米国アカデミー賞公認のアジア最大級国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」代表の別所哲也氏は、9月25日に札幌で開かれた「札幌国際短編映画祭20回記念パーティー【感謝と未来の夕べ】」に出席し、ショートフィルム文化への貢献を讃える「ショートフィルム文化功労賞」を受賞した。
東京から札幌へ 日本のショートフィルム文化を育てた連携の歴史
札幌国際短編映画祭の起源は、1999年に別所氏が東京で立ち上げた「アメリカンショートショート」まで遡る。その翌年、同映画祭に触発された久保俊哉氏(現・札幌国際短編映画祭代表)が、北海道で「アメリカンショートショートフィルムフェスティバルin北海道」を開催。これが現在の札幌国際短編映画祭の礎となった。
以降、東京と札幌の両映画祭は20年以上にわたって切磋琢磨し、日本の短編映画文化を牽引してきた。若手映像作家の登竜門としての地位を確立し、国内外の映画人に影響を与え続けている。
「ショートフィルム文化の立役者」久保代表が讃辞
授賞式では、久保俊哉代表が別所氏を「ショートフィルム文化の立役者」と称え、感謝の言葉とともに賞を手渡した。別所氏は受賞スピーチで次のように語った。
「私個人にとって大変光栄であると同時に、共に歩んできた仲間、そしてショートフィルムを愛するすべての人々と分かち合いたい賞です。これからも札幌と東京、そして世界を結ぶ映画祭として、若きクリエイターの未来を照らし続けたい。」
別所氏の言葉には、ショートフィルムを通じて人と人、都市と都市をつなぐという強い信念が込められていた。
札幌国際短編映画祭20周年、SSFF & ASIAとのコラボも実現
記念すべき第20回札幌国際短編映画祭は、10月10日から13日まで開催される。会期中には、SSFF & ASIAとの特別コラボ企画「SSFF & ASIA SPECIAL SELECTION」も上映予定。日本博2.0の支援を受け、海外から7名の監督を札幌に招き、東京と札幌を舞台に「日本の魅力を世界へ発信する」試みが行われる。
次なる舞台は東京へ SSFF & ASIA 2025秋の開催も決定
別所氏が率いる「SSFF & ASIA」は、2025年10月22日より都内およびオンラインのグランドシアターで「2025秋の国際短編映画祭」を開催予定。
編集:梅木奈実 (関連記事: 《SSFF & ASIA 2025》別所哲也と小池百合子が対談:「東京」を再定義する短編映画の力、優秀賞はイタリア作品『外人』に決定 | 関連記事をもっと読む )
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