2025年ノーベル平和賞》トランプ氏とは無関係、ベネズエラの民主化守護者マリア・マチャド氏が受賞

2025-10-10 19:12
長年にわたりマドゥロ政権に対抗してきたベネズエラの反対派リーダー、マリア・マチャド氏が2025年ノーベル平和賞を受賞。(AP通信)
長年にわたりマドゥロ政権に対抗してきたベネズエラの反対派リーダー、マリア・マチャド氏が2025年ノーベル平和賞を受賞。(AP通信)
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2025年ノーベル平和賞は日本時間10日午後6時に発表され、ノルウェー・ノーベル委員会はマリア・コリナ・マチャド氏に授与することを決定した。マチャド氏は「ベネズエラ国民の民主的権利を守るための不断の努力と、独裁体制から民主主義への平和的移行を促す闘争」を称えられた。

昨年(2024年)の平和賞は、日本の原水爆被害者団体協議会に授与された。1956年設立の同団体は、日本唯一の原爆被害者組織として約70年間、核兵器廃絶と核戦争防止のため活動してきた。

受賞理由

受賞者名:マリア・コリナ・マチャド(Maria Corina Machado)

国籍:ベネズエラ

理由:ベネズエラ国民の民主主義権利を推進し、独裁から民主主義への公正かつ平和的な移行を目指す努力を継続。長年にわたり反対派の指導者として活動し、現政権に対する最も挑戦的な異議者の一人とされる。

2025年ノーベル平和賞受賞者はベネズエラ反対派指導者マチャド。(AP)
2025年ノーベル平和賞を受賞したのは、ベネズエラ反対派指導者マリア・マチャド氏。(AP通信)

人物紹介

マチャド氏は現在58歳。2011年から2014年まで民主的に選出された国会議員を務めた。強権的なマドゥロ大統領の目の敵にされ、同盟者が海外に亡命する中、自国に留まり民主主義と自由のために声を上げ続けている。

2024年7月29日、ベネズエラ政府がマドゥロ大統領の再選を宣言した後、反対派指導者マチャド(右)と大統領候補ゴンサレス(左)が記者会見を行った。(AP)
2024年7月29日、ベネズエラ政府がマドゥロ大統領の再選を宣言した後、反対派指導者マリア・マチャド氏(右)と大統領候補ゴンサレス氏(左)が記者会見を行った。(AP通信)

長年にわたりマドゥロ政権と対立してきたベネズエラ反対派指導者マチャド、2025年ノーベル平和賞を受賞。(AP)
長年にわたりマドゥロ政権に対抗してきたベネズエラの反対派リーダー、マリア・マチャド氏が2025年ノーベル平和賞を受賞。(AP通信)

2024年の大統領選挙では、反対派から候補者としての期待もかけられている。BBCの「100 Women」、『タイム』誌の世界影響力100人にも選出されている。 (関連記事: ノーベル平和賞発表前夜にトランプ氏が仲介 イスラエル・ハマスの人質交換合意を発表 2年の紛争終結へ、撤退条件は不透明 関連記事をもっと読む

ノーベル賞の歴史

ノーベル賞は、スウェーデンの化学者で実業家アルフレッド・ノーベルが創設。生前300以上の特許を持ち、ダイナマイトの発明で知られる。晩年、莫大な財産を基金として寄付し、「過去一年間で人類に最も利益をもたらした者に贈る」賞を設立した。

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