松竹株式会社は、2025年秋に開催される歌舞伎公演および関連企画を発表した。東京・歌舞伎座では代表的名作『義経千本桜』の通し上演、京都・南座では市川團十郎出演による初来場者向け特別公演が行われるほか、オンライン配信サービス「KABUKI ON DEMAND」では新作『NARUTO』の配信が始まっている。
東京・歌舞伎座
10月1日から21日まで、歌舞伎三大名作の一つ『義経千本桜』が歌舞伎座にて通しで上演される。近年は名場面のみを抜粋する「見取り形式」が主流となっているが、今回は全篇を通じて上演される貴重な機会となる。
さらに、歌舞伎座5階の「歌舞伎座ギャラリー」では10月1日から11月16日まで、特別展「This is KABUKI –日本伝統芸能の魅力を探る」が開催される。満開の桜で飾られた舞台模型や、舞台小道具を用いた記念撮影コーナーが用意され、1748年初演時の役者絵3点も期間中に順次公開される。多言語解説も整備され、海外観客にも楽しめる内容となっている。
京都・南座
10月10日から26日まで、京都・南座では市川團十郎が主演する特別公演が実施される。昼の部では『御贔屓繋曾我』の一幕である『伽羅先代萩』が通しで上演され、團十郎が七役を早替りで演じ分ける。仙台伊達家の家督争いを題材に、荒事の様式美や勧善懲悪の表現など歌舞伎の魅力が凝縮された作品となる。
オンライン配信
2022年に世界向けに開始された「KABUKI ON DEMAND」は、9月1日より新プラットフォームを開設した。人気漫画と歌舞伎を融合させた新作『NARUTO』が全世界に向けて配信されている。日本国内外からアクセス可能で、従来劇場に足を運べなかった観客にも鑑賞の機会を広げている。
松竹について
松竹グループは1895年の創業以来、演劇・映画・不動産などを柱に事業を展開し、「健全な娯楽」を提供してきた。今回の秋の公演・企画について、同社は「伝統と革新を融合し、国内外の観客に歌舞伎の魅力を届けたい」としている。
編集:梅木奈実
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