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陸文浩の視点:台湾・賴清徳総統の国慶演説と同時に、中国が広東・汕尾での軍事訓練を通告 賴清徳総統の国慶演説にあわせ、中国が演習実施を通告。(写真/劉偉宏撮影)
台湾の賴清徳総統は10月10日朝、総統府前で開かれた「国慶大会」に出席し、演説で中国側に対し「国連総会2758号決議の恣意的な解釈をやめ、武力や威圧による台湾海峡の現状変更を放棄すべきだ」と呼びかけた。これと並行して中国は直ちに広東・汕尾での軍事訓練を告知。8~9月に続く軍民融合の水陸両用上陸訓練を継続する構えで、同時期に中国軍が台湾周辺の海空域で警戒巡航を実施する可能性にも言及がある。同日、中国軍の北部戦区は遠海訓練を行い、西太平洋から宮古海峡を抜け東シナ海に入り、日本の北・中・南の列島周辺を一周。さらに11~15日には三亜の南東、1万平方キロ超の海域で演習を予定しており、これらの動きに筆者は強い関心を寄せている。
北部戦区海軍は11日9時ごろ、第48次アデン湾護衛任務部隊を編成。遼寧・大連の第10駆逐艦支隊から052D型駆逐艦「唐山」(122)、054A型フリゲート「大慶」(576)、山東・青島の第1作戦支援艦支隊から903A型総合補給艦「太湖」(889)が青島を出航し、13日前後に台湾周辺海域を南下のうえアデン湾方面へ向かう見通しだ。半月後をめどに第47次部隊と交代する計画とされる。
まず賴総統は10月10日午前、「中華民国中樞暨各界慶祝114年国慶大会」で「変局の中で奮起する新しい台湾」をテーマに演説した。今回は「両岸は互いに隷属しない(两岸互不隸屬)」という表現には触れず、昨年10月10日の演説で「二国論」に言及した直後、中国軍東部戦区が台湾周辺で「聯合利剣-2024B」演習を実施した経緯にも配慮した内容とみられる。
そのうえで今回の台湾国慶の日演説では、表現を簡潔にとどめつつ、「国連総会2758号決議や第2次世界大戦に関する歴史文書を歪曲するのをやめ、武力や威圧で台湾海峡の現状を改変しないこと、そしてインド太平洋の平和と安定を共に維持すること」を対岸に向けて訴えた。
これに対し、中国 の国務院台湾事務弁公室の陳斌華報道官は10日夜、賴清徳氏が「台独」に固執し、「中国 脅威」を宣伝、「民主対権威主義」を煽っていると非難。第2次大戦の歴史と国連2758号決議を歪曲し、「武を借りて独を謀り」「外を借りて独を謀る」かたちで軍備増強と戦争準備を進めているとし、こうした言動が台湾海峡の平和を損ない緊張を高め、台湾住民に重い負担を強いていると述べた。同日には中国 外交部の郭嘉昆報道官も記者会見で、「2758号決議は政治・法理・手続の各面で中国全体の代表権問題を最終的に解決し、一つの中国原則を厳格に確認した。国際秩序の維持に資するものであり、これに挑む行為は中国の主権・領土を侵害し、国連の権威と戦後国際秩序に挑戦するものだ」と強調した。
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重要なのは、賴総統が国慶演説をしていた最中の10時36分、汕尾海事局が「粤航警340/25」を発出したことだ。通告は「南シナ海にて10月12・13日の各日05:00~19:00、広東・汕尾の南約8.2キロ、四点を結ぶ計146平方キロの海域で軍事訓練を実施」とする内容で、筆者はこの点に強い関心を寄せている。
続いて筆者は、汕尾海事局の公告を受けて直ちに座標を確認し、訓練海域の緯度・経度を照合した。その結果、対象は汕尾の南側海域であることを突き止めた。
賴清徳総統の国慶演説と同時に、中国が汕尾での軍事訓練を予告。(画像/筆者提供) 振り返ると、筆者が把握した関連情報では、8月23日0400~1900、民間の大型ロールオン・ロールオフ船「中華復興」「渤海鑽珠」「渤海翡珠」「渤海宝珠」「渤海恒達」に加え、「永興島」「長山島」「普陀島」など複数隻が、広東・汕尾の南約9.45キロに位置する紅海湾東南沿岸の4点を結ぶ194平方キロの海域で軍事訓練を実施している。さらに9月7日1200~2200には、汕尾南約7.90キロの4点で囲まれる91.3平方キロの範囲でも中国共産軍が訓練を行った。
今回の訓練海域は、8月23日および9月7日と同じ紅海湾東南沿岸に設定されている。日数が1日から2日に延びた点から、まずは前回の「復訓」(再訓練)とみられる。前回、民間の大型タンマカーゴ船が訓練後に北上したという確証はなく、今回も軍民連携による両棲上陸訓練が再実施される可能性がある。
国防部が公表した共産軍動向によれば、10月7日0920以降、海空兵力が台湾周辺で「聯合戦備警巡」を実施。その日は共機26機(うち18機が中間線を越え北部・中部・西南空域へ進入)と共艦7隻が活動した。共艦は8日時点7隻、9日に9隻、10~11日は8隻+公務船1隻と推移したが、南下の有無は判断できない。
共機は8~10日に日平均8機が台湾海峡~台湾西南空域で活動し、11日には16機に増加。8日0910~2040には戦闘支援機・無人機計4機が、ADIZ西南~南南西縁にあたる「台湾西南三角大空域」で活動。9日0600~0740は戦闘支援機(運-8対潜機と推定)1機が広東・南澳島東南から台湾西南空域へ入り、ADIZ南西縁から鵝鑾鼻の南を経て北東進、蘭嶼南空域まで到達して反転した。10日は1455~1505に主戦機1機がADIZ西南縁で活動。
最近の情報として、NEWTALK新聞はESAのSentinel-2衛星(10月6日撮影)から、上海に075型両棲強襲艦2隻と071型ドック型揚陸艦1隻が同時係留していることを報じた。オープンソース防衛アナリストのM.T.アンダーソンは、平時にこれほどの大型艦が上海で同時集結するのは極めてまれと指摘。新造の076型両棲突撃艦「四川」も同海域に姿を見せ、艦上デッキの仮設屋根を外した様子から、海上試験入りの兆候がうかがえるという。別の衛星画像では、上海から約435キロ離れた浙江・玉環の海軍基地に新型「水橋級」揚陸用輸送駆逐船3隻(筆者推定:東工401/402/403)が確認され、艦首には戦車やトラックを岸へ上げるための延伸式ランプ(約120メートル延長可能)が装備されていた。
以上を踏まえ、筆者は当該地域を、中国 海軍三大艦隊のうち東部戦区海軍・第5揚陸艦支隊の本拠とみる。同支隊には075型両棲攻撃艦「広西」/32、「安徽」/33の2隻(衛星画像の075はこの2隻に相当)を擁する。一方、071型ドック型揚陸艦が「龍虎山」/980、「四明山」/986、「沂蒙山」/988のいずれかかは未比定である。
この基地には、072A/B型7隻、072III型5隻、073A型4隻、072II型4隻も配備されている。ゆえに、海外アナリストが「075×2と071×1の上海集結は極めて異例」と述べたのは、上陸艦の常駐拠点を取り違え、上陸艦隊の兵力移動と誤解した可能性がある。もし直近の衛星画像で、この海域に未言及の大型上陸艦が新たに確認されていないのであれば、どこかで遠距離訓練に出ている懸念も残る。
焦点は、これら上陸艦が集結して両棲上陸チームを組み、長江河口から外洋に出るかどうか。遠洋の上陸艦隊は通常、作戦護衛隊を伴い遠洋航渡訓練を行うため、北から南へ進入して台湾北部海域を目指す動きがあれば、我が方の合同偵察システムで捕捉可能だ。
中国 のネット上の目撃によれば、空母「福建」は10月9日に出港し、10日に帰港。甲板には殲-35や空警-600の姿が確認されたという。清瀾海事局は10日17時44分、「瓊航警182/25」を公表。南シナ海の海南・三亜南東175キロで、10月11日0800~15日0800まで、4点で囲む1万2331平方キロの広大な海域で軍事訓練を実施するとした。面積規模から、空母打撃群の合同訓練が想定される。
さらに葫蘆島海事局は10月10日21:09に「遼航警394/25」(渤海、11日0800~1600、葫蘆島南西48.0キロ・373平方キロ)、同日23:18に「遼航警395/25」(11日1700~2000、南西27.0キロ・1186平方キロ)、11日21:29に「遼航警399/25」(12日1000~1600、南東16.2キロ・105平方キロ)を相次ぎ発出。いずれも「海軍試験基地」「海軍艦載機総合試験訓練基地」に近接しており、禁航区域での演習は同一部隊の艦載機による各科目訓練と関連している可能性が高い。
加えて、広東・湛江海事局は11日14:59、「粤航警344/25」を公表。北部湾で10月14~15日、各日0800~1800、広東省湛江市・遂渓県草潭鎮の南約2.9キロの4点で囲む241平方キロの海域にて、岸防部隊が実弾射撃を行う計画だという。
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