同で候補を推す」協議対象の本命は嘉義市と宜蘭県。南台湾で国民党が拠点を保てているのは実質、嘉義市のみ。過去10年、北港渓以南では藍陣営が苦戦し、区域立委1議席すら取れていない中、黄敏恵・嘉義市長の強固な基盤に支えられてきた。だが黄氏は2026年で任期満了、国民党は明確な後継カードに乏しく、複数の擁立候補では民進党が指名した王美恵氏に太刀打ちしにくい。朱立倫氏は一度、知名度と経歴のある王育敏・比例区立委(元台中市副市長)を「嘉義県→嘉義市」へ転じさせて王美恵氏と戦わせる案も検討した。
しかしベテラン党務者は、知名度・支持率が弱い地元市議を立てるのは「王美恵氏に献上するのと同じ」。かといって王育敏氏の「空降」は「地域民意を軽視」との反発を招きかねず、党内亀裂の火種にもなる、と指摘する。嘉義市の藍地盤維持は難題で、嘉義県の公認も別の頭痛の種だ。一方、民衆党サイドには現職立委の張啓楷氏が出馬可能とされ、王育敏氏の転戦が不発なら、藍白協議で張氏を嘉義市長候補に据える選択肢が浮上する。小選挙区での勝率は高くないにせよ、市議会の議席獲得では一定の成果が期待できるという読みだ。
民衆党主席・黄国昌氏(中央)は早くから新北市長選への意欲を示す一方、国民党は嘉義市・宜蘭県で候補擁立を白陣営に譲る“取引”で、新北の不出馬へと誘導したい考えだ。(写真/劉偉宏撮影)
藍白合のもう一つの手法 国民党は「基隆モデル」を提案 宜蘭県長選の情勢を見ると、国民党側には張勝徳・宜蘭県議会議長や呉宗憲・比例区立委ら有力候補が控える。一方、民衆党には地元で長年活動してきた陳琬惠・元立法委員がいる。もし藍白が合意できずに競合すれば、民進党が擁立を検討する林国漳・宜蘭信頼台湾友会理事長との三つ巴で分散し、勝ち筋は細くなる。国民党のベテラン党務者は、宜蘭の与党ポストを守るには、藍白が必ず「共同擁立」に踏み込み、勝利可能性を最優先に人選を決めるべきだと強調。そうでなければ民進党に政権を明け渡しかねないと警鐘を鳴らす。
白陣営(民衆党)との協力インセンティブを高めるため、国民党中央は「基隆モデル」の横展開を検討している。これは謝国権・基隆市長(国民党)が副市長に民衆党籍の邱佩琳氏を起用したケースを指す。今後の両党協議でも、もし藍白の共同推薦候補(県市長)が国民党籍なら、当選後の副市長や局長級(いわゆる「小内閣」)に民衆党人材を起用するという提案を提示する構えだ。白陣営に行政経験の場を提供し、地方拠点を育ててもらうことで、民衆党の選挙支援も得やすくなるという読みである。国民党のベテランは「各県市の白陣営の人材は、国民党との一騎打ちで勝って抜擢されなくても、国民党候補を支援して勝利に貢献すれば、地方政府で人脈や知名度を蓄積でき、将来の出馬にも結びつく。藍白双方にとってウィンウィンだ」と説明する。
謝国権・基隆市長(左)が民衆党籍の邱佩琳氏(右)を副市長に起用——いわゆる藍白合の「基隆モデル」だ。(写真/羅立邦撮影)
藍白合の行方 鄭麗文氏が党主席なら「変数」に もっとも、こうした藍白合プランは朱立倫・現主席の構想に基づく。実装できるかは新党主席の方針次第だ。国民党の元党務高官はこう分析する。もし羅智強・立法委員が主席になれば、立院で黄国昌氏(民衆党の有力者)との接点があり、柯文哲・前民衆党主席とも交流があるため、朱路線を継承しつつ民衆党に善意を示し続けるだろう。郝龍斌・元台北市長が主席なら、党内に「藍白合を阻むのでは」との警戒がある分、むしろ慎重かつ安定志向で民衆党との関係を維持し、朱路線で形になりつつある協力枠組みを安易に崩さないと見られる。
最大の変数は、鄭麗文氏が主席に就くケースだ。元党務高官によれば、鄭氏は柯文哲氏との接点が乏しく、2024年には公然と辛辣に批判した経緯もある。現職立法委員ではないため黄国昌氏ともパイプが薄く、藍白合を動かすには第三者の仲介が要る可能性が高い。ここで名前が挙がるのがCK楊(楊建綱)氏だ。もっとも、民衆党の現職党主席は黄国昌氏であり、どのスキームでも彼を素通りすることはできない。鄭氏・CK楊氏ともに黄氏との直接的な関係は薄く、黄氏の性格を踏まえるとCK楊氏に好感を持つとは限らない。ゆえに、鄭氏がCK楊氏を「影の仲介役」として藍白合を進めた場合、結末は「大成功」か「大失敗」かの両極になり得るという見立てだ。
国民党主席選で鄭麗文氏(写真)が一歩先行中。ただ、柯文哲氏・黄国昌氏との個人的パイプは細く、藍白合の不確定要因になり得る。(写真/柯承惠撮影)
鄭麗文氏と白陣営の交渉役は? 影の仲介・CK楊氏は柯文哲氏に直通 国民党内では、CK楊氏が2022年の台北市長選で、当時の蔣萬安・立法委員では勝ち切れない恐れがあるとして、民衆党公認の黃珊珊・副市長を支援する「藍白調整」を党本部に進言していたことは知られている。これは朱立倫氏が採らず立ち消えとなったが、CK楊氏が黃珊珊氏を推したのは不思議ではない。黃氏は新党・親民党の元議員でもあり、CK楊氏とは旧知だからだ。藍陣営の事情通によれば、CK楊氏は黃珊珊氏のみならず、柯文哲氏とも早くから直接連絡が取れる関係にあった。ただ、その後“藍白合”が政党間交渉のレベルに引き上げられ、党主席や幹部が前面に出る体制となる中で、CK楊氏は朱氏と不仲となり、国民党を代表して民衆党と話をつける立場にはなくなった。結果、柯氏と楊氏の往来も細ったという。
もし国民党が鄭麗文体制に移行すれば、状況は変わり得る。CK楊氏は柯文哲氏への直通ルートを速やかに再接続でき、鄭氏の藍白合推進を後押しする可能性がある。ただし前述のとおり、現職の民衆党党首は黄国昌氏で、彼を抜きにした合意は成り立たない。鄭氏・CK楊氏ともに黄氏との接点が乏しく、黄氏の性格面も踏まえると、CK楊氏の仲介は「振れ幅の大きい賭け」になりうる。国民党の党務幹部は「論点は、鄭氏がCK楊氏に頼むか否かではない。楊建綱氏の義理堅い性分からして、手をこまねいてはいまい。その場合、良くも悪くも結果は国民党が引き受けるしかない。『鄭主席』期が来るなら、その覚悟が党内の基本認識になる」と語る。
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