日本メディア《FNN》の報道によると、自民党の新総裁に選出された高市早苗氏は6日夜、党の主要人事を最終決定した。7日に開催される総務会で正式承認される見通しで、「高市新体制」は同日中にも本格的に始動する。新体制の発足は、今後の党運営および国会での与野党攻防に向けた基盤づくりとなる。
古屋圭司氏を選挙対策委員長に起用
選挙対策委員長には、今回の総裁選で高市陣営の中心的役割を担い、推薦人の筆頭でもあった古屋圭司氏が就任する。古屋氏は現在「日華議員懇談会(日本・台湾議員連盟)」の会長を務めており、長年にわたり日本国会と台湾の交流強化に取り組んできた。
自民党内では代表的な親台派として知られ、これまで複数回にわたり訪台。台湾の世界保健機関(WHO)や環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)への参加を支持し、日米台三者の協力強化を一貫して主張している。
麻生派が要職を占める布陣
今回の人事では、麻生派の影響力が際立つ形となった。高市氏は、麻生派の鈴木俊一前財務大臣を幹事長に起用し、同派の有村治子前女性活躍・少子化対策担当大臣を総務会長に任命する方針を固めた。
また、政務調査会長には前経済安全保障担当大臣の小林鷹之氏、国会対策委員長には前経済産業大臣の梶山弘志氏が就任する。いずれも経験豊富な実務派であり、新総裁を支える中核メンバーとなる見通しだ。
麻生派の存在感、女性登用拡大にも期待
自民党内では今回の人事について、「麻生派が高市新体制の中核を握る」との見方が強い。特に、党三役に同派の主要人物が相次いで起用されたことで、派閥バランスの面でも注目されている。
また、高市氏が今月中旬にも召集予定の臨時国会で首相に指名された場合、閣僚および党役職で女性登用を拡大する方針を示しており、自民党史上最多となる女性閣僚・党幹部構成が実現する可能性もある。 (関連記事: 「女性版安倍」 高市早苗氏が自民党総裁に 対中強硬路線で北京反発、日中関係は悪化するのか | 関連記事をもっと読む )
編集:梅木奈実
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