独占インタビュー》高市早苗氏、日本初の女性首相挑戦か 福島伸享衆議院議員:「有志・改革の会」が鍵となる位置に

10月10日、『風傳媒』は台北オークラプレステージタワーホテルにて、日本の衆議院議員であり、日華懇と「有志・改革の会」の核心メンバーである福島伸享氏の独占インタビューを実施した。(写真/王秋燕撮影)
10月10日、『風傳媒』は台北オークラプレステージタワーホテルにて、日本の衆議院議員であり、日華懇と「有志・改革の会」の核心メンバーである福島伸享氏の独占インタビューを実施した。(写真/王秋燕撮影)
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日本の新たな自民党党首である高市早苗氏が、日本初の女性首相となる目前、厳しい挑戦に直面している。公明党が自民党との26年にわたる連立政権を離脱したことにより、高市氏は10月20日に予定されている臨時国会での首相指名選挙を前に、他党や無所属議員の支持を獲得する必要がある。この支持を得なければ、首相の座を確保することは難しい。

その一方、「日華議員懇談会」(日華懇)が台湾を訪れ、双十国慶を祝賀した。『風傳媒』は今(10月10日)、台北のオークラプレステージホテルに滞在中のこの団体に独占インタビューを行い、衆議院議員で「有志・改革の会」の中心メンバーである福島伸享氏との対談を実現した。彼は女性リーダーシップの象徴的意義から語り、日本の政権再編や日米同盟の構造的変化、そして東アジアの地域秩序の変化について深く分析した。

公明党離脱、新たな政局の始まり

共同通信の報道によると、公明党が自民党との26年にわたる連立関係を終了した背景には、政治献金や派閥のリベート管理に対する意見の相違がある。公明党の離脱により、自民党は単独政権となり、高市氏の新体制にとって大きな打撃となり、政局の動揺は避けられないとの見方が示された。

福島伸享氏は、これは単なる連立の分裂ではなく、戦後の「55年体制」崩壊の兆候であると指摘。高市氏が10月20日までに政権を安定させるには迅速に国会議員の支持を統合する必要があると強調した。

「有志・改革の会」は7名の無所属議員で構成され、阿部弘樹氏、緒方林太郎氏、北神圭朗氏、吉良州司氏、斉木武志氏、守島正氏、そして福島伸享氏が含まれる。福島は、この新しい会派は規模は小さいが、政権の行方を決める「鍵となる少数」であると率直に語った。

「有志・改革の会」由7名無黨籍議員組成。(截自日本眾議院官網)
「有志・改革の会」は、7名の無所属議員によって構成されている。(表/日本衆議院公式ウェブサイト提供)

福島氏は「自民党が日本維新の会と協力しても、参議院で過半数を得ることはできない。我々の7議席を加えてようやく安定する。これは政権に挑むためではなく、日本政治が派閥と依存構造を脱し、政策を中心とした運営に戻るためのものだ。」と説明する。

2025年10月10日,賴清德總統午間宴請「日華懇祝賀團」。(取自總統府官網)
2025年10月10日、賴清德総統は昼食会を開き、「日華懇祝賀団」を歓迎した。(写真/総統府公式ウェブサイト提供)
2023年8月2日,前總統蔡英文接見「日本維新會‧中華民國(台灣)友好研討會台灣訪問團」。(取自總統府官網)
2023年8月2日、前総統蔡英文氏は「日本維新会・中華民国(台湾)友好研討会台湾訪問団」を接見した。(写真/総統府公式ウェブサイト提供)

高市氏が自民党党首に就任、日本政治の大きな転機

高市早苗氏が日本初の女性首相に就任するには多くの課題が残されているが、福島氏は、高市氏が自民党の新党首に選出されたこと自体が、日本の政治文化における重大な転換を示していると考えている。

福島氏は、高市氏の台頭は自民党内での保守と改革の駆け引きの結果であると同時に、日本社会が性別平等を求める声の反映でもあると述べた。高市氏が首相に就任すれば、その主な挑戦は実質的な改革にあるとし、特に日本政治を派閥の束縛から解放し、政策を中心とした現代的なガバナンスに向かわせることが重要だと強調した。高市氏が伝統的な政治枠組みを超越できるかどうかが、彼女の政権の成否を決定づけるという。

また、女性の政治的な要職への進出割合に関しては、福島氏は台湾が日本にとって学ぶべき模範であると指摘した。「蔡英文総統はすでに女性リーダーシップを示しており、台湾の立法院における女性議員の割合は40%を超えているのに対し、日本はおよそ半分に留まっている。日本は台湾に学ぶべきだ」と述べた。

2025年10月4日,高市早苗在自民黨總裁選舉中勝出。(美聯社)
2025年10月4日、高市早苗氏は自民党総裁選挙で勝利した。(写真/AP通信提供)
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