奈良美智氏の台湾巡回展、12月に嘉義で開催 金瓜石会場は8万人が来場

奈良美智氏の巡回展「曇られた湿っぽい一日に導かれて」が12月に嘉義で開催され、金瓜石会場では延べ8万人が来場した。(写真/文化総会、台湾電力公司提供)
奈良美智氏の巡回展「曇られた湿っぽい一日に導かれて」が12月に嘉義で開催され、金瓜石会場では延べ8万人が来場した。(写真/文化総会、台湾電力公司提供)

日本の現代美術家・奈良美智氏による台湾巡回展「曇られた湿っぽい一日に導かれて」が、今年12月に「画都」と呼ばれる嘉義で開催されることが文化総会から発表された。本展は10年にわたる巡回計画の第5弾にあたり、日本と台湾の文化交流をさらに深める機会となる。

奈良美智の巡回展「曇られた湿っぽい一日に導かれて」が12月に嘉義で開催され、金瓜石会場では延べ8万人を集めた。(文化総会、台湾電力公司/提供)
奈良美智氏の巡回展「曇られた湿っぽい一日に導かれて」が12月に嘉義で開催され、金瓜石会場では延べ8万人が来場した。(写真/文化総会、台湾電力公司提供)

今年6月末から新北市瑞芳にある台電金水基地で開催された金瓜石会場では、9月28日の閉幕までの93日間で8万人が来場し、夏の話題スポットとなった。奈良氏が台湾で描いた代表作《曇られた湿っぽい一日》に加え、新作6点、1980年代の学生時代に制作したドローイング11点、写真や陶芸を含む計78点が展示され、巡回展史上最大規模となった。中でも《河畔の少女》は、設営の過程で奈良氏が現地で完成させた作品として注目を集めた。

文化総会の李厚慶氏秘書長は「《曇られた湿っぽい一日》には、台湾の風景や人情、食文化に触れた奈良氏の深い思いが込められています。さらに、311東日本大震災やコロナ禍など、日本が困難に直面した際、台湾が惜しみなく支援したことも巡回展開催の大きな契機となりました」と述べた。

李氏秘書長はまた、文化総会の取り組みにも触れ、「2017年から台湾文化を国際社会に発信する努力を続けています。先月大阪で開催された日台文化祭『TAIWAN PLUS 2025』では10万人以上を動員し、『2025馬祖国際芸術島』も共同主催しました。奈良氏の信頼と各界の支持に心から感謝します」と語り、12月の嘉義展開幕への期待を示した。

文化総会と奈良美智氏基金会が共同主催する「曇られた湿っぽい一日に導かれて」は2023年にスタートし、高雄、澎湖、屏東、金瓜石を巡回してきた。次回の嘉義会場では新たな展示展開が予定されており、詳細は特設サイトや文化総会公式ページで随時発表される予定である。

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