台湾では今週、北東季節風(モンスーン)が南下し、気温や天気に大きな変化をもたらす見通しだ。一方で、西北太平洋では同時に二つの台風が発生する可能性が高まっており、気象当局や専門家は動向を注視している。
太平洋上で台風22号(ハーロン)と台風23号(ナクリー)2つの台風発生か
気象専門家の賈新興氏は8日、SNSで「現在、西北太平洋では中型の台風22号(ハーロン)が北東方向の海上へ移動中であり、さらにグアム北方の熱帯擾乱(95W)が本日中にも熱帯低気圧に発達する見込みだ」と指摘した。
同氏によると、この熱帯低気圧は最短で10日(木)にも台風23号(ナクリー)に発達する可能性があり、「進路は台風22号(ハーロン)と似ている」と分析。今後の動向には引き続き注意が必要としている。
北東季節風が影響 北部と東部で局地的な雨
中央気象署(台湾の気象当局)によると、8日から北東季節風の影響で、迎風面にあたる地域では湿った空気が増加する。10日(金)までは基隆北海岸、宜蘭、恒春半島で局地的な短時間の雨が予想され、花東(花蓮・台東)や台北山地でもにわか雨の可能性があるという。
その他の地域は概ね曇り時々晴れで、午後には中南部の山間部で雷を伴うにわか雨が発生する見込み。冷たい空気が流れ込むものの、寒気の勢力は強くなく、各地の最高気温は依然として31〜34度に達し、局地的には35〜36度に上る地域もあるとした。

台湾国慶節連休は夏の陽気に逆戻り
週末の国慶節連休(10月11〜12日)は、北東季節風が弱まり、風向もやや変化する。東部および恒春半島では局地的なにわか雨が残るものの、西部はおおむね晴れまたは曇り。中南部の山地では午後に雷雨が発生する可能性がある。
気象情報サイト「天気リスク(WeatherRisk)」のアナリスト・于霆氏によれば、この期間の気温は再び32〜36度前後まで上昇し、「全国的に夏のような暑さが戻る」と予測している。

来週も安定、15日から秋の涼しさが本格化か
賈新興氏は、今後1週間(10日〜16日)について「大きな天気の変化はなく、北東の弱い風の影響で北海岸や宜蘭では小雨が続く」と分析。週末から来週初めにかけては、午後に苗栗以南や花東地域で局地的な短時間の雨が見られるという。
さらに、于霆氏は「来週月・火(13〜14日)は引き続き東〜南東風の影響で、晴れて暑い日が続く」とした上で、「15日(水)以降、北東季節風が明確に強まる見込みで、週末までその影響が続く可能性がある。この頃から本格的に秋らしい涼しさを感じられるだろう」と説明した。
気象専門家の林得恩氏も、「本格的な気温の急降下は今月下旬になる。そこでようやく“秋の到来”を実感できる」と述べている。
編集:柄澤南 (関連記事: 台湾・台東グルメ完全ガイド「一日四食」散歩で地元名店と絶品ローカルフードを食べ尽くす 朝の蛋餅から夜の海鮮バーガーまで | 関連記事をもっと読む )
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