ノーベル賞、来週発表 トランプ氏に平和賞の可能性はあるか AIは依然有力か

ノーベル賞。(AP通信)
ノーベル賞。(AP通信)
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ノーベル賞は、世界で最も権威ある栄誉の一つとされる。対象は生理学・医学、物理学、化学、文学、経済学、平和の6分野。受賞者はアインシュタインやマザー・テレサら歴代の巨匠と肩を並べる。今年の注目点として、米大統領ドナルド・トランプ氏に平和賞(Nobel Peace Prize)の可能性があるのかが改めて問われている。また、世界を変えた人工知能(AI)技術が2024年に複数分野で評価された流れを受け、2025年もAI研究者が栄冠を手にするかが焦点となっている。

トランプ氏は2018年以降、複数回にわたり平和賞に推薦されてきた。2024年末には米共和党の下院議員が、イスラエルと一部アラブ諸国の関係正常化をもたらした「アブラハム合意(Abraham Accords)」を理由に、改めて委員会に推薦している。

2025年ノーベル賞発表スケジュール

10月6日(月):生理学・医学賞

10月7日(火):物理学賞

10月8日(水):化学賞

10月9日(木):文学賞

10月10日(金):平和賞

10月13日(月):経済学賞

ノーベル賞。(美聯社)
ノーベル賞のメダル。(AP通信)

平和賞はノルウェー・オスロの委員会が授与し、その他の科学・人文学系の賞はスウェーデン・ストックホルムで発表・授与される。

ノーベル賞の来歴

ノーベル賞は、スウェーデンの実業家・化学者アルフレッド・ノーベルが創設した。彼は300件超の特許を保有し、とりわけニトログリセリンを安定化させた「ダイナマイト」の発明で知られる。

ダイナマイトは建設・採鉱・軍需に広く利用され、ノーベルは巨額の富を得たが、晩年、その財産を基金として拠出し、毎年「人類に最大の利益をもたらした者」を顕彰する賞の設置を決めた。

2019年ノーベル賞の授与が10月8日から始まり、生理学または医学賞が最初に発表される(AP)
2025年のノーベル賞発表は10月6日開始。初日は生理学・医学賞。(AP通信)

第1回は1901年に授与され、当初は医学、物理学、化学、文学、平和の5分野。1968年にはスウェーデン中央銀行の支援で経済学賞が新設された。伝統派には「技術的にはノーベル賞本体に含まれない」とする見方もあるが、以降は他分野と並び授与されている。

ノーベル賞への推薦プロセス

各賞の選考委員会は推薦者名簿を公開せず、手続きは規程により50年間の守秘が求められる。自薦は不可だが、他薦は複数回受けられる。

ノーベル賞受賞者は毎年12月にスウェーデンのストックホルムに招待され、華やかな授賞式に出席する。(美聯社)
毎年12月、ノーベル賞受賞者はスウェーデン・ストックホルムでの授賞式に出席。(AP通信)

運営は分野ごとに異なるものの、ノーベルの遺志に沿い「人類への利益」を重視する点は共通だ。平和賞は「前年の功績」を定期的に顕彰する唯一の賞であり、授与地も唯一オスロとなっている。

授賞式は毎年12月10日(ノーベルの命日)に行われる。各賞には1,100万スウェーデンクローナ(約1.5億円)の賞金が付与され、最大3名で分与される。受賞者には18金のメダルと賞状が授与される。

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編集:田中佳奈

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