東北新社が映像制作を担当したブランドムービー『赤のキヲク』が、「京都アニものづくりAWARD 2025」のアニメーションCM部門において最高賞となる金賞を受賞した。今回のアワードには、全国各地の企業・団体から寄せられた96作品がエントリーし、「アニメーションCM部門」「コンテンツタイアップ部門」「オリジナルコンテンツ部門」「クラフトデザイン部門」「インターナショナル部門」「地方創生部門」「個人アニメクリエイター動画特別賞」の7部門で選考が行われた。

対象作品は2023年1月1日から2025年6月30日までに公開・実施されたアニメやマンガ、キャラクター等を活用した広告・プロモーションや商品である。
『赤のキヲク』は、総合情報誌「ふくしままっぷ」のブランドムービーとして制作された作品で、『ルックバック』などで知られる押山清高監督がメガホンを取り、自身の出身地である福島県を主な舞台に、主人公の成長を通じて「ふるさと」への想いを描いた。
福島の現在と魅力を凝縮した「ふくしままっぷ」を広く発信する「ふくしままっぷ友の会」プロジェクトの一環として制作され、2025年3月27日に公開された。
制作スタッフには、企画制作を齋藤宏行氏(山川印刷所)、プロデューサーを井上淳氏と春日大輝氏(東北新社)、プロダクションマネージャーを寺師寛明氏(東北新社)が務めている。また公開当日には、NHK BSのドキュメンタリー番組「グローバルヒットメーカー ジャパンアニメの革新者たち」において、押山監督の新作として『赤のキヲク』の制作現場が紹介され、大きな注目を集めた。
2017年に創設された「アニものづくりAWARD」は、アニメ業界と一般企業・団体とのビジネス活性化を目的に、優れたコラボ商品や広告クリエイティブ、プロモーション、事業を顕彰する賞として毎年開催されている。
今回の金賞受賞について東北新社は「福島の魅力を伝えるブランドムービーとして評価をいただけたことを光栄に思う」とコメントしており、作品は今後も福島の文化や風土を国内外に発信していく一助となることが期待される。
編集:柄澤南 (関連記事: 国際注目:「鬼滅の刃」が世界興収を席巻——それでも日本のアニメーターが貧困ラインで苦しむのはなぜ? | 関連記事をもっと読む )
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